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神経変性疾患 |
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人間の脳はたくさんの神経細胞と、それらをつなぐ神経路からできています。変性疾患というのは神経細胞が徐々に機能を失ってゆく病気を総称した名前です。
弱ってゆく神経細胞のタイプには特定のパターンがあり、そのパターンによって病名がつけられています。比較的多いものとして
アルツハイマー病、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、運動ニューロン疾患などがあります。病気のおこりかたや、診察だけでおおよその見当はつきますが、まぎらわしいこともあるので、症状が出始めたときは、血液検査、CT、MRIなどを一度はやっておく必要があります。
アルツハイマー病
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老年期痴呆を生じる代表的な病気ですが、痴呆を生じる疾患のすべてがアルツハイマー病である訳ではありません。小さな脳梗塞がたくさん脳に生じておこる血管性痴呆も多いですし、甲状腺ホルモンや副腎ホルモンの不足、肝臓の異常、薬の副作用などでも痴呆によくにた症状になることがあります。一時的な錯乱(せん妄)はお年寄りが体調を崩した時などに起きることがありますが、痴呆と間違えられることもしばしばあります。アルツハイマー病で特徴的なものは、記憶障害とイメージの組み立ての障害です。記憶障害では昔のことは覚えているのに最近のことが覚えられないのが特徴です。またイメージの組み立てができなくなるために道に迷って家に帰れなくなったりします。また時計の絵が描けなくなることは診断するときに大切な徴候です。根本的な治療は難しいですが、アリセプトという薬があり、ある程度活動性を高めたり、気分を明るくする働きがあります。
パーキンソン病
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「ふるえ」を生じる病気として有名ですが、「ふるえない」パーキンソン病の患者さんもたくさんおられます。「動作が鈍くなる、遅くなる」「体が硬くなる」「ちょこちょこと小股で歩く」「転倒しやすくなる」などの症状を総合して診断します。最近はいい薬がたくさん発売されていますので、発病当初は病気のない人とほとんど変わらない生活が可能ですが、ある程度進行する病気なので、症状にあった薬をその時々で調節してゆくことが大切です。薬の飲み方の工夫で生活における不具合がかなり変わってきますので、患者さん自身、ご家族がよく病気について理解することも必要です。黒質線条体変性症、進行性核上性麻痺、皮質基底核変性症などよく似た症状を示す病気があり、病初期には区別
がつかないこともあります。また、薬の副作用でパーキンソン病そっくりの症状が出ることもあります。なお手のふるえる病気としては「本態性振戦」という病気があり、これはほとんど進行せず、気にならなければ治療しなくてもよい病気ですが、ふるえて字がかけなかったりする場合には交感神経を抑える薬を使用します。なおパーキンソン病では手で何かしようとするとふるえはむしろ止まりますが、本態性振戦では動作時に余計にふるえるという特徴があります。またお酒を飲むとふるえが軽くなるのも本態性振戦の特徴といわれています。
脊髄小脳変性症
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体のバランスがうまくとれなくなる病気です。小脳の変性が中心ですが、脊髄も同時にやられることが多いので脊髄小脳変性症という名前が長く使われてきました。今では遺伝性のものを含めてたくさんのグループに分類されるようになっています。アルコールや、ある種の薬剤を長期にわたって服用していると小脳変性症と同じ症状が出てくることもあります。共通
した症状としては、手足や体のコントロールがうまくいかなくなり、ペンや箸が上手に使えなくなったり、喋りにくくなる、あるくときにふらつくなどのものがあります。MRIやCTで小脳が痩せていることが確認できます。
脊髄小脳変性症の患者さんは、できる範囲でタイプを正確に診断してもらうことと、もしアルコール性や薬剤性であれば中止することが必要です。ただし大量
