ペースメーカーについて

 

心臓ペースメーカーとは、不整脈など、心臓の収縮が秩序正しく伝わらない時、心臓に周期的に電気刺激を与えて、心拍動を起こさせる装置です。
ペースメーカーには、緊急の時に用いる体外式と、体内に植え込む永久型の2種類があります。体外式は、心臓手術のときに起こる不整脈の時などに使われ、永久型は、大きさ小型ライター並み、植え込んでも違和感無く過ごせます。ちなみに、元ソ連書記長・ブレジネフ氏や、元西ドイツ首相・シュッミット氏などが使っていたと言われ、最近では2001年6月末、アメリカ副大統領のチェイニー氏(60歳)がジョージワシントン大学病院で埋め込み手術を受け、2日後に職務に復帰したと報道されています。

●ペースメーカーが必要なとき

 健康な人の心拍数は1分間に約70回。それが1分間に20〜30回に減少した場合を徐脈と呼び、心電図に現れる。症状はめまい、息切れ、どうきなど。ひどくなると意識がなくなって倒れることもある。このように下がった心拍数を正常の数値に戻すためにペースメーカーを使う。

●重さは20グラム

 心臓には洞結節と呼ばれる部分があり、そこから心拍数を調節するサインが出ている。その刺激は電線の役割を果たす筋肉を通し、房室結節と呼ばれる中継点を介して心筋に伝えられる。
 洞結節自体が動かなくなったり(洞不全症候群)、電線部分が断線して心房と心室がばらばらに収縮したり(房室ブロック)すると徐脈になる。
 ペースメーカーは、心臓病によって徐脈が見られた場合に使われ、その本体は電池、コンデンサー、IC回路からできている。回路からの電気信号は40〜50センチの細い柔軟なワイヤでできた電極を通して心筋に伝えられる。
 現在ある一番小さいペースメーカーの本体部分の大きさは縦5センチ、横4センチ、厚み7ミリほどで主さは17グラム。大きいのでもその2、3倍程度。小さい方の電池の寿命は約5年。大きいので約10年もつ。電池の寿命がきたら本体ごと取り換える必要がある。

●突然死を防ぐ

 手術は本体部分を鎖骨の皮下に植え込み、電極の先を心筋に入れるだけなので、約30分〜1時間で終わる。手術から1週間くらいで抜糸し、退院できる。さらに1週間くらいして傷が治れば社会復帰できる。
 今、日本で年間約2万人の人がペースメーカーを植え込む手術を受けている。先天性の心臓病のある赤ちゃんから80歳代のお年寄りまでいるが、一番多いのは60〜70歳。
 徐脈が突然起こった場合に心臓が停止し、突然死の原因になることがある。症状が出ていなくても心電図で徐脈が確認されている人は突然死を防ぐため原則的にペースメーカーを入れる。これによって普通の人と同じ様に、長生きできるようになる。そのうえ、山登りやジョギングも可能になり、生活の質も向上する。
 ただし、ペースメーカーを使っている人は、ペースメーカーが磁気に弱いため病院の検査のうちMRI(核磁気共鳴画像)は受けられない。
 日常生活で特別注意することはない。ただし、機械が故障したり電池の消費量に個人差があるので、最低4ヵ月に1回は定期的に検診を受けるようにすること。


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