《目次》
***お知らせ***治療法は?***どんな会?***ウイルソン病とは?***
治療法は?
ウイルソン病の治療法には大きく別けて2種類の方法があります。ひとつはD−ペニシラミンや塩酸トリエンチンという飲み薬による薬物療法。もうひとつは銅の少ない食事をとり、からだへの銅の蓄積を増やさないという食事療法です。
2つとも非常に大切ですが、治療の主体は100%近くといっていいほど薬を服用することです。食事療法は補助的と考えてよいでしょう。食事療法だけでは良くならず、少しずつ悪くなります。
<薬物療法:薬がどのようにはたらくのか>
ウイルソン病で体にたまった銅を血液を介して尿中へ排泄する薬(キレート薬)を使用します。このキレート薬は血液中の銅のイオンをカニのはさみのように挟んで結合して安定し、それが尿中へ排泄されます。このキレート薬がD−ペニシラミン(メタルカプターゼ)や塩酸トリエンチン(メタライト)です。
【 D−ペニシラミン(メタルカプターゼ)】
ウイルソン病の第一選択薬です。強いキレート作用をもち、からだの中の銅を排泄するのに効果的です。ただし、強い薬はやはり副作用も多く、飲み始めてから1〜2週間後に発熱、発疹がでたりすることがあります。この場合は少し薬を休んでまた少ない量から始めたりしてうまくいくことがありますが、腎臓が悪くなったり神経症状が出たりした場合はやむを得ず中止して塩酸トリエンチン(メタライト)へ変更することがあります。
【塩酸トリエンチン(メタライト)】
この薬はD−ペニシラミンが服用できない場合に用いられます。キレート作用はマイルドですが副作用はほとんどありません。まれに軽度の貧血がある程度です。
<薬は1日のなかでいつ飲むのが効果があるか>
これらキレート薬は飲んだあと胃と小腸より吸収されて血液中に入り、そこでよけいな銅と結合し、尿中へ排泄されます。ですから比較的すみやかに血液中にはいることが大切です。それはすなわち、薬を胃や腸が空っぽのとき、『空腹時』に飲むことが一番大切です。それは食事3〜4時間後、食事1〜2時間前を中心とした『食間』とすると時間を決めやすいと思います。食後すぐや食事と一緒に薬を飲むと、食べ物と混ざって薬の吸収が大幅に邪魔されて、せっかく毎日薬を飲んでも効果がありません。たとえ食べ物のなかの銅と薬が胃や腸のなかで結合しても、それは非常に効率の悪いもので治療にはなりません。
銅キレート薬は、生涯服用し続けなければなりません。これは大変なことですが、やはり『一生飲み続ける』のが大原則です。ただし経過中に尿中の銅排泄量や症状の程度で薬の量を減らせる場合もありますが、これはあくまで主治医の指示にしたがって決める事です。
【亜鉛剤】
この薬は、胃や腸において食物中の銅の吸収を防ぐ作用があります。食事中又は食後すぐに服用します。亜鉛剤は、銅キレート薬との併用にて使用されることが多いです。しかし、亜鉛剤を服用しなくともよい場合が多いです。亜鉛剤のみでウイルソン病の治療は難しいと思われます。