のアルコールを飲んでいた人は、急に断酒すると錯乱状態になることがるので、必ず医師の指導にしたがってください。残念ながら根本的な治療のないタイプが多いのですが、セレジストという薬である程度ふらつきに効果
がみられます。またリハビリでよく筋肉を鍛えることによってふらつきを補うことができるので、あきらめずにリハビリを頑張ることも必要です。
運動ニューロン疾患
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体を動かすための神経細胞だけが選択的に弱ってくる病気です。筋肉に体を動かす命令が届かなくなるので、筋肉はだんだんと痩せてきて、力も入らなくなります。手足が自由に動かせなくなったり、歩くのが不自由になる症状が進行します。物を食べたり、言葉を喋ったりすること、あるいは呼吸をすることも筋肉の力で行っているため、病気が進むと食べられない、喋られない、息ができないなどの症状が出てくる患者さんもおられます。紀伊半島南部は昔からこの病気が多いことが知られ、「牟婁病」と呼ばれたこともありました。病気の進行は患者さんによってさまざまですが、残念ながら根本的な治療法がありません。「牟婁病」の研究などをとおして、運動ニューロン疾患の原因が解明され、治療法が見つかることが待たれています。

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脳血管障害 |
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いわゆる「脳卒中」のことです。最近はBrain attack
(ブレインアタック)という言葉が生まれ、早期治療の重要性が強調されています。脳を養っている血管が詰まったり、破れたりして脳が部分的に、あるいは広範囲に働かなくなる病気をいいます。神経変性疾患の場合はゆっくりと症状が進行するのに対して、ある程度急激に症状が現れます。脳の障害される場所によって、麻痺(力が入らないこと)、感覚障害(しびれ)、めまい、呂律(ろれつ)困難など様々な症状が起こりえます。血管が詰まる場合が「脳梗塞」、
血管が破れて出血する場合を「脳出血」 といい、脳出血には「脳内出血」「くも膜下出血」「硬膜外出血」「硬膜下出血」などに分類されます。神経内科では主に脳梗塞を扱います(脳出血は主に脳神経外科が担当します)。
脳梗塞
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糖尿病、高血圧、高コレステロール血症、肥満、喫煙などは血管を早期に老化させ、脳や心臓の血管が詰まってしまう原因になります。また心臓の働きが悪かったり、不整脈のある人では、心臓で血がよどんで血の塊り(血栓)ができ、血管を通
じて脳に運ばれ、結果的に脳の血管を塞いでしまうこともあります(脳塞栓症)。数百ミクロンの細い血管は特に高血圧があると詰まりやすくなり、「ラクナ梗塞」と呼ばれる小さな脳梗塞を生じます。また最近は食生活の欧米化によって太い血管に油が巻いてしまう脳梗塞(アテローム血栓性脳梗塞)が増えています。血流がすぐ再開すると症状は改善しますが(一過性脳虚血発作)、改善しない場合は病気の進行を抑える治療(点滴、薬)およびリハビリが必要です。
脳出血
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脳出血で一番こわいのはくも膜下出血です。特徴は突然の非常に強い頭痛で、「ハンマーで毆られたような」痛みが特徴で、早期に脳神経外科で治療を受けなければなりません。脳の血管にできた動脈瘤の破裂が原因で、それ以上出血しないように手術による動脈瘤の処置が必要です。脳内出血は主に高血圧が原因で細い血管が脆くなって破裂することをいいます。症状は脳梗塞と区別
がつきにくいことがあるので、早期にCTによって確認する必要があります。
慢性硬膜下血腫は高齢者に多く、頭を打ってから数週間程度してから知能低下、歩行障害、軽い麻痺などが生じ、痴呆疾患と間違われることもあります。手術をすれば症状は改善します。

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筋肉疾患 |
