バレエのお稽古には色々な人がやってくる。過去に何人か、不思議な人に出会った事があった。1人目は中学生
の頃、大人のクラスに入ってきた35歳くらいの女の人だったのだが、何故か「自称ロシア人」。見た目はまるで日
本人(というかアジア系)で、名前はアメリカ人のようだった。(例えばジュリア・ロバーツみたいな名前)彼女は格好
も行動も風変わりで、同じクラスのOLさんたちはみんな一歩引いていたようだ。あたしはクラスが違ったので詳しく
は知らないのだが彼女は舞台の後姿を消し、「自殺したらしい」という変なうわさが流れていた。根拠がないので恐
らくはデマだったと思う。二人目はOL時代、大人のクラスで出会った「順子さん」。彼女は毎朝地下鉄で会う不思議
な人だった。歳は40歳くらいで、メイクが鈴木その子さんにそっくり。いつも満員の地下鉄の指定席でフルメイクを
して会社に行くのだ。バレエの時はピンクのレオタードと黒タイツを愛用していて、何故かいつもパンツがはみ出し
ていた。生徒たちの間では「ハミパンおばさん」と呼ばれていた。3人目は、スポーツクラブのバレエクラスに出入り
していたストーカーおじさん。バレエに来ている女の子を追いかけ回していたとんでもない奴だ。お稽古は真剣に
しているからいいのだが、その後が問題。女の子にしつこく電話番号を聞いたり、待ち伏せをしたりで何か勘違い
をしているようだ。このおじさんのせいでバレエをやめてしまった人もいるからけしからん。何を隠そう、あたしもお
じさんの被害に遭ってしまった一人である。4人目はバレリーナおじさん。このおじさんはとてもいい。お稽古は真面
目だし、女の子に目もくれない。ただ一つ、「コスチュームが個性的」なこと以外は。。。彼はかわいいレオタードを
身につけることが生きがいらしい。いつもまばゆい「ゴールドタイツ」と「フンドシ型ハイレグのショッキングピンクレオ
タード」を着用している。顔は江頭2:50にそっくりで、無口な人だ。ただ普通にお稽古に来ているだけなのだが、そ
の余りにも個性的過ぎる格好のせいで先生方の反感を買っていた。J先生は「ハイレグ着るなら辞めさせる」と彼を
脅し、C先生は「中高生が来るから思春期に悪い」と嘆き、M先生(男性)は「目の毒」とあまり彼を見ないようにして
いたし、H先生は「個人的にお話したくない」と、レッスン変更の連絡をすっぽかしていた。ハイレグのせいで受難続
きの哀れなおじさんだ。しかし彼はめげない。「このレオタードを着る為にバレエをしているのだ!」と先生に言い返
したらしい。 あたしと妹は影からそっとおじさんを応援している。真面目にやっているのだからいいではないか。そ
れにハイレグも男性の「白タイツ」もそんなに変わりないではないか。おじさんのささやかな変身願望を暖かく見守
ってあげようではないか。ちなもにこのおじさん、「フリルスカート付レオタード」と「ピンクのロマンチックチュチュ」も
持っていて、レオタードの方は一人で早朝のスタジオで着用し、くるくる回ったりしていたという目撃証言があった。
「見たーい!!!」あたしと妹は声をそろえてそう言った。もはやおじさんのレオタードの虜だ。なんとしても「くるくる
回っている」おじさんを見たい。しかし最近、彼は姿を見せなくなってしまった。唯一おじさんと会話できるSちゃんも
バレエ留学で海外に行ってしまうし、おじさんの消息がますます分からなくなってしまう。「今度スタジオにおじさんが
現れたら、絶対なかよしになってやるんだぁ!!」と我が妹はSちゃんの後を引き継ぐいきごみに燃えている。。。
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「健康おたく」なあたしは、よくいろいろな健康モノにはまってしまう。最近では、前から気になっていた「コントレック
ス」にはまった。近くの水専門店で詳しく説明を受け、この水の良さをしっかりと頭にインプットし、そして試飲させて
もらった。 「・・・げっ、粉くさっ!!」それが率直なこの水の味の感想だった。硬水なのでカルシウム(石灰)くさい
のである。正直、おいしいものではない。店のマダムは、「便秘に効果覿面よ! 最初はくせがあって飲みにくいと
思うけど、慣れたら他の水じゃ物足りなくなるわよ。」と言う。あたしは味はともかく、「便秘が治せる!!!」という
フレーズが気に入って、1.5リットル入りを1ダース注文した。そして後日、コントレックスが家に届けられた。フラ
