京都の鍼灸院がお届けする健康通信
暑さの克服
暑い日々が続いている今日この頃ですが、皆さん仕事が終わった後の冷えたビールが本当に旨いと思って、楽しみにしておられると思いますが、実はこれが身体に悪いというとよく叱られます。
女性には、風呂上りのアイスクリームがとってもおいしいと思っていらっしゃるが、実はこれが身体に悪いというとよく叱られます。しかし、いくら叱られても私は言いつづけています。
いまやビ−ルや、アイスクリームは現代人とはきっても切れない飲食物だそうです。夏でも冬でも年中、飲食できるものですが、今の時代冷蔵庫のない家庭はないと思いますが、これが飲食物を冷やしすぎるのです。これを体内に大量に入れるということは、体内(胃腸)を非常に冷やすことは想像できると思います。
ビールやアイスクリームだけでなく、お茶でもジュースでもお酒でも冷蔵庫で冷やしたり、氷を入れたりして冷たくして飲むととてもおいしく感じます。しかし、冷たいものをゆっくり飲むとよいのですが、咽ごしがよいので一気にグーと飲むのがまたおいしいのです。
冷たいものが咽喉を刺激して冷たく感じ、胃に入るといままで暑かった体が一気に冷えていくような感じになります。いえ、実際冷えていくのです。すると一気に汗が噴出してきます。頭や顔、首や肩から汗が滴り落ちるくらいに噴出してきます。
なぜなら冷やしたところの筋肉や血管は熱を奪われないように収縮して、温度を一定に保とうとします。骨格筋ならぶるぶる震えて筋肉を動かし、熱を生産してくれるのですが内臓筋はそのようには出来ていませんから、ジーと耐えるしかないのです。
だから、このように冷たいものを入れたところからは汗は出ません。その他の冷えていない場所から一気に汗が出てきます。下半身からも汗は出にくいと思います。なぜならクーラーで昼間から冷やしに冷やしているからです。そこに冷たいものをおなかに入れれば、体内の熱気は上のほうに、つまり頭のほうに行ってしまいます。すると顔や頭から汗が噴出してきます。
上半身に汗をかくということは、心臓の動きが活発になり、脳の働きも活発になり、当然呼吸も速くなります。心身ともに落ち着いていない状態になっているのです。そんなことは本人は微塵も感じていないのですが、いざ寝ようと思うと眠れないものです。
以前血行をよくするために半身浴をお奨めしましたが、いくら半身浴をたっぷりして血行をよくしても、その後でアイスクリームを食べたり、冷えたビ−ルを、冷えたジュースを、冷えたお茶をグーと飲むなどでおなかを冷やしてしまえば元の木阿弥というか、せっかく暖めて血行をよくしたのに、また血流が悪くなります。
今流行りのクールビズは室内温度を28度くらいにして、外気と室内温度の差をあまり大きくしないようにしています。もちろんこれには自然環境のことを考慮してという大きな目的がありますが、私は体内環境のことも考えて欲しいと思います。
体内の自然環境も、体温が大体36.8度ぐらいです。いま低体温の人が多くなり35度くらいの人もいます。低体温の人は同じ外気温でも高体温の人に比べ暑さに弱いのは当然です。目まいがしたり、脳貧血を起こしたりで夏はクーラーの効いたところでしか過ごせないなどのことが有ります。
身体を冷やすにしても体内環境を考え、体温と冷却物質(飲食物)の温度差は10度もあれば十分に体温を下げてくれると思います。そこで冷えたビールの温度を見てみると10度前後ではないかと思います。アイスクリームはというと、マイナス10度くらいではないかと思います。
つまり、ビールは体温との差は約25度、アイスクリームでは46度くらいの差が有ります。これを外気温に置き換えますと室温10度というのは、真冬のような寒さで、まず裸ではいられない状態ではないでしょうか。アイスクリームになると、私はこのような寒さは経験したことのない寒さです。
もちろん全身がこのような寒さに晒されている環境ではありませんが、胃腸はそういう環境に晒されてしまうわけですから、胃腸が元気になるわけがないと思いませんか?
外部温度と体温の差が大きければ大きいほど強い暑さ寒さが感じられるのですが、真夏日などで30度を越す日などは、湿気が有ると汗が乾燥しないので熱が体内にこもるので暑く感じられ、こういう日には熱中症などにかかりやすいのです。
同じ30度を越す日でも湿度が少なく乾燥している日には、汗がすぐに気化して体熱を摂っていくので涼しく感じられますが、こういう日には脱水症状にかかる可能性が高くなります。だからこまめに水分を摂ることが大切になります。
同じように真夏日に暑いからといって冷たいものを体内にどんどん入れると、体内温度は下がりますが、でも人間体温が31度〜32度くらいに体温が下がると死にいたることも、ありえるとのことですので、やはり冷たいものを体内に入れるということは内蔵機能の低下を起こすことは間違いがないと思います。
だから飲食物はなるべく体温に近い温度で体内に入れてやるのが、内臓に負担がかからないのです。しかし、夏の暑いときはこれが生ぬるくて、非常にまずく感じるわけです。いわゆる咽喉ごしが悪いということなのですが、これは普段から冷たいものを食べ慣れている人にはなかなか受け入れられないものだとは思います。
ではどうしたら良いのかというと、これはあくまで自分の経験だけでの話ですが、いろいろ経験したことをお話してみたいと思います。
夏の暑い夜は眠りにくいし汗をすごくかきます。この汗を収めるのにどういう方法があるかというと、まず首から上を冷やすことです。私が取った方法は保冷材の小さいやつで、頭のてっぺんとおでこを冷やすことです。首を冷やすことを薦める人もいますが、それでもいいと思います。自分が一番気持ちのよい部分に当てればよいのです。
頭が冷えてくると爪先のほうから温かみが出てきます。するとなんとなく眠くなってきて眠ってしまいます。クーラーなど必要なく汗もあまり出ないように思います。
最近は徹底して冷たい飲み物は飲まずにいます。お茶やコーヒーはホットで、晩酌も氷や、冷たい水は使わず、日本酒ならそのまま、焼酎ならぬるいお湯割り、ビールは飲みませんというよりだんだんと冷たいものが飲めなくなってきているのです。
他人に言わすと「それは歳だから!」などとからかわれますが、年齢を重ねるにつれて基礎代謝が落ちてきているのだと思います。しかし、温かいもので一日を過ごすと、まず汗のかき方が変わってきています。つまり首から上の汗が少なくなり、全身からでるようになってきました。
仕事をしだすとシャツもズボンも一旦汗でズクズクになりますが、その後はあまり汗が出なくなります。水分の摂取も朝一番に2リットルのお湯を沸かします。後は一日中その湯冷ましを飲んでいます。
帰宅して食事を済ませ、入浴を済ませた湯上りでも冷たいものは飲みません。ホットコーヒーなどを飲んで、汗をかくだけかいて止まったら就寝です。これで体内の熱は出てしまうのでクーラーは要りません。そよ風でも扇風機でも少し風があればぐっすりと眠れます。
湯上りにそんな熱いものがのめるなといわれますが、熱いものは口の中が温度センサーになっているので、火傷するほど熱いものはそんな一気に飲めないし、さめてきたものを飲むのでそんなに熱くは有りません。昔から「心頭を滅却すれば火もまたこれ涼しい」という言葉があるように、あまり暑い暑いと思わずに、涼しいと思えば涼しくなります・・・?
「バカヤロー!」「おまえだけ一人でやっていろ!」なんて言葉が出てきそうですが、そう、やるやらないはあなたの自由です。体が悪くなるのも、ならないのも、あなた自身の考え方一つです。