■趣味の花粉症シリーズ第13弾《続・疑問だらけの花粉症(と、その治療)》
                     byフォレストさん


 さて、第12弾では「それはウソくせ〜んじゃないか?」というところにツッコミを入れてみたが、それを続ける。
 まずスチーム吸入療法(温熱慮法)についてツッコミを入れたい。
 
 まず、よくいわれることに「43度のスチームであることがだいじ」といわれます。
 ふ〜ん、そうなのか……と思っていましたよ、私は。
 お医者さんの言うことだ、きっと40度、41度、42度、43度、44度、45度……そのように、いろいろと温度を変えて実験をして、43度がいちばん効果的だということが証明されているんだろう、と思っていました。
 でも、そのわりには、どこにも資料がない。
 いやまあ、昔のことだから、単に資料が出ていないだけなんだろうと、好意的に考えることもできます。でもね、ほんとに資料がないんです(少なくとも、私の調べた範囲ではね)。
 
 43度が効果的だという資料がなくとも、ほかの温度では効果がイマイチだということがあればまだわかります。
 ところが、38度でもそれなりに症状を抑えたという実験結果(43度との比較はされてないけどね)を目にするにいたって、むらむらと疑問が起こってきました。
 
 たいした根拠はないんじゃないのか? 
 せいぜい耳鼻科学会とか、そういうところで1回か2回の報告があっただけじゃないのか? 
 
 それはさ、○○茶が効果があったとかいうのが農芸学会で報告されたというのと同レベルじゃないのか、と思ったりするわけですよ。
 報告があればそれが正しいのかといえば、そうじゃないでしょう。
 それでいいのなら、「○○茶を飲む」ということだって「治療」になるんじゃないのか? 「学会」で報告されてるよ。
 なんでそれは「民間療法」で、スチームは「治療」になるわけ? ただ単に器具が医療用具になっているから? 
 
 だいたい、市販のスチーム吸入器を買っても、43度になるのは気温が25度のときだとかいう条件があります。
 「これは43度だよ〜ん」と思っていても、気温の低い冬なんかは、43度にはなってない可能性が高いです。
 それに、そもそも「どこが」43度ならいいのか? どこにも出ていない。スチームの吹き出し口で43度であればいいの? 鼻の中が43度でなくてはいけないの? 外気といっしょに吸い込むんだから、そんなの無理なんだってば。病院にあるようなネブライザーじゃないんだから、機種によって違うの。
 患者レベルではそうなっちゃうんですよね。
 
 もうひとつ、空気清浄機について。
 これはツッコミというよりも、不満というか、疑問というか、わけわからんというか……そういうことなんですけど。
 どうも従来の花粉症の書籍に書かれていることを読むと、空気清浄機の評判がよろしくない。評価すらしてないようにも思えるわけです(最近の書籍はそうでもないけど)。
 まあ、時代的なこともあります。昔の清浄機は性能がよくなかった、宣伝ばかりハデだったということもあります。
 しかし、それにしても「清浄機では床に落ちた花粉は取れない。水拭きしたほうがよい」などという本を読むと……「あのね」と思ってしまうのであるよ。
 それ、ハナシが違うだろう、と。
 
 なんですか、「患者は清浄機で床の花粉も取れると勘違いしている」とでも思っているのでしょうか。
 まあ、そういう人もいるとは思うけど……ばかにすんなよ、このやろ〜、と思うのです。
 
 たしかにね、どういう性能の清浄機がどれだけ花粉を減らすことができて、どれだけ症状の改善につながるかというのはわからないでしょう。ずいぶん前に実験が行なわれたようですが、それを今の清浄機に当てはめることはできないと思います。
 でも、空中の花粉を減らすことは事実。
 それに、清浄機の性能表示は花粉に対してのものではないにしろ、性能に不安があるのなら、できるだけ性能の大きなものを選べばそれで済むわけ(つ〜か、それしかない。その表示そのものがイイカゲンだというのは業者の不誠実さの問題)。
 