ンスからはるばるやってきた水!!と思うとなんだか有り難い気がする。とりあえず、1日に1本飲むようにしてみ
た。「粉くさいっ!」といって高価な水をのむあたしを、旦那は「また健康おたくやってるな」というような一歩引いた
目線で見ていた。そんな視線をよそに、このデカいペットボトルを常に携帯し飲みつづけた。効果は2日目で現れ
た。下剤を飲まなければ平気で10日くらい便秘状態のあたしが、「下剤ナシ」で便意をもよおしたのである。もの
心ついたころから便秘に苦しみ、20数年間「快便」という言葉と無縁だったこのあたしが・・・!!これはスゴイ。
ただ水を飲むだけで治ってしまうとは、大自然の神秘だ。そういえば、最初に感じていたあの「粉くささ」を感じなく
なっている。それどころかトロッとした飲み心地がなんともいえず美味しく、他の水では物足りなくて飲む気がしな
い。あのマダムの言った通りである。そして気になる体重の方は、食べ過ぎた翌日も変わらずキープ出来ていた
。お風呂にボトルを持ちこんで、30分間の半身浴をやったのも良かったのであろう。「水のみダイエット」はうそで
はなかった事が実証されたのである。水を意識的に摂取する事により、満腹感と新陳代謝の促進が得られたのだ。
体調が良くなり、肌の調子もなかなかだ。ただコントレックスを飲みつづける事は経済的にかなり苦しいのも現実だ
った。所々にコントレックスを織り交ぜつつ、ジャスミンティーやどくだみ茶、緑茶を飲むのもなかなかいい。とにか
く一日2リットルの水分をこまめに摂る習慣をつけること。これだけでかなり体重のコントロールが可能なようだ。
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突然に不機嫌になったり、どうする事も出来ないくらい落ち込んだりすることがある。気持ちのやり場が無くてどん
どん自分を追いこんで何もやる気が起こらなくなる。かと思えば回りから見るとばかばかしくなるくらい幸せな気分
だったりする。春先の天気のように気分が感情がコロコロ変わるのだ。寂しがり屋のくせに変に意地や見栄を張る
からそのツケが何倍にもなって全て自分に返ってくる。少し寂しい時に平気な振りをして、ほっぽらかされた後でた
まらなく寂しくなるがあとのまつりだ。相手には「寂しい」という気持ちがちっとも伝わっていないのだから。それなの
に「ちっともかまってくれない」と一人ですねて、「絶対自分から電話なんかしない」と意固地になる。そうなってしまう
ととても厄介だ。電話がかかってくるまで何も手につかず、嫌な事ばかり考えてどんどん自分を追い詰める。だけど
そんな状況を相手に伝えてないのだから「分かって欲しい」と思うほうがとうてい無理な話なのだ。
会って「どうかしたの?」と心配して欲しくてもたいてい相手はこう思う。 「・・・なんか機嫌悪そう!こんな時はそっと
しておこう。」 口数少なくて、浮かない顔をしていれば誰でもこう思うのが普通であろう。でも恋愛ストレス中だと限
りなく自己中なので「なんであたしのこと心配してくれないの?どうでもいいって思ってるのかな?」なんてクダラナイ
考えが浮かんだりしてたまらなく悲しくなってくる。せっかくスキな人と一緒に居てもこれでは台無しだ。結局自分の
つまらない意地が原因で自分を「寂しい人」に仕立て上げているだけなのだ。素直に意思を伝える事は原点だと思
う。神様じゃないのだから心の中まで知ってもらおうと言うのは不可能なことだ。分かってアタリマエ・分かってくれて
アタリマエみたいな甘えは危険だ。分かり合おうとする努力もなしに一方的に自分の感情を押し付けるのは単なる
エゴにすぎない。自分が楽しくなければ相手も楽しい気分にはなれない。合わせ鏡のようなものだ。いい恋愛をす
るためにはまず自分の中のストレスを無くして、素直で明るい気持ちで相手に接していかなくてはならないと思う。
そしてありのままの、素直な気持ちをきちんと伝えるべきだ。「嫌われたくない」からって自分を偽っても結局それっ
て「空っぽの自分」で恋愛してるのだから意味がない。もしそれでうまくいかなくてもそこは「縁」の問題なので仕方
ないのだ。 なるようにしかならないから考え過ぎないほうがいい。考えすぎてもつらいだけだよ
・・・ただ今恋愛真っ最中ののりちゃん、ちかちゃん、ガンバッテね(^^)。 ストレスに負けないで!!
