(14)気功 等に関したこと

 郭林新気功のことを書いておきたいと思います。私はガンになった時にこれで治そうと思ったのが郭林新気功でした。この気功のことはガンになる前から知っていて、健康法として良いと思い資料を手元に残しておきました。5月末に退院して術後の体力回復を待ち、実際に指導を受けたのは9月でした。私は京都月例会に参加しました。ガン患者さんがほとんどで20人〜30人くらいの集まりでした。先生の話と会員さんの今の状態や1ヶ月やってみてなどの話があって、錬功の指導というプログラムです。終了後は先生を囲んで食事をされる方もいますが参加は自由です。

この気功は郭林氏がご自身の重度のガンを、自らで克服するために、開発されました。気功の要素の調心、調息、調身と酸素の効力そして歩くということを組み合わせた、ガン患者にとっては画期的な気功といえます。そして郭林氏は自らのガンも克服されたのです。中国では160万人の人が錬功しているということです。

気功では気場というのが大事です。その場の雰囲気というか、あるいは場所が持っている気というようなものです。一人でやってもよいけど、たくさんの人が集まってやると高いレベルまで一気に引き上げられます。

ガン患者には時間の余裕はありません。複雑な功法では憶えるのに時間を浪費します。その点郭林新気功は良いです。歩くということが組み込まれていることで新鮮な酸素と気が体を循環するのを感じることが出来ます。歩くということが大事なことはよくいわれていますが、なかなか実行できていないひとが多いのではないでしょうか。

でもやればすぐにガンが消えるというものではないでしょうから、継続していくということが大事になります。頭のなかが空になり無心になり、体と呼吸が一致して、自然とひとつになった錬功が出来るようになるにはある程度時間もかかると思います。日常の歩くと言う行為の中に郭林新気功をとりいれるということをしてみる価値はあると思います。

人と人の距離があまりに近すぎますゆえに人は頭や気を使い過ぎます。今の私のようにパソコンに向かいこんなことを書いていることすら心身には良くないです。やあはりボーとしているほうが絶対にいいです。ボーとテレビを見るのもすごくいいですが、より以上にリラックスすることが必要です。それを体に定着させることです。ガン患者は頑張りすぎです。

僕は鍼灸をしてもらっているS先生に太極拳を教えていただきました。忙しい治療の合間を縫って親切に指導していただきました。始めに両手を体の前で外周りにグルグルと早く回します。右の手が顔のあたりに来たときは相手の拳を払いのけるような気持ちで、またその時に左の手は股間を守るような位置にあります。これは武の要素です。そして回転をゆっくりにしていきます。ゆっくりゆっくりとなっていきます。体も心もリラックスさせて、ゆらゆらと気持ちよく腕は回っています。そして後は無限です。あとの変化は無限です。そしてゆっくり歩けば郭林新気功になりますと教えていただきました。

私はこの時太極拳の極意をみたと感じました。もう太極拳を習う必要がなくなったのです。そりゃ功法や順序はなにも知らないし、姿形はまったくできてないです。でも生々流転、生滅を繰り返す宇宙のいのちをこの体と心は表現できます。太極拳はいのちの流れそのものだったのです。ごく身近なものなのです。お金をとって教えたり、教えてもらったりできるものではありません。

私はそれから郭林新気功に対する考えが変わりました。郭林新気功はマニュアルどうりにやるというのが大事だと思っていました。それは効果をだすためにはやそのとうりにやるということが必要だと考えられるからです。でもそういう考えは何事につけても苦しくなります。それからは「こうする」というのは捨てて、リラックスして歩くというのをやっています。やってみると「こういうようにやりたかったんだな」と思います。

今はただなにもなく歩くときは幸せです。病のことも検査の結果のことも忘れて風景を楽しむのです。あるがままで、あるがままのまのを楽しみます。