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一言でいってしまえば「神経症と分裂病との境界」です。 精神分裂病といってしまうには症状が足りず、かといって神経症でもない状態です。 具体的にどんな人格かというと、非常に衝動的で、感情の起伏が激しく、 そのため対人関係がいつも不安定な人格です。 感情をコントロールする力が弱いため、ときに暴力的だったり、自殺を図ったりします。 早速、具体的な症例をみてみましょう。 1:見捨てられ不安:家族とくに母親から「見捨てられる」ことへの不安から、おおむねいい子に育つ。 母親の期待に応えようとたくさんの努力をする。 2:不安定で激しい対人関係:対人関係の変化は大きいです。 ただ、自己愛性人格障害と比べると過剰な理想化は少ないです。 表面的な対人関係と激しく退行した対人関係の間を揺れ動きます。 意見の衝突を恐れて自分をごまかしたり、嘘をついたりします。 3:同一性障害:上の二つのために深刻な同一性障害を起こします。 本人にはその矛盾は分からず、他人にはよく見えます。 本人はやりたいことをやっているのですが、周りの人は不自然に感じるのです。 4:衝動性:自己破壊的な行動としてあらわれます。見捨てられ不安や感情障害と関連して起こります。 無気力や寂しさを紛らわすために飲酒、無謀な運転、過食などがみられることもあります。 5:自殺の脅し、そぶり、行動、自傷行為がみられることが多いです。 6:感情が変わりやすく、慢性的にむなしさを感じています。また、抑うつと怒りが混在しています。 ゆううつで不快な気分と同時に、何をやっても満足しない感じがするのです。 7:重篤な解離症状:幼少期の虐待と関連しているといわれます。 ――――――――――――――――――― では、診断基準を見てみましょう。 次の9つのうち5つ以上があてはまると境界性人格障害が疑われます。 ・見捨てられる不安が強いために愛情をつなぎとめるために必死に努力をする。 ・他人への評価が理想化したり、こき下ろしたりといった両極端で不安定なものである。 ・同一性が混乱していて、自己像がはっきりしない。 ・衝動的で、ケンカ、過食、リストカット、衝動買い、アルコール、薬物、衝動的な性行為などが見られる。 ・自殺行為、自傷行為などをやろうとしたり、脅したりする。 ・感情が不安定。 ・いつも虚無感を覚える。 ・場に合わない激しい怒りをもち、コントロールできない。そのため、暴力に走ったりする。 ・ストレスがあると妄想的な考えや解離症状が出ることがある。 |