第八十三回 お題:「微」
チャンプ作品
bri ◆6A9b6VI2jk
173 名前:パブロフの色眼鏡 投稿日:04/11/29 19:14:45 ID:md9iokXW

春。 
お前が世界の中心であくびをする。 
たったそれだけ。 

*             お前は黄色のスパナで俺のボルトを数度回した! 
瞬             俺の思考回路はまとはずれに。   
間             お前は俺に一匹のハートモンシロを送り込んだ!   
*             俺の生活は吸い込まれていく。 
  

まばたきの白昼夢。心地よい世界。 
俺はお前に食われた。 
頭から?足から?いや胸を貫かれた! 

夏。 
お前が不思議な世界の中心でくしゃみをする。 
たったそれだけ。 

*             お前は0ドルの採掘機で地球を掘り進む! 
刹             俺の心は虫食いに。 
那             お前は特別の甘味料を宇宙にバラ撒いた! 
*             俺の目には空が桃色に見える。 

まばたきの妄想。心地よい被害妄想。 
全て変えられてしまった。 
ほら、お日様が南中したまま沈まない。    

 

チャンプ作品に対する批評

MUJINA ◆iXws.WGCLY 
2点
うまいんだから、しょうがない。でも、うまさに慣れちゃ駄目だよ。

Canopus ◆DYj1h.j3e.
2点 
お前にホレてしまったトンデモない狂気を、見事なまでのことばの緩急に乗せ 
て書き上げました。急の部分をもちっと混乱させたかったのと、やっぱり「瞬 
間」「刹那」はアザトい気がするので、ゴメンねの2点。 

 

 

 

 


 

準チャンプ作品(2作品同時受賞)
リーフレイン 
192 名前:ひとしずく 投稿日:04/12/03 08:05:32 ID:j6uKweAE

朝、 
ご飯が光って、ほかほかと湯気を立てていた 

窓の外、銀杏の葉が黄色い 

茶の縞猫家族、 
東の家のガラス戸棚の中でたごまって寝ている 

道を歩く小学生、 
帽子を飛ばす 塀の中 

物干しの白いシーツ 
雪の気配のする風が吹く 

そこはかとない気配 
足を片方上げて座っておられる弥勒様の微笑み 

藁束の下に、蛙が冬眠 
トラクターの刃が入るはずの田んぼ、 
そっとすくいあげて、畦の穴へと移した 

 

 

 

快楽童子 ◆plhXCa4.HY 
205 名前:微微 投稿日:04/12/04 23:49:01 ID:zzwfqbHd

君が微の世界に行って二年になるけど 
こちらは少しの変わりもなく 
僕は毎日おだやかに鋼をたたいている 
そしてねじれを応用したモニュメントをたてて 
その先に鏡を向き合うように張り合わせている 

あの時僕らは泣いていたね 
おそろしく静かな夜におそろしいくらい 
もう理由なんて忘れたけれど 
君と向き合って泣いたことだけは覚えている 

今日も鏡は少しも狂いなく重ねあわせてある 
けっしてお互いがずれないように 
ささいなことで世界は動いてしまうから 
高く高いあの位置で、世界を写さないでおこう 

あの夜君はそこにいて、僕はここにいた 
少しの狂いもなく、ずれていたね 
もう思い出しはしないけれど 
君と向き合って泣いたことだけは覚えている