はじめにありしもの ![]()
−このホームページを開設するにあたって−
●現状認識ができない!●
病気になるなんて・・・というのは、病気になった人がたいてい口にする言葉なのでしょうが、特に私の場合は、スポーツやってる、3食きちんと腹八部目で食べてる、アルコールのがぶ飲みはしない、野菜をたくさん食べてる、毎朝ワインビネガーを少々飲んでる(血液がさらさらになります。)、ヨーグルトも毎朝食べてる、なるべく7時間は寝る、などなどで健康と体力維持にはずいぶん気を遣っていたのです。それなのに・・・。絶句でした。しかも脊髄動静脈奇形※という先天性の非常に珍しい病気※で、「治るとしても6ヶ月〜2年はかかります。それでも、しびれなどで残った症状は治りにくいと思います。」という主治医の気の遠くなるような言葉。先天性なのに、どうしてこんな年齢になって発症したんだ?まっすぐ伸びないし完全に曲がらない膝。力が入らない左足。当然、歩きにくい、走れない、しゃがめない、とっさに動けない。そして、集中力を無くすほどのわずらわしいしびれ。なかなか出てくれないオシッコと大便。いったい何なんだ?この病気は。どうしてこういう一見関連性のない症状が出てくるんだ?わけがわからん・・・。というのが病名を告げられた時の率直な感想でした。
※脊髄動静脈奇形:脊髄に栄養血液を与える動脈から静脈に直接つながっている不必要な血管のことをいいます。本来ならば、血液は動脈→毛細血管→細胞→毛細血管→静脈と流れるのですが、動脈→動静脈奇形→静脈と流れる血液は、毛細血管と細胞を介さないために、流量が多く流速が速くなります。そのため、脊髄の神経細胞から毛細血管を通して静脈に流れる血液がうまく流れずに滞留してしまい、神経梗塞(しんけいこうそく)を引き起こしてしまいます。そうなってしまった神経は、本来の機能を失ってしまいます。それは、運動障害(手足が動かなくなる)や感覚障害(強いしびれや、触覚、痛覚の麻痺など)として現れてきます。失われた機能を取り戻すには、薬による治療とリハビリによって、残りの神経にその機能を受け持ってもらうよう学習させるしかありません。残りの神経が、どの程度学習してくれるのかは、個人差やリハビリによって違ってくるといわれています。
※先天性の病気:つまり、動静脈奇形は、人によっては生まれつき身体の中にあるのです。ところが、発症するのは30歳台〜50歳台と、人間が随分成長してからになります。子供の頃には動静脈奇形もそれほど大きいものではなく血液を滞留させることもありません。人間の成長に伴って、動静脈奇形も太く、長く成長していき、動静脈奇形の中を流れる血液の量と流速が大きくなっていく30歳を過ぎた頃から、神経細胞の血液を滞留させて、神経梗塞を引き起こすようになるのです。先天性ですが、遺伝性のある病気ではありません。
●もっと情報が欲しい!●
そんな目の前が真っ暗になりそうな状況の中、私がまずやろうと思ったことは自分の病気に関する情報収集でした。先天性ということだが、そもそも原因は何なのか?治療法は?この病気はどれくらいの確率で発症するのか?どこまで治るのか?実際、治るのにどれだけ時間がかかるのか?どんな症例があるのか?他の病院では、どんな治療をしているのか?今の症状以外に新たに出てくる症状はあるのか?などなど、知りたいことは山ほど出てくるのに、主治医からは多くのことを教えて頂けなかったし、同じ病棟の患者さんで私と同じ症状の人は当然いませんでした。入院していたのが大学病院でしたので、病院内の図書館にも足を運びましたが、患者は入館できませんでした。ならば・・・インターネットだ!私は友人にお願いして、私の自宅からノートパソコンと電話ケーブルを持ってきてもらい、公衆電話からネットの世界に接続して、キーワード検索で脊髄動静脈奇形に関する情報を探しまくったのでした。
●患者の目線に立った情報は?●
集めた情報は、ほとんどが病院関係のHP(ホームページ)や医療機械の製造メーカーのHPからの情報でした。確かに、自分の病気を理解するのには役立ちましたが、なにか物足りなさが・・・。そうです。この病気と闘いながら生きていくということは、どういうことなのか。何を頼りに生きていけばいいのか。などのメンタル面、生活面での患者の目線に立った情報を集める事ができなかったのです。特に、私のように不全麻痺※の症状を抱えてとても不自由なのに、ぱっと見では健常者に見えてしまう、という身障者でもなく健常者でもないというむずかしい立場の患者さんの運営するHPを見つける事はできませんでした。
※不全麻痺:完全に麻痺していないことをこう呼びます。逆に完全麻痺とは、何も感じない、自分の意志で手や足や指などを動かす事ができない麻痺のことを言います。不全麻痺は、ある程度感じる、ある程度動かす事ができる麻痺のことです。但し、不全麻痺には強烈なしびれや痛みを伴う事が多いです。
●だったら自分で作ってしまおう!●
おそらく私のように何かしらの病気を抱えながら、苦労しながら生活されている方はたくさんいらっしゃると思います。また、難しい病気にかかってしまい、今まさにその病気とともに今後の人生、生活について思い悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。それらのほとんどの方々は、私とは違う病気かもしれません。しかし、病気と闘いながら生きていく、という点では全く同じ状況なのです。その方々のために、私の経験について私の退院後の生活について情報提供することによって気持ちの上で少しでも役に立てば、という思いがこのHPを開設する原動力になりました。何よりも大切なことは、気持ちをしっかりと強く持ち続けることだと思います。このHPがその一助となれば、こんなにうれしいことはありません。
- This site is produced by Jamaiki in Tokyo,Japan / 2001 Copyright Jamaiki
-
当ホームページに掲載されているあらゆる内容の無許可転載・転用を禁止します。