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日本接着歯学会は、その前身を昭和58年3月20日に設立された日本接着歯学研究会におき、3年後の昭和61年6月7日に改組し、発展的に日本接着歯学会として発足し、初代会長には増原英一が就任しました。

 歯質への接着に関しては、文献的に昭和27年イギリスのBr.Dent.J.に象牙質への接着が紹介され、昭和30年アメリカのJ.Dent.Res.にエナメル質への接着の論文が掲載されたのが始まりです。我が国で、接着なる言葉が歯科関係の雑誌に見られるようになったのは、昭和35年に遡ります。象牙質に対して、世界で始めて、再現性のある接着性レジンシステムを生み出したのは日本〔昭和57年〕であり、今日では歯の硬組織のみならず、歯科用合金、セラミックスにも接着する材料が広く臨床に取り入れられています。これにつきましては、エナメル質への接着技術を歯科矯正の臨床に初めて導入した三浦不二夫の努力と、接着を活かした矯正治療を可能にした本学会初代会長の増原英一の功績によることが大であります。また、さらに象牙質接着の臨床応用を推進したのは前会長の細田裕康です。

 日本接着歯学会の目指す接着は、単にレジンを歯に接着させるといった従来の概念を超越し、歯科治療そのものを根本的に変革させる可能性を秘めています。すなわち、これまでの歯科治療の大勢は、治療とは言え多くの健全歯質までも犠牲にすることが前提でありました。近代接着歯学は硬組織の再生までは期待できませんが、これまでの概念では不可能と考えられていた、象牙質や歯髄の保護・保存が可能になりつつあります。この新事実は早急に歯科の各臨床学科に接着歯学のもたらす新しい科学を普及させる必要があり、本学会の理事には臨床各科の教授をできるだけ含めることを心掛けて運営しています。

 接着歯学は学問的に日本で生み出された科学であり、高い研究レベルを保っていることを客観的に証明する事実として、IADRのWilmer Souder Awardを総山孝雄〔1982年)、中林宣男〔1993年)が外国人より前に、接着歯学に関連した業績で受賞し、1997年にはAcademy of Operative DentistryのHollenback Memorial Prizeを中林宣男が受賞したことが挙げられます

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日本接着歯学会とは?