京都の鍼灸院がお届けする健康通信
ひざの痛み
歳をとってくると、あちこちに痛みが出てくるものです。その代表が肩(五十肩・四十肩といわれるもの)とひざ関節痛です。60歳以上になると整形外科に行っても、「歳のせいです!老化現象です!体重が多すぎます!」などと言われ、憤慨して帰ってこられる方も多いものです。
最近は骨密度を測って、骨年齢が何歳とか、ゲームなどで心理テストをして、あなたの脳年齢は何歳ですなどとやられるので、その対処法に皆さん健康食品や、栄養剤、漢方薬から、民間療法などをいっぱい取り入れて、これがひざの関節によい健康食品、これが脳の働きを良くする食べ物、これが骨を丈夫にする薬ですなどといっていろいろなものを、身体に取り入れています。
ひざの関節が悪くなるのはなぜでしょう?本当に老化現象や体重の過多が原因なのでしょうか?私が思うに多分そういうことも多少は関係して来るでしょうが、一番関係するのは筋力の低下が原因だと思います。
現代人は交通手段が大変便利になったため、歩くことが少なくなったため下半身の力がなくなり、力がなくなるから血行、血流が悪くなり、おまけにクーラーなどで冷やしたりで、ひえや浮腫みが足におこり、足がだるいとか、歩くとすぐに疲れるとかいって、すぐ近くに行くのにも自転車やバイクそれに車に乗ってしまいます。
若い女性などはハイヒールの靴やつま先の細い歩きにくい履物で、歩行姿勢が非常に悪くなっています。ハイヒールの靴を履かない人でも足に浮腫みが出ると、それで足が痛くなったりします。人によっては足の裏にタコやマメができて、歩くバランスが悪くなります。
歩きかたの悪さが、ひざや股関節に負担をかけるので、筋力にバランスの悪さが生まれ、それが上半身の姿勢の悪さを引き起こしてくる。そのせいで目が悪くなったり、鼻つまりがおきたり、頭痛がおきたりすることもあります。すると今度は下半身にかかる負担が常にどこか一箇所にかかってくるという悪循環になってきます。
それが外反母趾や、O脚とかX脚などの足の変形を引き出し、それに下半身だけでなく、腰や・・・いや全身を冷してしまう服装などによって身体全体の血行や血流を悪くしています。また運動量の低下のため筋肉が痩せる、筋力が低下するので少し歩くと地面から来る衝撃を、足首、ひざや股関節で吸収して、脳に行く衝撃を少なくするように人の体は出来ているのですが、ひざや股関節に負担がかかりすぎているのです。
一日椅子やフロア―、畳の上に座っていても上半身を支えるために下半身の筋肉には常に緊張状態を強いられています。長い時間、筋緊張が続くと足が痺れてきたりすることは皆さん経験されていると思いますが、痺れるということは血流が悪い、血行が悪いということなのです。
座るということは常にひざを曲げているということですので、血管も折れているし、折れているということは血液が流れにくいということで、下肢を伸ばしているときよりも全体に下肢の血流は悪いといえると思います。するとうっ血をおこすか、貧血を起こすかのどちらかになると思います。
そういう部分では組織(細胞)の再生などに変化が起こってくるものだと思われます。ということで関節内部、関節周辺部の異変が起こり、だんだんと変形したり、減ってきたりするので、それを老化として片づけられるのではないかと思います。
こうなってくると心の問題まで出てきます。皆さん精神的なストレスだけが心の問題だと思っていらっしゃるでしょうが、姿勢というのも性格や、精神に大きな影響を与えるものなのです。
ひざや足の痛い人は、あまり自分から動こうとしません。それこそ動くのが億劫になっているのです。いや、動かないから反対にひざに異変が来るのでしょうが、その分、口がよく動くようになります。でも人が自分の思いどうりに動いてくれないのでいらいらしてくるのでしょう。
するとついつい言葉がきついものとなりやすいので、言葉をかけられた人は気分を悪くしてしまいます。それに、あれをして欲しい、これをして欲しいなどと、言われるほうもあまり始終言われると、またかと思うのでどんどん二人の気持ちは離れていくようです。終いには喧嘩になってしまいます。
家族の中で身体の不自由なお年寄りが、疎ましがられるのはこのように自分以外の人に頼るところから始まるようです。しかしそれでも人に世話になったときに「ありがとう」と感謝の言葉を言える人はそんなに疎ましがられないのですが、それが当然のごとき態度をとったり、それ以上に文句を言ったりするような人は・・・?
だから、身体のどこかに痛みが起きて、運動能力が低下してきたときは、シップを貼ってじっとしていないで専門家の意見を聞いて、どのような運動をすればよいのかという事を見つけ、その運動をして身体を治していくのがよいと思います。
意見を聞くのはあくまでも専門家の意見を聞いてください。隣人だとか、チョッとした物知りの人ではなく、あくまでも専門家です。そしていつまでも身体を動かし、できることは何でも自分でやるという気持ちが大切だと思います。何事も自分の力でやり、手助けしてもらったら「ありがとう」の感謝でお返しする。
こうしていくと治らないと思っていたひざの痛みや変形が、完全にまでとは言いませんが、日常生活で痛みがあっても、動ける程度には回復してくると思います。あくまでも自分のやる気と、他の人との健全な係わり合いが、自分の肉体を健康にしてくれると思います。それに健康な心にも!
我儘はいけません!人に好かれる人間になってください。それには謙虚な態度も必要です。謙虚になるには、感謝心がなければ・・・!と私は教わっています。