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インプラントとは左の図で解るように「人工歯根」です。 歯はおもに虫歯や歯槽膿漏といった病気によって失われます。 これは、歯や歯ぐきの境目に付いた歯垢が原因となって起こ ります。歯垢は食べかすではなく、実は細菌の集団なのです。 この細菌によって起こった歯槽膿漏や虫歯によって、歯が抜 けたり、欠けたりするのです。しかし、一度失った歯は元通りに 戻すことはできません。そのために、人工的なもので補います が、取り外し式の入れ歯の場合では、自分の歯と同じような機 能・感触にする事ができず、異物感やガタつきがあったり、硬い 物が食べられなかったり、会話に不自由を感じるなど、患者さん からの苦情が多かったのです。 そう言った患者さんのために自分の歯と近い「インプラント治療」 が生まれました。 |
| ●インプラント治療の目的● |
| 1、噛むこと |
| 咀嚼(そしゃく)とは、食べ物を噛み砕いて細かくし、これに唾液を混ぜ合わせることによって 飲み込みやすくすることです。唾液中のプチアリンが、澱粉をデキストリンから麦芽糖へと 分解して消化を助けるほか、胃液やすい液などの消化液の分泌を促進します。 また、発癌物質を唾液に浸すと30秒以上で急激に効力を発揮し、30種類の発癌物質のう ち9割の発癌性を低下させ、中には全く発癌性を失うものもあります。 これは、唾液の中に含まれる15種類の酵素の働きによるものだといわれています。 唾液は1日に約1リットル分泌され、良く噛む事によって増加します。 糖尿病などは、肥満とも関係が深く、特に高脂肪・高砂糖・低繊維食に問題があるという調 査結果からも、この病気にも咀嚼不足が影響を与えていると考えられます。 30年前に比べて、食性は変化しています。「コレステロールをコントロールする」「脂肪を 腸内に停滞させない」ためには食物繊維が必要です。 「左右で良く噛める」ということは重要です。 |
| 2、残っている歯を保護する |
| 奥歯は歯根が2本以上あり、70kgの力に耐え、噛み合わせの高さを位置づけ、前歯を守 る働きがあります。歯は横揺れ弱いのですが、犬歯は歯根が長いため比較的横揺れに強 く奥歯を守ります。 |
| 3、噛み合わせの位置を正常に保つ |
| 下あごの骨の位置は、歯の噛み合わせによって決まります。左右こめかみの下、耳の穴 の1cm前後にあご関節があります。左右1対で協調して動く関節は全身の中でこれだけ です。あごの左右・前後のずれ、噛み合わせの左右の高さの違い、全体的な高さの異常 などは、あご関節や周辺の筋肉だけではなく全身にも悪影響を及ぼします。 年齢に応じた正しい噛み合わせを保つことが大切です。 |
| ●インプラントの適応症● |
| 歯のないところはすべてその対象になります。 食べにくい・発音しにくい・歯を削りたくないという方は、ぜひ診断をお勧めします。 |
| ●インプラントを入れるための条件● |
| 骨幅・深さ・骨質によって決まります。インプラントができない場合は、基本的には義歯とな ります。いくつかの全身疾患をお持ちの方については、慎重に適応の判断をします。 また、ご自分の口の中の管理が全くできない方は、残念ながらインプラントはお勧め出来ま せん。 |
| ●インプラントの寿命● |
| 人工関節は15年、心臓人工弁は2〜3年、インプラントは世界の予後成績で10〜20年 というものが報告されてきています。アメリカで年間約30万本、日本で10万本近くと、急速 に普及が進んでいます。歯槽膿漏の診断も含め技術は向上していますが、口の中は常に 細菌がいて感染のおそれがあることと、常に力が加わっているため、メンテナンスがインプ ラントの寿命を大きく左右します。 |
| ●インプラントの材料● |
| インプラントは医療用の純チタンで出来ています。インプラントの素材にはセラミックなどの 多くの種類がありますが、純チタンはインプラントの材料として長い歴史をもち、最も安全性 が高く治療結果が良いといわれています。 また、骨をつなぐ部品や心臓用のペースメーカーにもチタンは使われています。 歯科で使われているインプラントは、あごの骨と一体化し歯ぐきとくっついたうえ、物を噛む 力に耐える強度を持ち、口の中の変化(熱いもの、冷たいもの、酸性、アルカリ性の食べ物) におかされず、体の組織に害を及ぼさない材料でなければいけません。 インプラントの形は天然の歯とは違いますが、多くの科学者や技術者が科学的研究を行っ た結果、特別なデザインになっています。 |
| ●インプラントのメンテナンス● |
| インプラントそのものは錆びたり変質したりすることはなく、半永久的です。 しかし、インプラント治療の必要な患者さんの多くは、口の中の衛生状態が悪かったために、 虫歯や歯槽膿漏によって歯を失っています。インプラントは虫歯にはなりませんが、歯磨き がうまくいかず、歯垢が付いたままになっていると、自分の歯と同様に歯槽膿漏の状態にな る事があります。 インプラントの治療を行う前に、歯の手入れが十分に出来るようにならなければなりません。 インプラントを望まれる患者さんは、歯を失うような環境だった所にインプラントを植立する わけですから、特に口の中の衛生状態を良好に保つ必要があります。 食後の歯磨きはもちろん、定期的な検査を受け、歯科医師や歯科衛生士の指導を受けてい ただくことが長持ちにつながります。 症状が出てからでは遅いことが多いのです。 |
| ●費用について● |
| 本来は、食べるという機能を回復する治療であり、決して贅沢なことではなく、必要な治療行 為なのです。しかし、日本の医療概念は遅れていて健康観も確立しておらず、予防面・必要 性・安全性の評価も立ち遅れているため、インプラントは保険から外され実費になっていま す。しかし、私たちはこのままで良いとは思っていません。今はインプラントの専門医も少な く、運動も展開されていませんが、ぜひみんなの力で保険適用されるよう努力していきたい と思っています。 |
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