CdLS(コルネリア・デ・ランゲ症候群)ってどんな病気なの?
Cornelia de Lange Syndrome (CdLS)


2007年2月3日編集
CdLS(Cornelia de Lange Syndrome )は、1933年にオランダの小児科女医コルネリア・デ・ランゲによって、似たような症例の2人の子どもが発表されたことから、彼女の名前を取って病名が付きました。1916年には、すでにブラッハマン医師がこの症例を持つ子どもたちを発表していましたが、現在は「コルネリア・デ・ランゲ症候群」という名前の方が定着しています。

「症候群=Syndrome」同様な症例が見受けられる病気の医学的呼び方です。各患者によって症状や症例は違いますが、はっきりと識別できます。

【出生率】 3万人〜5万人に1人と言われているが、正確にはわからない。

【出生時】 低体重出生(常にではないが、2,500グラム以下)低くうなるような泣き声。

【成 長】 出生時から認められる低身長・発達の遅れ・骨成熟の遅れ。

【頭 蓋】 小短頭症。

【顔つき】 症状としては、患者同士がとてもよく似ている事です。濃く中央で癒合した眉毛、カールした長い睫毛、小さい鼻(前向き鼻孔)長い人中(鼻の下)、細くて端の下がった薄い唇、小顎症、短頸。

【四 肢】 多毛症(前頭・上腕・背部に多く見られる)大理石様皮膚、口周囲にチアノーゼが見られる事もある。小さな手足、手掌単一屈曲線、肘の屈曲拘縮、手足の障害(手・指・腕などに障害を伴う患者もいる)第5指の斜指・欠損、短肢、第2・3趾の合趾症。

【その他】 胃食道逆流現象、てんかん、心臓疾患、口蓋裂、内臓異常、摂食障害、軽度から重度の難聴を伴う患者もいる。男子では停留睾丸。

【原 因】 長年の間、原因不明とされてきましたが、2004年5月に責任遺伝子が発見されました。

【概 要】 この遺伝子は5番染色体の短腕の根元近く【くびれのすぐ上】に存在する。ただし責任遺伝子の「1つ」であり、別の遺伝子が関与している可能性も現在のところ否定できない。この遺伝子は極めて大きな遺伝子である(完全に構造が解明されている保証も現在のところ厳密にはない)。臨床的にきちんと診断された患者さんでも,この遺伝子の変異が認められる率は,1つの論文で20%,もう1つの論文で50%以下に過ぎない(その後の論文などを総合的に考えると最大でも2/3程度のようです)。この遺伝子の「種々の理由で検出できない変異」が存在する可能性や,別の遺伝子が関与している可能性などが考えられるが,現在のところわからない。

【生命予後】 以前は、多くの子どもが深刻な医療問題によって死亡していた。このようなことはもはや無くほとんどが成人できる。

【診 断】 最近は「胎児超音波検査」により(日本の普及率は世界でも突出しております)妊娠中に「疑われる」ことが少なくありませんが、確定診断は至難です。多くの場合コルネリア・デ・ランゲ症候群は出生後に診断されます。つまり、この病気の特徴のほとんどが、生まれてから、もしくは生後しばらくしてから診断に結びつくからです。症状は軽度から重度まで多彩で、軽度の例では診断が難しいこともあります。

監修;
千葉大学大学院医学研究院公衆衛生学
千葉大学医学部附属病院遺伝カウンセリング室
千葉県こども病院遺伝科

石井 拓磨 医師
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