家族の対応

私の母の場合は、年齢的に痴呆の初期症状で妄想性障害がでていると診断されました。この病気の場合、本人に自覚症状がないので、病院に連れて行くこと自体が困難です。どうしてもダメな場合は、夫や子どもが変わりに受診するという手もあるようです。精神科や自治体の相談室に相談することが第一歩のようです。また、病院に行ったとしても薬物療法の他に家族や周りの接し方が大事です。
どう接したらいいのかと悩んでいたところ、アルツハイマーのお母様を持つTさんの体験談が、わたしの心を大分楽にしてくれたので紹介します。また、明日香さんからお母様の妄想が治まったとメールが来ましたのでそれも紹介します。

アルツハイマーのお母様を持つTさんの体験談
思い切って自治体の福祉相談のようなところへ行き、いわゆるボケを抱えた人たちを世話しているデイケアーセンターを紹介され、そこ の方と話をしました。母はそのころまだ60になったばかりで、自分はどこも悪くないと言い張っていたので、もちろんすぐにはデイケアーには行けませんでし たが、そこの方がとてもよく相談に乗ってくださり、救われた気がしました。さすがにプロのみなさんは対応がうまく、母が「あ、そのセーター私のだ、かって に取って着ないで」というようなことを言っても、「あら、それ××さんのだったの、ごめんね、置いてあったから借りちゃった。すごく素敵なセーターね。す ぐ返すね」といって脱いでくれたり、(そうするとは母慌てて、いいのいいの、かしてあげると言うんですよ。そしてすぐ、そのことは忘れてしまいます。)どん な話にも、そう、そうだったの、大変ね、と1度母の味方をして、どんな時にもおこったり、そんなことあるわけないでしょ。と言うようなことは言わないんで す。それで、私たちも、母がどんなに変なことを言っても、少しうまく対応できるようになりました。もちろん、ずっと言いつづけられると、耐えられなくなる ときもありましたが・・父がお金を取っているというときも、一応うん、うんと聞いて、それが本当だったらひどいね、私が父に言っておくね、とか、私もなく なったお金を一緒に探してあげるとか、そういう風に言うと、少し落ち着いて、お父さんも大変なのかもしれないね、といったり、いいよ、いいよ、たいしたお 金じゃないし、と言ったりしていました。私たちがむきになって、違うと言っていたときは、あんたまで、あっちの手先になったとか言っていましたが・・・ 否定しないで、とりあえず、聞くというのがいいと教わりました。お金やその他のものがなくなったといったときは、一緒に探して、もし、見つけてもすぐにあ ったと言わないで、お母さん、机の引出しは見た?と言うように、お母さんが見つけるように、もっていくのもコツらしいです。(そうじゃないと、あんたが隠 したんでしょうとなるらしい。)  その後、母も、かなり悪くなり、父が病院に行くからついてきてほしいと言う言 い訳をして、実は母を見てもらいに病院に行くようになり、(その先生はほん とにいい先生で、父のことを診ているふりをしながら、母に、父のことを聞いて そこから母の様子を診て判断してくださり、薬を出してもらいました。)妄想などはかなりよくなりました。

明日香さんのお母様の近況
去年の夏、私たちが実家に久しぶりに帰省するということで うちの両親は部屋を私たちに明け渡すために、自分たちの寝室をまたいっしょに したのだと思います(弟によるともっと前から寝室はいっしょだったというので すが)。でもたしかに、そのころから母の妄想が治まったと思います。別の部屋に 寝ていると、やはり昔父が不在だったときの不安な気持ちを思い出すのかもしれません。 あれから一年近くたちますが母は父の浮気のことは言いません。なんといっても 20年続いた妄想が治まったのですから、寝室をいっしょにしただけなのに、その 効果は絶大ですよね。もっと早くこうしてくれていたら、なんて思ってしまいますが。 それから、母の妄想が始まったのは、両親が今の家に引っ越してきてからです。 家の新築とか引越しで鬱が始まるとは聞いたことがありますが、環境の変化が 引き金になるのかもしれません。

戻る