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2月某日、以前から気になっていた乗り物を手に入れた。バイクだがペダルの付いた(一応原付)何とも中途半端
な「モペット」という乗り物である。バイクとして車道を走れ、エンジンをかけずに漕げばチャリンコとしての機能も果
たす。ガス欠なんて恐くない、一台で二度楽しめるおいしいヤツなのだ。あたしはバイク雑誌でコイツに一目惚れし
てしまった。プジョー社製の「ヴォーグ」である。「チャオかトモスにしたら?」と言うバイク屋のお兄ちゃんの期待を
裏切り、「ヴォーグが欲しいっ!!!」ときっぱり言い放ったのである。せっかく買うなら誰も乗ってないのに乗りた
いし、元々プジョーのクルマがスキだったせいもあり迷いは一切なかった。 その「チャリバイク」は鍵穴が無く、エ
ンジンをかけるにはひたすらペダルを漕がなくてはならない。必死にペダルを漕いでいる姿は傍から見るとかなり
笑える。スピードも一定の域を越えるとエンジンが焼け付くし、チェーンも切れてしまうらしい。それなのにメーターは
80kmまで付いてるのは何故だろうか。意味が無く謎の多いかわいいヤツだ。今までクルマで行きづらかった所や
ちょっとした外出なんかに威力を発揮してくれるに違いない。特にジムに通うのが楽になる。これから夏にかけて夜
はジムやバレエ三昧が出来るであろう。ただあたしはSR125をスクラップにした女。運転にはくれぐれも気をつけたい。
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昨日のりちゃんと飲みに行った。月に1〜2回はストレス発散とリフレッシュのために「無礼講の日」を設けている。
たいてい知り合いの焼き鳥屋に行って、閉店まで飲みまくる。常連さんにもトモダチがいて、メールで呼び出しては
一緒に盛り上がる。学生時代のノリそのままで、「楽しく・美味しく」をモットーにひたすら飲むのだ。10年来の気の
合う友人の紹介でこの店を知った。彼はこの店で昔バイトをしていて、大将をはじめ従業員、常連のお客さんに至
るまで全てが顔見知りでそれはそれはアットホームでなごやかで、すごく落ち着く雰囲気なのだ。トモダチのトモダ
チだからみんな安心できるいい人達ばかりで、スグにうちとけてなかよくなれた。あたしのトモダチはのりちゃん以
外酒に強い者がいなかったのでとても有り難い。大酒を飲むといっても「酒類」そのものよりもそれを摂取すること
により楽しい気分になれるというのがいいところだと思っている。実際家で酒は飲まないし、好んで買ったりもしな
い。しかしあたしは「最強の女」と言われている。どんなにまぜこぜでいくら飲んでも平気なのだ。みんなあたしを潰
そうと挑んでは自滅していく。あたしはただただ正気で、潰れる仲間を見ている役目だ。今まで酒で嘔吐した経験も
ないし、気分が悪くても「吐いてはいかん。何とか頑張って消化・吸収してエネルギーに変換するのだ。」と自分を励
まして試練を乗り越えてきた。どうしようもない時はイブプロフェンの錠剤と水を飲んで、頭を動かさないようにじっと
眠る。そうすれば目覚めたらスッキリ、ケロッと良くなってしまうのだ。恐るべきアルコール分解酵素を持つ女なの