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筋肉疾患は大きく、筋ジストロフィー、炎症性筋疾患(多発性筋炎、皮膚筋炎など)、神経筋接合部疾患(重症筋無力症など)に分かれます。その他ミトコンドリア脳筋症、糖原病、周期性四肢麻痺などの比較的少ない病気やホルモン異常による内分泌性・代謝性ミオパチーなども含まれます。筋ジストロフィーの多くは幼児期から青年期までに症状が出てくるので、小児科で既に診断がついていることが多いので、ここでは説明をはぶき、多発性筋炎と重症筋無力症について解説します。
多発性筋炎(皮膚筋炎)
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内科(膠原病内科)、皮膚科、そして神経内科などで治療が行われており、どこと決まっているわけではありません。筋肉に炎症がおきることによって力が入りにくくなる病気で、特有の皮膚の発疹がある場合を皮膚筋炎を呼びます。約10人に1人に悪性腫瘍の合併があるため(男性では胃癌、肺癌など。女性では乳癌、子宮癌、卵巣癌など)、多発性筋炎(皮膚筋炎)と診断された際は全身に癌がないかひととおり検査する必要があります。少々大変ですが、早期に癌が見つかることもあり、検査は必ずお受けになってください。症状は全身の脱力ですが、手や足の先よりも肩の周りや臀部・太股などの筋肉がつよくやられる傾向があります。そのため和式トイレから立ち上がる際、手を両膝において「よっこいしょ」と立たないと立ち上がれない(ガワーズ徴候)などの症状があらわれます。運動ニューロン疾患と異なり、呼吸の筋肉や食べ物を飲み込む筋肉には通
常症状が出ません。血液検査でCK (またはCPK)という値が高くなり、筋電図、筋肉生検などの検査でも特有の所見がみられます。治療はステロイドホルモンの服用で、ある程度副作用のある薬ですが(肥満、にきび、一時的に血糖が上がる、骨が弱くなるなど)、副作用が出ないように予防薬の服用や検査を行いながら初期にしっかりと薬を飲む必要があります。
重症筋無力症
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筋肉が収縮して手足が動くためには脳・脊髄からの命令が神経をとおって筋肉まで伝わらなければなりません。信号は神経を電気のように伝わっていきますが(時速50キロ前後)、神経の先は直接筋肉にひっついているのではなく、約200万分の1mmの間隙を隔てて神経の先と筋肉が向かい合っています。神経の先はアセチルコリンという物質を放出し、アセチルコリンは筋肉の表面
にあるアセチルコリン受容体 (AchR)にくっつくことによって筋肉の収縮がはじまるしくみになっています。重症筋無力症の患者さんにはこのアセチルコリン受容体を攻撃する成分ができるために、神経の信号がうまく筋肉に伝えられなくなり、そのために力が入らない症状がでてきます。症状は非常に疲れやすくなり、午前中よりも午後や夜に悪く、昼寝するなど休息すると軽快します。また目も小さな筋肉が動かしていますので、まぶたが重くなって目にかぶさってきたり、物が二重に見えるなどの症状もよく起こります。治療としては、アセチルコリン受容体を攻撃する成分(抗アセチルコリン受容体抗体、最近もう一種類の抗体がみつかりました)を作っている胸腺(胸にあります)を作っている場所を取り除く手術が可能なら是非やっておく必要があります。同時にステロイドというホルモンを服用しながら、それでも症状がとれない場合、抗コリンエステラーゼ剤(アセチルコリンがこわれないようにする薬)を飲んだり、症状が強い場合は血漿交換(血の入れ替え)や、免疫吸着といって血の中から抗アセチルコリン受容体抗体を取り除く手法が用いられます。

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末梢神経障害 |
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末梢神経は、脊髄からのびている糸のようなものですが、脳脊髄からの手足の運動の命令を伝える運動神経、痛い冷たいなどの感覚を脊髄に向かって伝える感覚神経、内臓、汗、血圧などを調節する自律神経にわかれます。遺伝性のものや、ビタミンBなどのビタミン不足によるもの、アレルギーに関連したもの、糖尿病や腎臓病など内臓の病気に関係するものなどがあります。ここではギーライン・バーレ症状群、ベル麻痺、手根管症候群について説明します。
ギーライン・バーレ症候群(ギラン・バレー症候群)
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よくギラン・バレー症候群と呼ばれていますが、この病気を見いだしたGeorge