 もちろん、価格との兼ね合いもあるから、どれがいいとは一概にはいえないけれども、わからないからといって「水拭きのほうが」というにいたっては、いくら私たちの病気を治してくれる医師とはいえ、「アホか、お前は」と言わざるを得ない。
 花粉が床に落ちるまでじっと待っていろってこと? おめ〜、患者じゃねえだろう? 花粉症になってみろってんだ。
 
 んで、これは最近は認められているようですけど、花粉症では喘息にならないということがいわれてきました。
 その根拠として、花粉は大きいから鼻でキャッチされてしまい、その奥(下気道というらしい)には入っていかないから、ということがいわれていたらしい。これ、3年前の講演会でも、まだそんなことを言っていた医師がいましたよ。
 でもね、花粉は大きいけど、花粉の周りにすごく細かい粒子が付着していて、それが吸い込まれるらしいということが分かってきた(3年前にもすでにわかっていた)。そうした細かな粒子の観測をしてみると、その量と喘息様の症状との相関もみられたらしい。
 だったら、まずは疑ってみたらどうよ? 
 あんたの説が正しいかどうかなんてのは関係なくて、困っているのは患者なの。「吸い込まれないんだからならないはず」なんていわれても困るのさ。ちゃう? 
 それとも、「それは呼吸器科の領域の問題だから耳鼻科は知らん」ということ? 
 
 たしかに、「まだわからん」というところはあるかもしれない。
 喘息様の症状がおきるというのは、じつは花粉の周りの細かな粒子(オービクルといいます)のせいではなくて、いったん花粉が破壊されて出てきた中身が二次飛散するからかもしれないです。そういうこともあるかもしれない。
 でも、先に書いた講演会のときには、イチ患者である私は、すでにニュースを知っているわけさ。それでもまだ持論を展開するってのはどうかと思うよ。
 ちょっとがっくりしたのね、この話をきいたとき(おそらく、当時は今ほどコンセンサスを得てなかっただろうというのはあります)。
 
 下世話な話を続けますけど、花粉症には刺激物がいけないとよくいわれます。
 ところが、2003年シーズンのテレビを見ていると、ワサビがいいというのをやっていた(まあ、そのテレビでやる前から、ワサビの香りがいいらしいというのはあったし、個人的にも、なんだかよさそうに感じていた)。
 ねえねえ、ワサビは刺激物ではないのでしょうか。どういうこと? 
 
 はい、個人差はもちろんあるでしょう。それは理解してますよ。
 でも、こういうことひとつとっても、たいした根拠もなく「あれはだめ」「これがいい」というようなことが、へ〜きで医師が書いた本にも載っているのだなあということがわかります。
 あくまでも「ごく一般的にいわれていること」とか「昔からいわれていること」にすぎないことも書かれているわけ。
 治療などについては、データに基づいて、これはお勧めするとか、これはリスクが高いとか、そういうことを述べているのでしょうけど、そうじゃないものも混ざっているように思いますよ。だから、あまり鵜呑みにしないほうがいいかもしれないです。
 
 もうひとつ。
 花粉症にわるい食べ物もなければ、よい食べ物もない……などということも出ていることがあります。
 はあ、そうかもしれないです。
 でも、いっぽうでは「○○茶が効く」とかいうことが実験されているわけさ。これ、どうするの? 耳鼻科学会とかアレルギー学会での発表じゃないから無視するわけ? 
 