だ。そして飲めば飲むほど「酔う」という感覚が遠くなってきているから悲しい。鍛えられ、さらに新化を遂げているら
しいのだ。まさに「最強」の名を欲しいままにしている。あたしはにはもう一つ「最強」と言わしめるものがある。激辛
女王なのだ。昨日も一つ、激辛を制覇した。店のメニューにあった、「激辛ソーセージ」なるものである。大将は「辛
すぎるから一切れが限度だ」と止めようとしたがあたしには通用しなかった。「ちょっと辛くて美味しい」程度である。
しかしのりちゃんと藤美さんは後ろ頭を叩きながら「から〜い!!!」とあえいでいた。あたしの舌がバカなのか?
大将からは「おまえ、バカや。」とののしられる始末。しかし「女王」なのだから仕方ないのだ。酒と辛さにめっぽう強
い、最強の女とはあたしのことである。これからもどんどん新化を遂げ、さらなる挑戦にも打ち勝っていくであろう。
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カメラマン仲間にS氏というちょっと個性的な、一筋縄ではいかない人物がいる。4年前彼と初めて出会った時、同
僚に「今日、ねずみ男似の変なヤツが来るが気にせぬように」と言われ「一体どんな人物なのか」と少々不安にな
り血圧が上がったのを憶えている。ほどなく現れたその人物はグレーのヘンテコな襟の服を着ていて、銀縁のメガ
ネ、ぼさぼさで明らかに自分で切っている髪形、ちょっぴり出っ歯でひょろりと長身でひどくやせた年齢不祥の男だ
った。「これがねずみ男!!」一目瞭然だった。彼は初対面のあたしの前におもむろに紙コップを差し出し、ジュー
スを分けてくれた。そしてにこやかに「お疲れさまです」と言った。同僚の一言で変に身構えていたあたしは拍子抜
けした。「な〜んだ、カッコだけで中身は普通の人じゃん。」 ・・・しかしそれは大きな誤解であった。彼の本当の個
性はそのいでたちではなく、「思考回路と感受性」にあったのだ。オリジナリティあふれる、新種の生命体なのだ。
彼の一挙一動はひどくばかげているが面白い。巻き込まれるのはまっぴらごめんだが、傍から見ているには本当
に面白くて目が離せない。彼は素潜りとSFとヒーローが大好きな26歳だった。真夜中にたった一人で真っ暗な海
に潜ったり、日曜の朝早起きをしてヒーロー物の特撮(おこちゃま用)を見たり、通販でヒーローグッズを買って遊ん
だり、バイクに乗るとき自作の衣裳(?)を身につけてヒーロー気分を楽しんだりと毎日を飽きることなく生き生きと
過ごしている。定職にもつかず、土日の撮影だけで遊び呆けているのでしばしば家賃や税金を滞納するのだがそ
んな事でヘコむS氏ではない。「もやしが安いから♪」ともやし鍋を堪能したり、「ごはんが腐って糸引いてたけど洗
って焼いたら食えた」とか、家賃の取立てが来たら「貧乏な小作人のように”お代官様お許しを〜”ってやってみた
い!」などとその時々の状況を最大限に楽しんでいるのだ。そんな彼の口癖は「さあ、君も一緒に人生棒に振ろ〜
ぜ☆」である。この底抜けに明るいキャラクターは多くの人を魅了してやまない。愛すべきねずみ男である。。。

ヒーロー姿のS氏を激写!
