1、変わりました人生観!
  手術後や自宅療養中、不整脈が繰り返し襲ってきて夜になっても眠気が来ない。朝方ウトウトすると、いつも「殺される夢、ナイフが胸に突き刺さる夢」を見て思わず我にかえった。診察でB医師が「危険な不整脈だ。そのまま心臓が止まればアウト。危なかったなぁ・!」と。やはり手術中、心臓停止の3時間50分が回復をさらに遅らせているようだ。

 その後も、予告なく不整脈に悩まされる日々が続く。だから毎朝、目がさめて「カチ!カチ!カチ!」と安定した人工弁の音が聞こえるとホッとする。   「良かった!さあ今日も生きて目が醒めたぞ!」と。

 職場へ向かう通勤の歩みも「カチ!カチ!カチ!」が高らかに聞こえれば軽快だ。「今日も仕事が出来る!うれしい!」笑み顔になっている自分がよくわかる。私にとって「♪明日があるさ♪」なんて歌っていられないから、と思うと「1日1日大切に!一つ一つていねいに!1人一人真ごころ込めて!」という心境だ。         

 こんな心で少年時代から過ごしていたら、おそらく違った半生だったのだろうに、とも思う、今日この頃…。

2、愛する家族に感謝!

 子供は子供の世界がある」とあきらめていた子供たちが、私の手術〜障害者認定を素直に受け入れてくれた。子供たちの成長期に対話のなかった父親、いまさら悔いても仕方がないと思っていただけに意外だった。

 「パパ、まかせて!」とシフトを組んで連携プレー、担当ナースのDさんに「私たちの仕事ないわね!」と言われるほど。

 身体を拭いてくれたり、洗濯してくれたり、食事の手伝いなど、嫌な顔もせず奉仕している姿に励まされ、そのつど回復への思いを強くした。

 退院後は、日常生活は息子から、福祉関係は娘からアドバイスを受けることが多い。引き続き関心を持ち、調べてくれているようだ。「手術がきっかけで、子供との絆が深まるようになるとは・・。」私にとってこんなうれしい事はない。

でも、待てよ?これは、日ごろから“母親が子供たちに伝えていた父親像”のおかげではないのか?でなければこんな・・・と思うに至り、妻への感謝の気持ちで一杯になる。

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 社会人になって以来、「私は企業戦士」という言葉にプライドを持ち、土日祭日なしで働いてきた。「会社からの評価」が、最高の喜びだった。家族には責任があるから支え続ける、私ががんばることによって、家族が望むことを何でもかなえてやることが出来るのだ。頭の中はいつも仕事のことで一杯だった。

 手術前日不整脈に激しく襲われた日など、悔いの無いようにと「遺書」を何枚も書き綴ったが、そのとき脳裏に浮かんだのは、会社の上司や同僚ではなく、仕事のことでもなく、いつも家族の顔だった。振り返ってみると、いままで家族を省みることはなかったような気がする。

 「申し訳ない!」自然と詫びの文章になっていた。よく「大病をすると家族に感謝するようになる。」といわれるが、今では、「妻のやさしさと思いやり」に感動の日々だ。手術後は、「感謝の気持ちを照れることなく口に出せる。」転勤で別居していたためなおさらだった。

 こんな気持ちになぜ今まで気づかなかったのか?以前と比べて、妻が明るく生き生きとしているような気がする。うれしそうな妻の顔を見るたび、妻のためにも、子供たちのためにも、快復しなければと思う。

  「妻への恩返し」、これが今、これだけは果たしたいと思っていることだ。ずっと将来、妻が天国に召されるとき、私が介護し、看取る。そして妻に、心から「ありがとう!おかげさまで!」と言いたい。だから、それまで健康を維持し続ける。これが、私の課題、最低限の目標だ。

 さあ、いよいよ「私の人生の第2幕がスタートしたのだ!」

3、受けています福祉制度

障害厚生年金 

厚生年金に加入していれば、申請から約2〜3ヶ月で決定通知が郵送される。障害認定の翌月分から2ヶ月まとめて支給される無税の一生涯年金だ。ただし、支給は請求してからなので請求が遅れれば、その間もらえないので要注意!