 アトピー性皮膚炎のほうでは、仮性アレルゲンという概念があります。まあ、皮膚科医がそれを信じているかどうかは知りませんけど、少なくとも患者はそういうことを気にしているらしい。
 また、あまりコンセンサスを得てない考え方として、覆面アレルギーという考え方もあるようです。
 そして、花粉症患者であっても、アトピーの人のように除去食によって症状がよくなる人もいるわけ。ヨーグルトを薦める医師だっているよ。OASになりやすい食べ物を摂るなという医師もいるわけ。「○○で治る」とかいう本を出している医師もいるじゃん。
 
 だからといって一般化はできないけど、食べ物が関係するかもしれないということを示唆してもいいんじゃないかと思うわけさ。
 だいいち、花粉症が増えた理由のひとつとして、高たんぱく高脂肪の食事の洋風化などもあげているでしょう。
 だとしたら、なんとかの一つ覚えのように「バランスのよい食事が云々」ですませてほしくないわけ。もっと具体的なアドバイスがほしいんです。
 わかんない? わかんないなら、てきと〜なことをいいなさんな。
 私たちは、あなたがた医師の書いた本を信頼したいんだ。
 
 まだまだあるぞ、おかしなところ(っていうか、医師によっていうことが違うこと)。
 花粉症で胃にくる理由として、「本来は花粉症は胃には関係ない」「呼吸が苦しくて眠れないことがストレスになって胃にくることもあるかもしれない」などということが書いてある本があります。
 いっぽう、「体内に取り込まれる花粉は、呼吸によるもの以外にも、食べ物に付着して体内に取り込まれる量も多いはず」などといっている本もあります。
 どっちなのよ? 人(家庭)によってかなり違いそうな気がするぞ、これは。
 
 経口減感作ってのが研究中のようですが、上記のように、口から入ってくる花粉によって減感作にはならないの? 
 どうなのさ。
 理屈としては、毎年毎年花粉を口から飲み込んでいたら、減感作になりそうだわんわん。
 トシとって治っちゃう人ってのは、これじゃないの? 違う? まあ、たぶん違うような気がするけど(笑)。
 
 あとはね〜、乳幼児が花粉症になるってことね。
 これもね〜、理屈からいってそんなはずはないとか言ってる本もあるんです(まあ、直接は言ってないけど、そのようなことを示唆しているわけ。赤ちゃんはともかく子どもは……というように話をそらしているのね)。
 はあ、これも患者不在ね。2歳の子どもが花粉症らしい症状が出るのであれば(花粉症だと確定しないまでも)、理屈のほうを見直したらどうよ? 長い時間かかって感作が進んで「アレルギーコップ」があふれたら症状が出るとか言ってたでしょう。2年であふれるわけ? 
 ん、ここはたしかに見直されつつあるらしいんだけどね。
 

 ほんとにアレルギーには「わからないこと」がいっぱいあるようです。
 本に書いてあっても、「最新の知見では、どうもそうではないらしい」ということもあります。
 だから、本を読んで勉強したいなら、できるだけ新しいもののほうがいいといえるでしょう。
 でも、新しいものだって、医師によって言うことが違うんじゃ、どうしたらいいの? なにがホントなの? ということになります。
 
 花粉症になる人はダニやカビなどのハウスダストにも感作されている率が多い。症状を出す誘因じゃないかともいわれます。そうかもしれない。
 で、そのダニやカビを防ぐには、窓を開けて換気をして、湿気がこもらないようにとかいわれる。
 あのね、花粉症患者に窓を開けて換気をしろというのはどういうことよ。
 
 医師にもいろんな医師がいる。いろんな考えがある。それはその医師ならではの経験に裏打ちされたものなのでしょう。机上のデータをもとに暗中模索でやるよりも、そりゃあ経験をもとにいい治療をしていきたいだろうという気持ちはわかります。
 患者だって、そうしてほしい。
 でも、なんかおかしいです。
 私たち患者が「これは効いた」ということを話題にするのと同じように、先生も「自分の治療方針こそがいい」と思い込んでるだけじゃないの? 