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5月7日朝、とても恐ろしい夢を二度も見た。一度恐ろしさで目覚め、寝なおして二つ別の夢を挟んで再度怖い夢
の続編を見てしまったのだ。携帯の目覚まし(CHEMISTRYのPIECES OF A DREAMS)で目覚めた時は
既に一日の終わりのようにぐったりと疲れ果てていた。恐ろしさと逃げ惑った疲れは現実のものだった。せっかくの
さわやかな「目覚まし」が台無しである。あたしを震撼させたその夢というのはオールカラーで超リアルな、「スター
ウオーズ」と「マーズアタック」をたして2で割ったようなSFものの夢だった。あたしが学校みたいな建物(5階建てく
らい?)の中からふと窓の外を見てみると遠くにUFOがきらびやかな光を放ちながら飛んできた。そしてそれは空
中で静止して中から小さな乗り物に乗った宇宙人がたくさん地上に上陸してきたのだ。宇宙人は武器を持っていて
逃げ惑う人々はあっという間に殺されていく。(BGM:ダースベーダーのテーマ)恐ろしさで足が震え、思うように逃
げられない。あたしがいた建物にもやつらが侵入してきた。手に棒キレを握り締め必死で身を隠し、逃げる。一歩
一歩慎重に、周囲を警戒しながら階段を降りていく。階下では悲鳴が聞こえている。「下も危険だがこの中で隠れ
つづける事は不可能だ。なんとか外に逃れなければ。」背筋がゾクゾクするくらい、緊張が走る。床に這いつくば
り、なんとか一階までたどり着いた。柱の影に身を隠して隙を伺う。敵は5人程、銃のような武器を抱えている。見
つかったら殺られる。そして「今だ、走れ!」と思った瞬間、後ろにも敵が!!万事休す、撃たれる!と青ざめ、腰
を抜かしたところで目が覚めた。体中に力が入り、汗びっしょり。心臓もバクバクしていた。ちょうど、ターミネーター
2のワンシーン(精神病院から逃げ出そうとしたサラがターミネーターと10年ぶりに遭遇し、恐怖の余り腰を抜か
す)のような感じだった。しばらく夢と現実がごっちゃになって呆然として、「地球はこれからどうなってしまうのか」と
真剣に考えていたからますますコワイ。ふと時計を見ると8時過ぎだった。するとはっと我に帰り、「遅番だから疲れ
た分寝なおしてやる!」と速攻で再度眠りについた。・・・その後2つほど他愛のない夢を見て、突然さっきの悪夢の
続きが現れた。撃たれそうになって腰を抜かしたあとである。あたしは夢中で持っていた棒切れを宇宙人に突き刺
し、銃を奪い取って外へと逃げ出した。建物の裏はススキ野原で、低い姿勢になって身を隠しながら必死に走っ
た。でもどんなに速く走ろうとしても「水の中」のように体が重く、手も足も自由に動かない。迫ってくる敵に恐怖で気
持ちは焦るのだがスローモーション状態で逃げられない。時々ほふく前進をしながら重い体を引きずるように走り
まくる。金網を越え、通りに出て助けを求めようとしたところで目覚ましが鳴った。・・・しこたま寝たはずなのに肩が
凝り、息は上がり、汗びっしょり。うなされていたようだ。なんて夢だろう。終わったと思ったのに続編まであるとは。
くだらないSFのせいであたしの休息時間が台無しだ。眠ってこんなに疲れるなんて、なんという理不尽な事だろう。
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何か聴きたいな〜、とCDラックをあさっていたらBEATLESのCDがぱっと目に付いた。なんだかひどく懐かしい気
持ちになって、久しぶりに聴いた。聴いていると、いろいろな思い出が浮かんできてちょっぴり切ないような気分だ
った。あたしは「ポンキッキ」で育ったから幼稚園の頃からBEATLES好きだった。数のおけいこのBGMが確か