★確定申告での還付金 

障害者特別控除、医療費控除など確定申告することにより、前年支払った所得税が還付さる。税務署の税務官が親切に教えてくれたり記入してくれた。

★自己加入の医療保険給付金 ただし診断書が必要 

生命保険、損害保険など加入保険があれば、入院・通院日数と手術の種類で給付金が請求できる。申請から約1週間で金額が振り込まれた。ただし、請求するとき必要な「医師の診断書」は退院前にお願いしておくと良い。私の場合は、退院後にお願いしたので、書いてもらうまで約一ヶ月かかった。

★健保の高額療養費還元金 

病院で支払う治療費(個人負担額)が診療科ごとに一月72300円+αを超える金額が申請なしで還元される。事業所(勤務先の健康保険組合)によっては、個人負担額2万円超えると全額返金されるところもある。戻ってくるのは3〜4ヵ月後。但し、高額収入の人は還元額が異なる。

★自動車税・自動車取得税の減免措置 

自己所有または家族所有の車の自動車税および自動車取得税が申請により減免(非課税)になる。自動車税を納付している都道府県の税務事務所へ申請するので注意。

★バス・電車・タクシーなど割引 

無料定期乗車券を配布。または身障者手帳の提示で無料あるいは割引される等。タクシーは無料券つづりが郵送されてきた(福祉タクシー利用券)。回数券も割引の対象だから利用価値は高い。

★JR・私鉄割引 

100キロを超える区間は同伴者ともに半額、100キロまでは、同伴者がいれば半額に割引。

★高速道路・通行料割引、ETC購入助成金 

役所の福祉課で「障害者手帳」に障害者割引の押印を受ける。料金所で手帳を提示すれば、通行料が半額となる。ただし、インターでの提示は面倒なので、ETC設置がお勧めだが、障害者には購入助成金制度があるので、設置にかかる費用はほとんど戻ってくる。

*参考:ETCとは有料道路の利用時に料金所、検札所の通過をスムーズに行うために自動で料金を清算するシステム。路側アンテナとETC車載車との間で通信を行い、利用料金は登録した銀行口座から後日引き落とされる。

★携帯電話割引 

携帯電話各社が扱っているので、身体障害者手帳をもって販売会社に行けば簡単に手続きしてくれる。基本使用料やパケット通信料金が割引となる。

4、いずれ受けたい障害者の福祉制度

★60歳から公的年金を満額もらう?

定年退職まであとわずか。自分の中では、障害者として定年を迎えらえれば勲章ものだと思う。でも失業者として世間に放り出されることも事実だ。今の制度では、60歳から65歳までの数年間は、老齢厚生年金の一部(報酬比例部分)しかもらえない。社会保険事務所で試算してもらったが、この報酬比例部分の年金はわずかな額なので、これだけでは生活できないと思った。

でも先日、福祉事務所の説明で障害者(障害等級3級以上)の特例があることがわかった。障害者が請求すれば、65歳からもらえる老齢厚生年金の満額を、60歳から(退職月の翌月分から)もらえる。「障害者特例」のおかげで老後の生活はひとまず安心だ。

★定年後の失業保険は1年間もらう?

そうかといって、60歳からいきなり年金生活というのもさびしい?出来る限り就職活動をしたいと思う。でも、失業保険(雇用保険の失業等給付)がもらえる期間は原則150日間。約5ヶ月のあいだで適当な仕事が見つかるだろうか。健常者でさえ高齢者の求職戦線は厳しいようだから心配だ。

先日、障害者の就職についての説明書を入手して、新たな福祉制度の知識を得た。私たち障害者には、「就職困難者」としての特別措置があるのだ。「就職困難者」は定年退職後、求職の申込をしてから360日つまり、1年間は、失業保険の基本手当がもらえる。また、退職後すぐに届出れば、給付期間が2ヶ月延長になる。だから焦らず、無理せず、自分に適した就職を探しつづけたい。

そこで結論。定年を迎えたら、1年間は、今もらっている障害厚生年金をもらいつづける。そして、同時に失業保険ももらうのだ。この二つの所得は非課税だから税金の心配はない。その間に正社員として就職先が見つかれば就職して、いままでどおり障害厚生年金ももらう。1年経っても就職できなければ、簡単な作業のパート(週3日あるいは一日5時間勤務のどちらか、つまり1ヶ月100時間未満労働)で働く。フルタイム社員でなければ問題なく勤め先はあるから。そして特別支給の老齢厚生年金を請求し、満額の終身年金をもらうのだ。(ただし障害厚生年金はあきらめなければならないが。)

「せっかく実施されている障害者のための福祉制度。しっかり研究して請求したい」と思っている。

 

 

不整脈とは?

 

 

 

身体障害者とは?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

障害厚生年金とは?

障害者特別控除とは?

 

 

<参考事例>

心臓障害者で

障害厚生年金を実際に

 もらっている方の症状は?