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心の仕組み

    この項の目的は、@人のからだの中枢である脳と脊髄の構造と機能を理解すること、そしてAその機能を最大まで高めるには、何に、どのような注意し、どうすればよいのかを理解することにある。

アイコン 心=脳
  病は気から、笑う門には福来るなどというように、人は気の持ちようで、困難な状況にも打ち勝てるときもあれば、他人からは些細なことに見えることにもひどく思い悩むことがある。困難に打ち勝てる人、わずかなチャンスを掴み取り成功する人と、目の前にあるチャンスに気づこうともせず無為に時を過ごす人はどこが違うのだろうか。同じような状況におかれたとき、それに敢然と立ち向かってゆく人と、不安と焦りに取り付かれ自分を見失って、ただ立ち尽くす人はどこが違うのだろうか。ひとつの事柄をチャンスと取るのか、ピンチと取るのか、挽回の余地があると取るのか、そんな余地はどこにもないと取るのか、の違いではないだろうか。つまり「認識の問題」であると思う。
  どんな人間でも、苦しいときもあれば、辛いときもある。すべてが終わりだと思えることもあるのだろう。そんなときでも、活路を見出せる人間と、立ち尽くす人間がいる。ぼくはここ何年か、いろいろなことがうまくいかずに、腐っていた。常に不安や焦り、の感情に支配され、自分を客観的に見つめることができなくなっていた。不安な気持ちや物事がうまくいかないことへの焦りを打ち消そうとばかりしていた。けれど、不安が新しい不安を呼び、焦りは更なる焦りを生んでしまい、結局は自分に対する絶望を深めるだけだった。僕は考えた。「なぜこれほど、臆病になったのか」「心も体も鍛えられるどころか、まるで変わってない、むしろ弱くなっているじゃないか?」不安や焦り、苦しみなど屁の役にも立たない。そんなものを抱え込んだところで、何の役にも立たない。そんなものにいつまでもこだわって、身近に置いても意味などない。ネガティブな感情を抱き、否定的な考えをするのをやめるにはどうしたらよいのだろうか。変えるといっても身に染み付いて、週間と化したものを変えるには相当大変だろう。悪いと分かっているものでも慣れ親しんだものを切り捨てるのには相当の覚悟と細心の注意が必要なことは、今までの経験が教えてくれている。過日、あるテレビ番組で、オール阪神さんが、若手の芸人さんに向かって、「変わってない、自分で換わったと主って多って、ぜんぜん変わってないぞ!周りの人間に『俺、変わったか?』とか聞いてみろよ!もっと注意深くしなきゃいけない」といっていた。変わったつもりではなく、変わらなければいけないが、変わることは難しい。いや、自分の思った通りに変わることは難しい。自分を客観化することは難しい。言われた若手芸人さんは少なくとも、僕よりはずっと努力しているだろう。
 心の持ちようや、考え方を変えるにはどうしたらよいのか、を知るためには、心や意識の生まれる仕組みを知る必要があると思った。つまり心をコントロールするには、その元になる脳の仕組みを知る必要がある。脳の仕組みを知れば、少なくともこれまでよりは心をコントロールして、自分をコントロールすることができるようになるのではないかと考えた。
  調べてみると、「不安、恐怖」という感情は、感情の中でも強い感情で、これらの感情にとらわれてしまうと、冷静に判断することができなくなるものらしい。そしてそれらの感情や、行動というものは、脳が外界からの刺激に対する反応でしかないそうで、僕の今までとっていた行動というのも、それほど珍しいものではなく、むしろ当り前の反応らしい。それを聞いて少し気が楽になる。おかれている状況に何の代わりもないが、望みが出てきたようだ。これから脳と心の仕組みについて分かったことを欠いてみたい。
アイコン 神経系
  脳は人の体の集中情報管理室みたいなところらしいんだけれど、まずは全体を見なければいけない。情報収集から、行動の間にいくつかの段階がある。各部からの情報→脳へ伝達→処理・判断・指令→各部への伝達→反応(行動)、この流れのに沿って説明すると、まず体の各部分が外部からの刺激を受ける。視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚といわれるものがそれだ。人は情報収集の約8割を視覚に頼っている。なぜ視覚にこれほど頼るのだろうか?とにかく、そうして感覚受容器によって集められた情報は、感覚神経(知覚性の神経線維)をとおって脳や脊髄のそれぞれの刺激に対応する部分に送られる。脳につながる神経を脳神経、脊髄につながる神経を脊髄神経といい、合わせて中枢神経という。そして送られた情報を元に、判断を下し、からだの各部に指令を出す。このとき使われる経路には、運動神経(運動性の神経線維)である。そして各運動器が、指示に従い動かされるのである。このように人の体を外界の変化、刺激に対応させるための神経を体性神経系という。
  体性神経系が中枢神経によってコントロールされるのに対して、中枢神経系からの制約がない神経を自律神経系という。この神経系は、循環、呼吸、消化、代謝、生殖などの生命維持や種族維持に関係している。自律神経はさらに交感神経と副交感神経に分けられる。体性神経と自律神経を、中枢神経に対して、末梢神経という。
アイコン 中枢神経系
  神経の大まかな構造を理解したので、いよいよ、本題に入りたいと思う。末梢神経、とくに体性神経系からの刺激を受け取る中枢神経は、脳と脊髄からなっている。脳が集中情報管理室だとすれば、脊髄は幹線道路だ。この項の目的は、@人のからだの中枢である脳と脊髄の構造と機能を理解すること、そしてAその機能を最大まで高めるには、何に、どのような注意し、どうすればよいのかを理解することにある。まず、脳の構造と機能から見ていこう。