PLEASE PLEASE ME だったと思う。こんな幼児向け番組で洋楽を使うなんて、今考えるとちょっと不思議
だけど、おかげで名曲は砂に水が染み込むようにあたしの中にす〜っと溶け込んでいったのだ。今現在の音楽の
好みも当時の影響がかなりあるような気がする。同級生がアイドルに夢中になってる時期にも一人で洋楽にハマ
り、BEATLESだのEAGLESだのと母の世代に流行った古い曲を聴きあさっていた。おかげで友人と話題がちぐ
はぐでちょっぴり寂しい思いをしたこともあった。この頃は毎晩聴いていたラジオのオープニングで使われていたビ
リー・ジョエルの「素顔のままで」がイチバンのお気に入りだった。「好きな曲」は時間が経過しても嫌いになることは
ない。その曲を聴いたとたんに当時の「自分」にタイムスリップしてしまう。その頃好きだったものとか友達とか何を
思いながら聴いてたのかなど、いつのまにか現在の自分を置き去りにして過去の記憶に遡ってしまっているの
だ。BEATLESにはたくさんの思い出が詰まっている。幼稚園に始まって、楽しかった学生時代や最近のちょっぴ
りほろ苦い経験なんかがどっと押し寄せてきてひどく懐かしくて切ない気分になった。音楽は記憶の引出しを開け
る鍵のようなものだ。思い出は全部心地いいものばかりじゃないけれど、時々当時の自分を思い出したり振りかえ
ってみるのもいいかもしれない。苦い経験も案外今の自分にとっての特効薬だったりするようだ。Let It Be、The
Long And Widing Road ,Hey Jude ・・・。聴きながらあたしは自分の愚行をただただ反省しているのだった。
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5月某日、おでこのにきびが悪化したので病院に行った。ここ最近の残業・過酷勤務が祟ったらしく、「疲れによる
肌荒れ」と診断を受けた。医者から「お酒とチョコレートはやめて、睡眠を7時間以上取るように」と言われ、毎日の
漢方薬服用と一週間に一度の注射を命じられた。薬と注射はいい。だけど「禁チョコ」はきつすぎる。疲れている時
の「チョコ一服」はあたしにとって勤務中のささやかな「癒し」だったのに!なんという酷い診断であろうか。しかし「に
きびクレーター」なんか出来たらとりかえしがつかないのでしばしの間耐えていこうと決心し、「禁酒・禁チョコ」を心
に誓ったのであった。しかしその日は食べ納め、ということで意地汚くキットカットのお徳用を堪能した。天罰か、翌
日の肌状態は最悪だった。さすがのあたしも少々こたえて翌々日にはきっぱりとチョコ絶ちをし、肌にいい野菜ジュ
ースや都こんぶをおやつにするようになった。しばらくご無沙汰していたコントレックスも飲むようにして、苦い漢方
薬も続けた。すると5日程でにきびは小さくなり始め、肌の調子もなかなか良くなってきた。だけど油断は禁物だ。
膿のあるおできは必ず同じ場所にできてしまう。「根」を絶つまで薬と食生活を変えてはならないのだ。とにかく肌に
はビタミンだ!ということで思いついたのがあの「青汁」であった。先ずは友人の「青汁体験」を聞いてみた。すると
皆口をそろえて「飼育小屋の味・馬小屋の味」と言うではないか。ただの草の汁なのだから、それ程匂いも味もひ
どくないのではないだろうか。あたしならスッポンの生き血を飲むくらいなら喜んで青汁を「うまい!」とにこやかに飲
み干すだろう。あたしは飲める。それも美味しく飲める、という自信が湧いてきた。そしてついに「青汁サンプル請求
はがき」を投函した。そして・・・一週間後、青汁を手に入れた。青汁は絞りたてを冷凍してあるので、飲む時にぬる
ま湯で解凍する。どきどきしながら溶けるのを待つ。溶けたらコップに移して匂いを嗅いでみた。「?」思ったより青
