海外で気胸
になったら

・海外での気胸に備える ・入院体験記 ・入院で役立つ英語 ・掲示板
失敗しない、後悔しないための5か条
3、複数の医師に治療法を相談する。
 
1
信頼できる病院でチューブを入れる。
 
2
途上国の場合、先進国への移動を考える。
3
 
 
4
手術が必要な場合は、家族が付き添う。
 
5
手術後こそ、医師の指示を具体的に聞く。
 
(番外編)病院への謝礼やチップ。

まず、自然気胸の一般的な治療法を「家庭の医学」(保健同人社)に見てみます。

「肺の虚脱の程度が軽ければ、安静にしていると破裂した部分が修復され、肺は再び自然に膨張してきます。しかし一般には肋骨の間から胸腔にドレーン(誘導管)を挿入し、持続的に吸引して肺を膨張させ、破裂部位が修復されるのを待ちます。自然気胸がおこって肺に入った空気が胸腔内にもれたまると、近くの心臓などを圧迫しますが、このような胸腔内圧が陽性(内圧が高くなる)となる状態(緊急性気胸)では、急いで胸腔内の空気を抜き、減圧をはかる必要があります。再発を繰り返す場合には、手術療法も行われます」

これに私の経験を加えるとこうなります。「ドレーンを入れて1週間以上経過し、それでも破裂部位の修復に至らない場合には、その時点で手術が必要になります。破裂部位がわかっていて、しかもそれが広範でない場合には、内視鏡を使った手術法が取られますが、破裂部位が特定できなかったり、複数ある場合は胸開手術を行います。ただし、再発の可能性について言えば、胸開手術をした場合がもっとも低く、内視鏡、自然修復の順に高くなります」

内視鏡手術とは、わき腹に穴を開けてそこから内視鏡を挿入し、モニターで観察しながら手術をする方法で、開胸手術より、患者への負担が少なく、また手術の跡も小さくてすみます。日本では、気胸治療の手術として広く行われているそうですが、残念ながら、私はエジプトで内視鏡手術について何も聞かされませんでした。帰国後、日本の医者に聞いたところでは、私の症状であれば日本だと内視鏡手術をするということでした。

内視鏡手術の技術は、日本が非常に進んでいるそうです。しかしたとえばエジプトでは、患者の負担や手術跡を小さくするために、ややこしい技術を使うという発想がないのだと思います。胸をパカッと開けて、最もやりやすい状況で確実にやろうじゃないか、ということだと思います。

さらに、手術の内容、つまり肺の破れてしまった箇所を修復する方法もさまざまです。

回復後のレントゲン写真

私は金属のピンで、破損箇所を留める処置をしました。この金属は一生、体の中に残ると聞き、何とか別の方法はないかと尋ねましたが、先進国ではこれが一般的だと言われました。このチタンでできたピン(アメリカ製)が高価なため、経済的に余裕のない患者がしかたなく糸で縫合する処置をとることもあるけれど、治療法として優れているのはやはりピンを使うやり方だそうです。

このように、気胸の治療にはいくつかの選択肢があり、症状によって、また将来の再発に対する考え方によって判断しなくてはなりません。その際にとても重要なのは、主治医の診断だけに頼らないことです。必ず複数の医師に相談し、意見を求めることです。できれば日本人の医師にも相談するべきです。自分のやろうとしている治療が、日本でも一般的にやられていて、かつ妥当なものかどうかを聞くためです。

セカンドオピニオンを求める時には、診断の材料を提示する必要がありますが、主治医にお願いして診断書を書いてもらうこと、レントゲンやCTスキャンの写真をもらうことは、海外の場合、比較的容易だと思います。そして「他の医師にも聞いてから決断します」と主治医に言っても、いやな顔はされないと思います。とにかく自分からいろんな情報を取りに行って、最後は自分で判断するという主体性が、日本以上に求められます。