part2 1章 生産性をいかに高めるか ■資本と技術は生産手段に過ぎない 知識社会における労働においては、資本と技術は生産手段であり、生産性を変化させるには知識労働者がそれら生産手段をどう使うかによる。 ■目的は何かを問うのが重要 肉体労働の生産性向上要素 〜どう効率よく動くかが問題となる 知識労働の生産性向上要素 〜行動が目的に適っているか、行動によってなにが生み出されるのか、 費用対効果はどうか、等を思考し、理に適った計画を立てることが問題となる ■知識労働の生産性におけるものさし 知識労働の生産性におけるものさしとなるべき尺度は、仕事の成果である 仕事の成果とは 1)質のみ 2)質と量 3)量のみ のいずれかによって決定される。 ■仕事のプロセスを分析する 知識労働における生産性の向上には、「目的の定義」・「目的への集中」・「仕事の分類」が必要なだけではなく、労働におけるプロセスを1つ1つ効率的か見直す必要がある。 プロセスについて、思考するときに有効となるのがそこで働く人とのヒアリング等のコミュニケーションである。 2章 なぜ成果があがらないのか ■成果を上げる能力とは何か 労働者は常に成果を上げることを期待される。 成果を上げることにおいて、知力・想像力・知識は基礎的な土台である。 ■現代社会の中心的存在 知的労働者の評価は、困難である。 それは、知的労働者が成果を上げるうえで基点となるのは「考えること」であることに起因する。 しかしながら、知識労働者が生産する知識・アイデア・情報といった知的資産は単体では機能しないものの、製品の基礎となるべきものである。 ■すべてのものがエグゼクティブ 知識労働者は、エグゼクティブ(実行力がある)でなければならない。 企業が業績(利益)を上げるために、知識労働者は意思決定を行わなければならない。 この意思決定は企業のトップと同種の仕事であり、その時点においては意思決定者が最上位の責任者となる。 ■働く者をとりまく組織の現実 通常、知識労働者は成果を要求されながら、4つの環境変数が障壁となっている。 1)時間を自己の目的と外れた他者に割かなければならない 2)現状を変えるべく行動しない限り、日常業務に追われる 〜貢献と成果に向けて働くことを可能にしてくれるものを知るための基準なしに、日常の仕事に任せて、行動を決定するだけならば、日常業務(多分、一般的なデスクワーク)に埋没することになり、本来の目的に適う行動が不可能となる。 3)組織で働く限り、他者が自分の貢献を利用したときにのみ成果が上がるというジレンマ〜知識労働者は、自ら知的資産を生み出し、他者の知的資産を利用できなければならない。また、多分野または上司といった人間に自らの知的資産を利用させるよう仕向ける必要がある。 4)1つの組織に所属していること 〜1つの組織に所属するために所属する組織の常識を世間の常識と捉えてしまいがちになる。また、他の組織を知ろうとしても、書類等での手段が普通であり、うわべだけを捕らえがちとなってしまう。 ■組織の存在理由 組織の目的は外の環境に対する貢献である。 組織は、規模が小さいほどかつ活動が少ないほど最適化される。 つまり、組織が成長するにしたがって組織内の雑務が発生し、本来の目的が達成されにくくなる。 社外の情報について調査をするとき、その情報は現在のものではなく過去の蓄積された情報を事前情報として使用するにすぎない。 事前情報を目的の達成に使用するのは、思考する人(知的労働者)であり、コンピュータではない。 コンピュータはあくまで処理を行うに過ぎない。 処理と思考の分離が重要である。 ■成果を大幅に改善する方法 成果を大幅に改善する方法は、成果を上げるための能力を向上させることである。 無論、全てにおいて有能なバケモノを雇うことも費用対効果を無視すれば有効ではあるがそれは机上の空論である。 したがって、1つの分野において有能な人材についてその分野で働けるよう組織は構築されるべきである。 つまり、知識労働者は知識労働者たるべく、他のことも常識的な範囲で知っている必要もあるが、1つの分野を開拓すべきである。 ∴成果を大幅に改善する方法は、1つ専門分野について熟知する人を活用する方法を知ることである。 ■それは習得できる能力である 成果を上げる人間とは、習慣的な能力の蓄積を持った人間である。 3章 実績を重視する ■権限に焦点を合わせてはならない 成果を上げるためには貢献に焦点を合わせなければならない。 常に自分が何を行うことで組織に貢献しているかを問題としなければならない。 ■三つの領域における貢献 組織においては、3つの領域における成果をあげることを必要とされる。 1)直接の成果 〜企業における利益といった業績を指す。これが出なけりゃ普通に会社は即死。 2)価値への取り組み 〜企業戦略はあるか、長中期計画はあるかを指す。これがなきゃその日暮らし。 3)死という生身の人間の限界を乗り越える手段 〜後身を育て、現状維持をよしとしない環境を作ることを指す。これがなきゃ伸びない 3つの領域における貢献を、仕事に組み込む必要がある。 ■