Guillainはフランス人で、ギランではなく"Ghee-lain(最後のainは鼻にかけて言う)"と発音していたらしいです。それはともかく、急速に手足の脱力が進行してくる病気で、症状の始まる1〜2週間前に風邪症状や下痢症状があった人が半数ぐらいいます(前駆症状)。運動麻痺が主体で、触ったり感じたりする感覚神経の障害は軽度であるか、もしくはありません。原因は風邪などによるウイルス感染によって、体内に神経の表面
を破壊してしまう成分ができてしまうことによります。進行は多くは7日、長くて2週間以内におさまりますが、回復には半年から一年かかることもあります。治療は早期に血漿交換(血液の液体成分を拔いてきれいな成分におきかえること)を行うことが重要で、遅れれば遅れるほど回復が遅くなります。また免疫グロブリンを大量
に注射することも効果があることがわかっており、現在保険適応もとれています。昔は副腎皮質ホルモンがよく用いられましたが、血漿交換と免疫グロブリンの効果
がはっきりしてからは余り用いられなくなりました。
ベル麻痺
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顔の半分がいきなりゆがんでしまうので、患者さんはびっくりして病院に来られますが、あまり心配のない病気です。(「顔面
神経痛」とおっしゃられる患者さんがおられますが、こういう病名はなく、痛みの来る病気は「三叉神経痛」です)表情を作る筋肉が麻痺することを顔面
神経麻痺と言い、その一つがベル麻痺です。顔面神経が、頭蓋骨を抜けて来るときの通
路(顔面神経管)はもともと狹いため、何らかの原因で顔面神経が腫れると顔面
神経が圧迫されてしまい、麻痺が生じてしまいます。バスの窓から顔を出していたり、扇風機の風に長くあたっていたりすると生じやすいとも言われています。ヘルペスウイルスが関係しているという意見もありますが、確実ではありません。表情筋が麻痺しますので、顔の半分がだらりとなってしまい、舌(前方2/3)の味覚低下、つばが出にくい、音が過敏に聞こえる、涙が出にくいなどの症状が伴うこともあります。治療は短期間ステロイドホルモンを飲んで神経の腫れをとり、その後表情を作るマッサージやリハビリをします。耳の近くに水ぶくれのできるタイプの顔面
神経麻痺は、加えてウイルスを殺す点滴や飲み薬が必要です。またベル麻痺以外の顔面
神経麻痺(腫瘍、脳幹梗塞など)の鑑別のためにCT、MRIを必ず一度はやっておく必要があります。糖尿病やサルコイドーシスという病気が原因となることもあるため、血液検査、胸のレントゲン写
真も行っておいた方がよいと思われます。症状が強い間は、目が開いたままになり、目の表面
(角膜)が乾燥してしまうので、特に夜間はサランラップを目に乗せたり、テープでまぶたを閉じたりする必要があります。
手根管症候群
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手の親指側の1/3がしびれる病気です。この場所を支配している神経は正中神経といって手首の狭い場所(手根管)を通
りますが、甲状腺機能低下症、痛風、糖尿病、肥満のある人は更に手根管が狹くなって手にしびれが生じることがあります。また手をよく使う人(キーパンチャーや編み物をよくする人など)にも起こりやすい病気です。軽い症状であれば、安静だけでよくなりますが、しびれや痛みが強い場合は手根管にステロイドホルモンを注射したり、手術で手根管を広げることもあります。

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その他 |
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よくある病気ですが、あまり一般の方々には馴染みのない病気、新しい治療法が開発された病気について説明します。
多発性硬化症
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若い人、特に女性に多い病気です。我が国では比較的少ない病気ですが(10万人あたり3〜4人)、欧米では日本の10倍以上の患者さんがおられます。神経は軸索とそれをとりまく髓鞘からできており、よく電線にたとえられます(軸索が導線で髓鞘がナイロンのカバー)。多発性硬化症は、脳の中の神経のうち、髓鞘(カバー)が一種のアレルギーで壞れてしまう病気です。脳のあらゆる場所に生じますが、神経細胞の固まっている場所(神経核)や脳の表面