脳の構造
  脳は、いくつかの部分に分けることができる。大脳、小脳、脳幹などである。とりあえず覚えておきたいのはこの3つの部分だ。
  大脳は、脳全体の約80%を占めていて、左右の大脳半球に分かれている。大脳は三層構造になっていて、表面を大脳皮質が覆い、その下には大脳髄質が、そしてこれに包まれるように大脳核がある。
  大脳皮質は、さらに3つに分けることができ、新皮質、古皮質、旧皮質である。人は新皮質がが最も発達している。ここは、高度な機能を果たしている。大脳辺縁系というのは、子皮質、旧皮質に、扁桃体を含めた部分のことで、原始的な感覚、記憶、自立機能などに関係している。
  小脳は古小脳と新小脳に分けることができる。古小脳は、平均感覚の中枢で、新小脳は、運動に関する能力をコントロールする場所で、運動やの運動プログラムと実際の運動を比較して、その誤差を運動やと運動器に送る、中継器の役割をしている。
  脳幹は、「命の座」とも呼ばれ、生命維持機能が集中している。脳幹は、@視床(間脳)A視床下部(間脳)B中脳C海馬D橋E延髄からなる。@支障は、嗅覚以外のすべての感覚を伝える神経細胞の中継地点で、ここで情報を整理して感覚野に送る。A視床下部は、自律神経系の最高中枢といわれている。体温調節、摂食調節、生殖調節の中枢がある。また内分泌機能にも関係している。B中脳は、視覚反射、聴覚、目の動き、無意識的な骨格筋の動きに関係する。体のバランスをとる。C海馬は、視覚、聴覚、触覚でとらえた一時的な情報を蓄える。D橋は、大脳と小脳の間の情報を中継する。咀嚼、表情筋、目の動き、頭部の感覚、聴覚、平衡感覚に関係している。E延髄は、呼吸、心臓、血圧などをコントロールする。
  左脳と右脳の違いは、大まかにいうと、左脳は、言葉や記号を使って論理的に思考するための機能を持っている。右脳は、物事を直感的にイメージし、創造的な発想をしたりする。

脊髄の構造
  脊髄は、外界からの刺激を脳に伝え、脳からの指令を各運動器に伝えるための連絡通路である。また危険を避けるためのとっさの動作をするときは、脳に変わり脊髄が反射運動を起こすこともある。脊髄の中にはH型の灰白質があり、神経線維(ニューロン)が詰まっている。感覚器からの信号は、背中側のHの足をとおって脳に向かい、脳から運動器への指令は、腹側の足をとおって伝えられる。とっさの動作の場合は、情報が知覚神経からH型の灰白質を通じて、直接運動神経に伝えられる。

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