臭くない。ただのキャベツの匂いだ。そして一口飲んでみる。苦いのかと思いきや、ただの「キャベツ汁」であった。
あれだけ巷で「う〜、マズイ!!」だの「飼育小屋臭い」だの言われているが、青汁恐れるにたらず!しかもオレン
ジジュースで割ってみると美味しい野菜ジュースになった。市販の野菜ジュースは美味しいけど甘すぎるので、青汁
オレンジ割りは甘味が少なく、スッキリ味でかなりいける。これを2杯飲むだけで一日に必要な野菜、ビタミン、鉄分
などを補う事ができるのはかなり嬉しい事である。これから毎日飽きずに続けられるようにりんごジュース、にんじ
んジュース、ヨーグルトなどで割って新たな青汁バリエーションを開拓していきたいと思う。「禁チョコ」期間のおやつ
に青汁!なんと健康的な事であろうか。きっとおでこの憎っくきにきびどもを一網打尽にしてくれるに違いない。
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7月某日早朝、激しい腹痛で目が覚めた。このところ連日の猛暑で体調がガタガタで、しょっちゅう頭痛や悪心に
襲われていた。「まいったな〜、今日は腹痛か・・・」 とりあえず起きて、トイレに行ってみた。ほどなく嫌な汗がどっ
と流れ出してきた。胃がひきちぎられるように痛みだし、ムカムカと吐き気がする。手足の重みが内臓に響く。「ちょ
っとヤバイ。ここはひとつ呼吸を整えて、だましだまし回復を待とう。」 子どもの頃からおなかをよく壊していたので
かなり腹痛のコツをつかんでいるあたしは苦しみながらも最善の作戦を練った。腹痛・吐き気には波があるのでピ
ークをうまく乗りきれば激しい痛みにも以外と耐えられるものなのだ。内臓を刺激しないように丁寧に呼吸をし、カ
ラダを軽くかがめて椅子(または便座)に座る。ここでカラダを曲げすぎると鼠頚部のリンパ節を圧迫するので足が
痺れ、ますます気分が悪くなるので注意しなければならない。ついでに手足のほてりや接触面の汗の感触も気分を
悪くするのでひじ・ひざの曲げる角度も要注意である。このようにこの上なくナーバスな状態で、個室の中での孤独
な戦いは続いた。「・・・ヤバイ。今日の痛みは一味違う。頑張れ、耐えるのだ。」 滝のように汗が流れる。痛みが
凄すぎて動けない。助けを呼ぼうとするが声が出ない。なにもかもが腹痛・悪心を助長させる。自分自身の体温や
脈動さえも気持ち悪い。クーラーの効かない個室はヤバイ。最後の力を振り絞って立ちあがり、ベッドに倒れこん
だ。もうすでに2時間程経過していたにも関わらず、状態はますます悪化していた。ゼーゼーと呼吸は浅くなり、背
中とベッドの接触面が気持ち悪い。手足の重みで内臓が引きつれる。胃が喉を突き上げるようで気持ち悪い。目
を開けること、音が聞こえること、匂いがすることさえ気持ち悪い。気がつくとベッドから落ちてフローリングの上で
固まっていた。気を失うように眠っていたらしく、目覚めると6時間ほど過ぎ昼だった。痛みはほとんど無くなってい
たが軽い吐き気と虚脱感でフラフラだった。いままでに色々と痛い思いはしてきたが、今回は3位以内にランクイン
するくらいの手強い痛みであった。ちなみに1位は食中毒で、吐血したあげく高熱を出し3日間寝こんだ事だ。2位
は猛スピードのチャリンコで坂を転がり落ちて膝の肉が半分えぐれた外科的痛みだ。これは怪我そのものよりも医
者の荒っぽい処置の方が痛かった。そして3位、偏頭痛の発作を抜いて今回の胃痙攣が堂々ランク・インである。
「もうだめだ」という痛みを一つ乗り越えると「これくらいなら耐えられる」というボーダーラインをさらに高みへと押し
上げるのだ。こうして人は痛みについて数々の学習をし、打たれ強くたくましく成長していくものなのであろう。