オシッコのトラブル

オシッコのトラブル

前立腺肥大症は、オシッコの出具合において、三段階を経て進行する。

★第一期は「膀胱刺激症状期」
 
肥大し始めた前立腺が尿道を刺激するため、排尿の回数が増えるものだ。排尿後、二時
間以内にまたトイレへ行きたくなるようなら頻尿で、また、夜中の排尿回数が増える夜間頻
尿という症状が出現するのも大きな特徴だ。

 人体は、日中に活動して、夜は休むようにセットされている。排尿システム
も、夜はできるだけ尿を出さないように抗利尿ホルモンが分泌される。そのためぐっすり
眠れるのだが、加齢とともに抗利尿ホルモンの分泌量は減って、夜間にも尿が作られ
トイレに行きたくなるわけだ。これはまったく生理的なもので、六十歳をすぎたら夜一回
くらいトイレに起きるのは普通。二回、三回となると前立腺肥大症の疑いがある。

 とくに、夕食のときに辛いものを食べ過ぎたり、アルコールを摂り過ぎると、前立腺が
充血して腫れ、尿道への刺激が高まって、排尿回数が増えることがある。また、夜間の
気温低下も要因となるから要注意。夜中に五、六回もトイレに起きる人がいて、これでは
熟睡が出来ない。睡眠不足から体調を崩し、抵抗力が落ちて、余病を併発するリスクもあ
る。さらに、尿意を催してトイレに行っても、排尿までに時間がかかるようになる。

 尿を出すまでの時間は、若い人なら長くて二、三秒、五十代で七,八秒くらい。
このくらいなら心配ないが、十秒以上かかるようなら、排尿困難の症状といえる。

 ほかにも、尿の勢いが衰える、尿線が途切れる、排尿し終わるまでに時間がかかる
(目安は三十秒以内)など人によっては様々な症状が出現する。尿がうまく出ないから
といって、必要以上にいきむ人もいるが、鼠径ヘルニア(脱腸)や脱肛の原因になるので
注意が必要だ。

★第二期は「残尿発生期」

 排尿してもオシッコが完全に出きらない感じで、第一期にはなかった症状が現れてくる。
「トイレのあろでペニスをしまうと、残ったオシッコがチュッともれて、パンツが汚れる」と
いった場合、肥大した前立腺によって圧迫された尿道がデコボコになったがために
そのくぼみに溜まった尿がもれてしまったのだ。また、朝一番のオシッコを出すまでに
時間がかかるようになったり、排尿時間が三十秒以上かかるようになったら要注意。

★第三期は「膨張拡張期」

 残尿が進み、四百cc以上の尿が常に溜まるようになると「慢性尿閉期」だ。
このような状態が続くと、膀胱の筋肉が伸びきって、以上に拡張してしまう。
通常、成人男性のオシッコの我慢の限界は五百から六百ccだが、膀胱が慢性的に
拡張すると、それ以上の量が溜まっても、尿意や苦痛をあまり感じなくなる。

 尿意があっても、オシッコがまったく出ない尿閉の状態が訪れるのは、おもに次のような
場合である。
    @ アルコール類を飲みすぎたとき。
    A 辛いものなどの刺激物を食べたとき。
    B 血圧降下剤、不整脈の薬、かぜ薬、花粉症の抗ヒスタミン剤などを服用した後。

 アルコールと刺激物は前立腺を腫らす一番の因子になる。そして、Bであげた薬は
尿の作用に影響をおよぼす成分が入っている為に、尿閉を誘発しやすくなる。