第1回;「先行がバテなければ、差し・追込は絶対勝てない」
競走馬は、逃げ・先行・差し・追込に分けて考えられることが多いですよね。もっと単純に考えてみましょう。スタートがうまくて、先行能力があって、スタミナも十分兼ね備えていれば、こんなに有利なことはないわけです。たとえば、新馬戦に素質馬が出てきた場合なんかは、スタートしてすぐ先頭に立ってそのまま大差で勝ってしまうことがよくありますよね。全盛期のサイレンススズカの金鯱賞なんてその最たる例です。ということは、「先行した馬が直線もバテずに走りきったら、差し・追込は絶対勝てない」ことになります。(もちろんスピード能力が絶対的に低いのは別ですが)
以上のことから、競馬を考えるときは、先行馬を中心に考えなければなりません。
〈先行馬の見極めポイント〉
(1) スピード能力がレースのレベルに足りているかどうか
(2) スタミナ能力が不足していないかどうか(距離がもつかどうか)
(3) 気性が安定しているかどうか
(4) 騎手がそつなく乗りこなせる人間かどうか
実は、これだけのことです。とくに(1)が最重要ですが、このポイントが兼ね備わっていたら机上の理論では絶対負けないことになります。とはいっても、そううまくいかないから検討意欲が湧くわけで、そのほかのファクターも複雑に絡み合ってくるわけですが、まずポイントは「先行馬中心に競馬を考える」です。
(平成14年12月10日)
競馬の検討する場合は、「先行馬がそのまま残る」ことを第一に考えて、次にそのほかの場合を想定するのが常套手段です。例えば、サニーブライアンのダービー。上がり3Fが35.1ですから、2馬身後から交そうとすると34.6、5馬身後からだと34.1の脚が必要になります。当然、5馬身以上後ろからでは勝負にならないわけですから、差し・追込は全く勝ち目がないわけです。
逆の視点から考えてみましょう。殿一直で33秒台の脚を使う馬がいるとします。残り3Fの地点で8馬身差があったならば、先頭は35.5以上掛かる計算になります。下級条件ならまだしもオープンクラスで35.5掛かるということは、直線に余力を残していないと考えていいでしょう。
ですから、〈見極めのポイント〉を言い換えると、(1)その距離でコンスタントに35秒台の脚が使えること(芝)、(2)直線でバテないこと、(3)道中むやみに力を使わないこと、(4)騎手が馬の能力を損ねないように乗ること、となります。
こういうレースをそのままおこなっているのが、現代の女傑ファインモーションでしょうね。ローズSまでのレースぶりは完全にこの条件を満たすものでした。先行馬がこういう馬ばかりなら競馬は面白くなくなるかもしれませんね。
(平成14年12月11日)