大白法第708号 「論苑」より
| ―大村日統御尊能化― 平成十九年の新春、明けましておめでとうございます。二年後の『立正安国論』正義顕揚七百五十年の大佳節に、「地涌倍増」と「七万五千名の大結集」を果たすために、本年は「行動の年」と銘打たれ、僧俗一致のさらなる折伏が期待されています。 幸せな境界は民衆の等しく願うところです。しかし、現実の生活はこれに反し、平成七年一月十七日、淡路島を震源とする阪神大震災によって実に大勢の方が尊い命を亡くされたのをはじめ、平成十六年十月二十三日には、新潟県中越地震が発生し、さらに昨年十一月七日、北海道佐呂間町を襲った竜巻は、九人の尊い命を奪いました。 日蓮大聖人は『立正安国論』に、 「世皆正に背き人悉く悪に帰す。故に善神国を捨てゝ相去り、聖人所を辞して還らず。 是を以て魔来たり鬼来たり、災起こり難起こる」(御書 二三四ページ) と、災難興起の原因は、ひとえに謗法にあると御教示なされています。 妙楽大師が『法華玄義釈w(しゃくせん)巻七上』に、 「三千の中の生陰の二千を正と為し、国土の一千は依に属するを以てなり。依正既に一心に居す。一心豈(あに)能所を分たんや。能所無しと雖も依正宛然なり」(法華玄義釈w会本 下二〇四ページ) と釈されているように、依正の三千世間は不二の関係をもって、衆生の一心・一念に具わるのです。 したがって、如何に個々が悠久の幸せを願っても、依報(えほう)の国土が謗法に染まれば、衆生は、その与同罪によって災難を被り、安泰の保証はどこにもありません。 それ故に、日蓮正宗の僧俗は、今こそ真の幸せと平和な国家社会を建設するために、謗法破折に全力を挙げなければならないのです。 四条金吾頼基が、主君・江間光時を折伏した時、日蓮大聖人は、 「心は日蓮に同意なれども身は別なれば、与同罪のがれがたきの御事に候に、主君に此の法門を耳にふれさせ進(まい)らせけるこそありがたく候へ。今は御用ひなくもあれ、殿の御失(とが)は脱(のが)れ給ひぬ」(御書 七四四ページ) と、主君を折伏した功徳によって金吾は与同罪を免れるであろうと申されています。 あの阪神大震災に、法華講員の罹災者が少なかったのは、まさに日頃の折伏の功徳によって与同罪を免れた証左と言えましょう。 折伏は、国土の安全をもたらすのみならず、自身の宿命をも打ち破るのです。 それを、日蓮大聖人は『佐渡御書』に、 「此の八種は尽未来際が間一つづつこそ現ずべかりしを、日蓮つよく法華経の敵を責むるによて一時に聚(あつ)まり起こせるなり(乃至)当世の王臣なくば、日蓮が過去謗法の重罪消し難し」と仰せなされています。 これは、日蓮大聖人が法華経の敵を強く責めたことによって大難を被ったが、それによって過去世の罪障を消滅することができたと、当世の王臣に感謝をされているのです。 したがって、折伏を行じて如何なる悪口罵詈を受けようとも、それによって自身の過去世の罪障を消滅し、宿業を転換できるのですから、進んで折伏を実践すべきです。 日蓮正宗こそは、御開山日興上人が、 「富士の立義 聊(いささか)も先師の御弘通に違せざる事」(同 一八八四ページ) と仰せの通り、日蓮大聖人の仏法を、唯授一人の血脈相承をもって受け継がれ、富士大石寺に留めてくださった、唯一の正系門下です。 されば、この和合僧団に籍を置く法華講員の強盛な折伏こそ、個々の現当二世の成仏と、世界平和をもたらす末法適時の仏道修行であることは申すまでもありません。 正法広布に誇りを持つと同時に、大聖人の、 「かゝる者の弟子檀那とならん人々は宿縁ふかしと思ひて、日蓮と同じく法華経を弘むべきなり」(同 一三九四ページ) 「我が門家は夜は眠りを断ち昼は暇(いとま)を止めて之を案ぜよ。一生空しく過ごして万歳悔ゆること勿(なか)れ」(同 一一六九ページ) 等々の御金言を遵守し、御法主日如上人猊下の御指南のもと、僧俗一致の強力な折伏を展開し、もって御隠尊日顕上人猊下の御命題である「地涌倍増」と七万五千名の「大結集」を必ず成就させようではありませんか。 |