よりは、神経の束の多いところ(白質)にたくさん病変部位(よくプラークと呼びます)が生じます。またプラークは時間をずらして生じるのも特徴です(空間的多発性、時間的多発性)。できる場所が決まっていないので、症状はしびれ、麻痺、ふらつき、目が見えにくいなど多彩
です。視力障害と両方の足の感覚がなくなるタイプはデービック病と呼ばれ、アジアに多いと言われています。検査としては、脳梗塞や脳腫瘍と区別
するためにMRIが必須です。病気が悪くなった時期(増悪期)にはステロイドホルモンの注射をすると症状の改善が早くなりますが、将来の予後を改善する働きはありません。最近はインターフェロンの一日おきの注射が増悪を抑える働きがあることがわかり、広く行われるようになってきています。またグロブリンの注射やコポリマー1という合成物質にも予防効果
がある可能性がありますが、今のところ日本では使用されていません。
脳炎・髄膜炎
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脳炎といえば日本脳炎が有名ですが、発生時期が7月から9月に限局しており、主に西日本で発生します。脳炎・髓膜炎は大きくウイルス性、細菌性、結核性、梅毒性などに分類されます。脳と髄膜は隣接していますので、脳炎と髄膜炎は厳密に区別
できないこともよくあります。軽いウイルス性髓膜炎の場合は自然に軽快し、気がつかなければちょっときつい風邪で片づけられていることもあるかもしれません。気を付けないといけないのは、ヘルペス脳炎で、アシクロビルという特効薬があり、副作用もあまり問題にならないため、ウイルス性脳炎を疑ったら迷わずにアシクロビルを使用しなければなりません。また細菌性髓膜炎は早期の治療が不可欠で、治療が遅れると命に関わることとなってしまいます。高い熱が出て、頭痛がひどく、首の後ろが凝りつけて顎が引けなくなったりした場合は、腰から脊髄液(髄液)を取って白血球が増加していないか確認しなくてはなりません。細菌性髓膜炎と診断された場合は、通
常使う量の4倍から6倍もの抗生物質の点滴が必要です(抗生物質が脳に行き渡りにくいため)。
眼瞼痙縮・半側顔面痙攣
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眼瞼痙縮(または眼瞼痙攣、英語ではblepharospasm、Meige症候群とも)は、目を無意識につぶってしまう病気で、目の周りの筋肉だけでなく、口の周りの筋肉も収縮してしまう場合もあります。女性の方が男性より3倍多いと言われています。病気が軽い場合は、「変にまぶしい」と訴える患者さんもおられます。風や精神的なストレスによっても誘発されます。ひどい場合にはほとんど目が開かなくなるほど悪くなる方もおられます。ボトックスという注射を目の回りに行うと、筋肉が緩んで非常に症状が軽快します。抗コリン剤という薬もよく用いられましたが、ボトックスが使用できるようになってからはあまり使用されない傾向にあります。
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半側顔面痙攣もよく似た病気ですが、眼瞼痙攣が両目に生じるのに対して、半分の顔にのみ生じる特徴があります。顔面
神経を近くに走る血管が圧迫することが原因です。顔面神経と圧迫している血管の間にクッションを入れたり、血管を移動させる手術(神経血管減圧術)が脳神経外科で長く行われてきており、良い手術成績をあげていますが、最近はボトックスの保険診療が可能となりました。眼瞼痙縮と同様、痙攣している筋肉にボトックスを注射することによって安全に痙攣を止めることが可能です。
三叉神経痛
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| 顔の一部が瞬間的にひどく痛む発作を繰り返す病気です。半側顔面
痙攣と同様、三叉神経を血管が圧迫している場合もありますが、 原因不明のものも多いと言われています。血管が圧迫している場合は脳外科で手術が適応になることもありますが、原因不明の場合は過敏になった神経をなだめるための薬が使われます(テグレトールという薬が良く効くと言われています)。芍薬甘草湯や柴胡加竜骨牡蛎湯など、漢方薬で改善される患者さんもおられます。 |
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