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●多彩な不定愁訴 4 ★ 腹痛、下痢、便秘などの腸の症状 腸の働きをコントロールしているのも自律神経です。更年期に入り自律神経の 失調状態が認められるようになると、腸の働きも変化してくることがあります。 これまできちんと排便があったのに、月経不順が始まると同時に便秘になってしま まった、あるいは下痢と便秘を繰り返すなどどうも調子が悪いという人が出てきます。 ときには、吐き気や腹痛を伴う場合もあります。 便秘だけでなく、排便のたびにいきむので出血をしたり時になったりする人もいます。 便秘なら薬、下痢なら薬というように、すぐ薬に頼る人が多いようですが、できるだけ 生活上の注意で便通をコントロールしたいものです。 排便時に出血したらまず外科でその原因を調べてもらいましょう。脱肛、痔のほかに 腸のポリープや悪性の腫瘍などの可能性も、数は少ないのですが否定できないからです。 検診の結果、腸に異常がないとわかったら、規則正しい生活を心がけましょう。 朝食を抜かず、昼食もそまつにしないこと、繊維質の多い野菜、穀物をとって排便の習慣 をつけます。さらに体力に合った運動をしましょう。軽い体操、ジョギング、水泳、早足であ るくだけで結構です。とにかく体を動かしましょう。これが腸の働きを良くするコツです。 無駄な脂肪もつきにくくなるので、一挙両得です。 ★ 乳房が痛む(乳腺症) 月経前に、乳房に痛みを伴うしこりを触れ、月経終了後は痛みが軽くなる場合があります。 乳がんを心配して病院に行かれる人の中には、この乳腺症を思われる例がよくあります。 年齢的には中年の女性、つまり30歳くらいから閉経期ごろまでで、閉経後は殆ど見られ なくなります。ちょうど更年期のころが多いようです。乳がんは、片方の乳房にだけ見られる ことが多いのですが、乳腺症は片方の場合も両方の場合もあります。自分で触れてわかる 1個あるいは数個の、大小さまざまな、ややかたいしこりができ、押すと痛むものもあり 押さなくても痛みがあるものもあります。 原因は内分泌のアンバランスで、ことにエストロゲンの過剰分泌によって引き起こされるも のであるとされています。そのため、乳腺症はそういった内分泌環境になりやすい、更年期 の女性によく見られるのは当然です。 治療としては、月経が終われば症状が軽くなる程度のごく軽いものは、そのまま様子を見 ます。痛みの強い場合は、男性ホルモン療法を行います。 乳腺症自体は、悪性の病気ではありませんが、ホルモン療法を行う場合、乳がんとの鑑別 は重要で、ガンの疑いのあるものについては、組織検査をすることを怠ってはいけません。 そして、組織検査の結果、ごく一部でも悪性を疑う所見があるときは、手術療法を行わなくて はなりません。少しでもしこりを触れた場合、自己診断でガンではないと判断せず、専門医 を受診して、精密検査を受けることをお勧めします。 |