 減感作のやり方ひとつにしても、いろんな方法がある。それは本ではわからない。減感作を薦めない医師もいる。それもわからない。シーズンに増量するか減らすか、医師によって違う。なぜ? 
 耳鼻科医と内科医で治療方針が違う。内科医と眼科医で治療方針が違う。なんだよ、それ。
 麻酔科医は星状神経節ブロックがものすごい効果があるようにいう。耳鼻科医はまゆにつばをつけている。なに、それ。
 花粉症(アレルギー)が増えた一因は抗生物質の使いすぎだと指摘されながら、小児科医はどんどこ使っている。なんだよ、それ。
 縦割り行政ならぬ、縦割り医療だよね、これ。部位ごとに診療科がわかれている西洋医学の特徴というかデメリットというか、そういうもんなんだろうね。
 
 我々患者が知りたいのは、超音波の手術とレーザー手術ではどちらがいいのか。そういうことだ。
 それすら、なにもデータ(論文)がないらしい。そういう比較は避けてるの? 
 レーザーを推進したい医師は、そのメリットを強調した本を出版する。減感作の有効率をやたらに低くいう(そういうデータもあるのは理解しているが)。
 これで医療とか医学を信頼しろというのは無理なわけ。
 医師どうし病院どうしで競争してるんでしょ? 牽制しあっているんでしょう? だったら医師会が反対している株式会社制度を導入したらどうよ? そのほうがすっきりしないかい? 
 
 患者は鼻を診てほしいとか目を診てほしいとかじゃない。花粉症を治してほしいんだ。自分の体を診てほしいんだ、よくしてほしいんだ。
 だから、漢方に流れる人が多いのもわかりますよ。
 薬が嫌いな患者もいるだろうけど、その患者の不安を取り除くことすらできない医療・医学ってなんなのさ。「ちゃんと薬を飲まないからよくならないんだ」というような持論をいう医師には、おめでとうといいたいね。
 医学は「雨の日に症状がひどいんだよね〜、なんでだろう」という素朴な疑問にすら答えてくれてない。
 レーザーは鼻粘膜をいためつけるわけだけど、鼻洗浄だってそうでしょう。患者が自分でやる鼻洗浄は粘膜を傷めるからよくなくて、医師がやるレーザーならいいわけ? その理由をはっきり教えてほしい。
 
 なんだかよくわかんね〜や(わかるわけないよね、医学を勉強してないんだもん)。
 
 2003年シーズンは、アトピッ子地球のネットワークという団体が主催した(花粉症の)講演会に行った。本も買った(アトピーの本だけど)。
 じつをいえば、かなり感銘を受けた。
 そうなのだ、患者の目線で書かれた本がない。
 だから、いくら本を読んでも(読むからこそ)こうした疑問が出てくるのだ。
 
 理由がわかったので、めでたしめでたし(?)。
 

※お断り
 これはお医者さんを批判しているのではありません。いいお医者さんは大好きです。一般論として、私たち普通の患者が知ることのできる情報に対しての素朴な疑問にすぎません。
 それは勉強不足ゆえのところがあるだろうというのは承知していますし、勘違いしていることもあるとは思いますが、どうかご容赦! 「現時点での」私の思いにすぎません。
 いろいろなことが分からない中、お医者さんたちはがんばってくれています。感謝します。
 そんな人はいないと思うけど、これを読んで医療不信になんかならないでください。たしかに「よい方法」はひとつではないと思います。
 

※追記
 「仮性アレルゲン」については、私が持っている花粉症の本では「影響があるとは思えない」という意味のことしか出ていなかったのですが、つい最近になって買った本の中に、「まあ、避けたほうがいいだろう」という意味の記述がありました。
 いずれにしろ、医師によって言ってることが違うっていうことには変わりないですね。
 また、減感作については、症状が軽いほど、年齢が若いほど有効率が高いということがわかっているということも記されていました(データは出てませんし、どれほどコンセンサスがある説なのかも不明ですが)。
 ……。
 なんだよ〜、ぜんぜん「重症者向け」じゃないじゃないかよ〜。怒るぞ、このやろ〜。呆れ返るのひっくり返るだ。
やってらんね〜や、もう。暴れるぞ。
 


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