大切な予防のケア

 ---客観的データにもとづく

治療成果の確認---

医療の目的は身体の不調を取り除き、健康に導くことです。人が本来の生命力を十分に発揮し、毎日を楽しく過ごせる状態に導くことです。殆どの患者さんは、痛みやその他の症状を訴えて来院します。痛みは知覚神経によって伝達されますが、知覚神経は神経系の中のほんの一部に過ぎません。痛みを取り除くことは大切ですが、それだけでは本当の健康を獲得したことにはなりません。健康を回復するには、神経系全体を正常に機能させることが必要です。なぜなら神経系は人体の筋骨格系をはじめ、循環器系、呼吸器系、消化器系、内分泌系など他の全てのシステムを支配する、人体のコントロール・システムだからです。

痛みの解消は問題解決にはならない

痛みは、人体の防衛機能の一部です。痛みが発症した時はサイレンが鳴り危険を知らせているときです。サイレンを止めるだけで危険な状態が解消するのでしょうか。サイレンを止めても火を消さなければ火事は収まりません。同様に、痛みを治めてもその原因が解決されなければ危険な状態は変わりません。たまたま痛みが治まっても、警報を出す状態は免れたが、注意報がでている状態であるかもしれません。これではまだ健康な状態とは、ほど遠いと言わざるを得ません。

痛みが出てからでは遅すぎる

我々は日常の臨床で、「初めて腰あるいは首等を痛め、病院で検査をしたら椎間板が狭くなっている、又は関節が変形していると言われた。」という話を耳にすることがあります。しかし、椎間板の変性や関節の変形等は瞬時にできるものではありません。長期間物理的なストレスが加わった状態があったために起こったものです。また、子供の頃に先天性股関節脱臼があり、その後無症状で生活していたが、40才代になって痛みがでてきたというケースもよく耳にします。生まれたときからあった機能的な障害が、40年過ぎて初めて痛みを発症したということです。機能的に不完全な状態が長期間あると関節は変形の度合いを増し、痛みが出てくると考えられます。

痛みが発症した時に治療を始め、痛みが解消したときに治療を終了するという考え方は間違っています。例えば癌の治療は、早期発見、早期治療が大切です。症状が出てしまってからでは遅すぎます。仮に症状が治まっても癌細胞を撲滅させるまでは治療は完了しません。歯科治療にしても同様です。虫歯になる前に治療をし、虫歯を防ぐことが大切です。痛みが治まっただけで放っておけば悪化してしまいます。処置が完了するまでは治療を継続することが必要です。

形の異常と働きの異常

一般的に触診や外観、レントゲン写真などの形態的な情報と、患者さんに「調子はいかがですか」と尋ねることで状態を判断することが通常です。しかし、レントゲンやMRIなどのハイテク装置でさえ、骨に影響を及ぼす病気や骨折を診断するためには効果的ですが、画像を見ただけではその人が生きているのか死んでいるのかでさえ判断できません。つまり、形だけでは生体の生理学的な働きの正常、異常は判断できないということです。

自律神経の働きを測定

コンピュータを利用し、生体の生理学的働きを客観的に測定するために考え出されたのがこのインサイト7000サブラクセーション・ステーションという装置です。赤外線を使用した測定装置で背骨の左右の体表温度を測定します。体表温度は、自律神経によってコントロールされています。自律神経は体表温度をコントロールするだけではなく、我々の意志とは関係なく心拍数、呼吸、内臓の働きなどの非常に重要な部分を統率しています。科学的研究により同レベルの脊骨の左右の体表温度に差がある場合、自律神経の働きに異常がある可能性を示すことが知られています。私達カイロプラクターは、このような状態をサブラクセーションと呼んでいます。

表面筋電図測定

また、今日の科学で筋肉の細胞が微量な電気を発生していることが知られています。この装置はこの筋肉の微細な電気活動を百万分の一ボルト(マイクロボルト)の単位で測定します。 これは、筋肉の研究で世界的に名高いボストン大学研究所やNASAの研究にも参加した優秀な技術者達とカイロプラクティック発祥の地であるパーマー・カイロプラクティック大学で研究をしていたDr.ケント等によって開発されたものです。表面電極を使用した筋電計で脊柱の左右の筋を測定し、運動と知覚を司る脊髄神経の働きを調べることができます。

必要な子供のケア

殆どの患者さんは、痛みなどの症状が現れて初めて検査や治療に足を運びます。それぞれに思い当たる原因を頭に描き、自分なりに納得している場合が多いようですが、実はそれらはほんの引き金に過ぎず、実際の原因は子供時代にあったとしたら大きな驚きでしょう。最近、世界的に権威のある学術誌「Spine」/1999年、Vol. 24, No.13, Pg.1316」に掲載された14才の子供達約1500人を対象に、MRI検査を用いて行われた9年間にわたる腰椎調査の結果では、相当数の子供達にすでに椎間板の変形が発見されました。又、子供達の約半数が以前に腰痛を経験していました。14才の時点で椎間板の変形があった子供達が23才までに腰痛を発症する可能性は、その他の子供達に比べ16倍も高かったということです。

つい最近、元福島医大学長でめまいの権威である檜先生のお話を伺う機会がありました。先生が、以前子供の特発性測わん症について研究しておられたときのお話でした。ある小学校の生徒に対してバランス感覚を養うための様々な運動や訓練を継続的に行った結果、周囲の学校では約2%の子供達に特発性測わん症が現れていたにもかかわらず、20年間にわたって一人も現れなかったということでした。特発性測わん症は医学的には原因不明とされていますが、先生のお話を伺って、やはり生活習慣が原因であるという思いを強く致しました。

それぞれの学校では高学年の生徒に対して背骨の検査を行っているようですが、できてしまったものを見つけるだけの作業に終わってしまっているのではと思います。もう少し早い時点で見つけられれば背骨の湾曲が防げると思います。背骨の湾曲が出来るメカニズムは、大人の場合と同様で、生活習慣の中から背骨の歪みを生じ、成長期であることがわざわいし、歪んだままの状態で成長を続けてしまうと考えられます。

これを防ぐには、背骨に湾曲を生じる以前に、筋電計や背骨の触診等によってその兆候を発見することが大切であると思われます。また、それは適切な機会さえ与えられれば可能だと思います。子供達の将来の問題を予防するための背骨ケアを提唱致します。

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