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●多彩な不定愁訴 1 ★ 顔がほてる・のぼせる 閉経後やその前後から、ほてり(顔面紅潮)、のぼせを訴える人が多いです。 自律神経は、血管を拡張させたり、収縮させる機能を持っています。この機能 に異常が起きるとこのような症状が出てきます。 更年期にこういう自律神経失調の症状が現れやすいというメカニズムについて は、特に治療をしなくても数ヶ月でこうした症状がなくなってしまう人もいます。 しかし、中には数年わたって症状を訴える場合もあります。緊張したときに起こり やすい人、反対に緊張していれば起こらない人もいます。 症状は普通は一過性で、長く続くものではありません。忘れるともなく消失してし まうことが多いので、特に薬は必要ありません。 自律神経のバランスを崩す誘因になること、例えば夜更かしや睡眠不足、過度 の飲酒や喫煙を避け、規則正しい日常生活と栄養バランスのとれた食生活を心 がけることでよくなります。 ★ 汗が異常に多く出る ほてりと同時に多汗を訴えている人が多いのですが、汗だけに悩んでいる人もあ ります。この汗も気温に関係なく、どんなときにでるか予測がつきません。 運動した後の汗は、どんなにたくさん出ても一種爽快な気分になりますが、この 汗は冷や汗のような不快な汗で、「ほてりと寒気が交互にくる」場合もあります。 滝のように流れる汗もありますが、「吹き出た汗がそのまますぐ冷や汗になって 皮膚に張り付いている」ために、夏季にあせもに悩む人もあるようです。 気温に関係なく出る汗といっても、やはり気温や湿度が高いと汗はひどくなります。 冬でも「寒い冬から暖房のきいた電車や室内に入ったとたんに、どっと汗が吹き出し て収拾がつかない」とか「お化粧くずれがひどい」という悩みもあるでしょう。しかし これもほてりと同じで更年期特有の一過性のものです。あまり大げさに考えないこと。 むしろ積極的に汗を出すスポーツに熱中するほうがよいようです。実際に、「ジョギン グや水泳、テニスをやりはじめたら、異常な顔のほてりや汗が気にならなくなった」と いう声も多いのです。 とはいえ、ほてりや異常な汗かきは、更年期にストレスが重なった場合にはさらにひ どくなります。 治療としては、ビタミンE複合体やビタミンC、ビタミンB群など、あるいはホルモン剤 や精神安定剤などにより、症状が軽くなる例が多いのですが、自分勝手に薬を用いな いで、皮膚科か婦人科に相談なさって下さい。 また、ほてりや発汗に備えて、衣服は脱ぎ着の調整しやすいものを、くびを圧迫する ようなとっくりのセーターなどは避ける、冬でも窓を開けるなどして空気の流通をよくす る、汗がひどいときは入浴以外にもシャワーを浴びて皮膚を清潔にする、といった心 がけも大切です。 ★ 皮膚がむやみにかゆくなる かゆみは様々な原因で起こります。皮膚に湿疹や皮膚炎、ジンマ疹などのような病変 が起こってかゆみを感じる場合と、目に見える変化がなくてただかゆみを感じる皮膚ソウ痒 のようなものもあります。また、全身的な病気によるかゆみもあります。 例えば、糖尿病や黄疸、痛風、甲状腺機能異常などによるものです。その他、精神的に 不安や不満があるときにかゆみを訴える場合もあります。 薬物やアルコールでかゆみが起こることもあります。 外陰部のかゆみは、カンジダやトリコモナスなどの感染症や、帯下の増量が原因となって いる場合が考えられます。治療を受ければ治ります。 着ている肌着の刺激、ぴったりしすぎるジーパンなどがかゆみの原因になっていることも あります。中には、帯下や出血の手当て用の生理用品をつけている期間が長い為にむれ てかゆいような場合もあります。 原因となるような病気があればまずそれを治療し、どうしても原因がわからないようなケー スでは、気分転換を図る工夫をします。食事で改善される場合もありますから、バランスの よい栄養摂取をこころがけて下さい。 かゆみの強いときは石鹸でゴシゴシ洗ったり、つめを立ててかきむしったりすることは 厳禁です。 ★ 肌がカサカサになる(更年期角化症) これは、皮膚の新陳代謝が活力を失ったために起こる症状です。 皮膚の一番外側をおおう部分を角層と言いますが、ここはすでに死んだ細胞からなり 毎日のように少しずつはがれ落ちています。そして中のほうから順に新しい皮膚細胞が 押し上げられて角層になって、またはがれ落ちます。 私たちの皮膚はこうして常に新しく生まれ変わっているのです。 更年期には、時々皮膚の角化が順調に行われなくなることがあり、角層が厚くなり、さらに 皮膚の水分が失われると、弾力もなくなってカサカサしてきます。 腕や足の皮膚に見られますが、手のひらや足の裏などに強く現れます。 この角化に必要なのは主にビタミンAとタンパク質なので、普段から栄養に心がけて こうしたものを食事で十分にとっていれば、更年期だからといって急に角化症になるといった 心配はありません。 |