友達と、恋人の境って何だろうって考えてみる。やっぱり、体の関係なのかと昔は思っていた。でも、最近はそうでもないのかなと思うようになった。
 たしかに、まだまだそういうのもしたい盛りだし、出来ればそれに越したことないけど。でも、最近まで付き合ってた娘(ゆり(仮名)とは、半年以上してなかった。単純にその娘がそういう行為を嫌いで、拒否られてたんだけど。
 別れてみて、なんだかやっぱり寂しかった。実際4年付き合っていたから、家族みたいなもんだし。ひとり家族がいなくなったような変な心境。
 やっぱり家族には、本心で向かうと思う。友達だと、少なからず身構えてしまったりする。それは意識してないかもしれないけど、やっぱり完全に心を許せる人って限られてくるのも。
 その辺が、友達と恋人の一番大きな境かもしれない。だから、この娘(ゆり(仮名)とは別れちゃったけど、いい関係を続けたいと思う。4年間の間に、何回も別れた戻ったなんてやってて、いい加減回りの友達からも、「こんどはいつ戻るの?」などと言われてしまう。だけど、きっと今度はしばらく戻らない。このまま戻らない可能性も大きい。でも、連絡が取れる状況だけは作ってある。お互い納得の上で。こういう態度も、友達からはよくないって怒られるんだけど、最高の異性の友達といえる存在に、いつかなる気がする。
 
 俺ってほれやすいのかなと、思っていた。いいなって思う娘が何人かいた。別に付き合ってるわけでもなければ、なんでもない。ただ友達なだけ。そのうちの一人から言われた。「お気に入り」がたくさんいるのはいいことじゃないか、と。なんだかはっとした。ゆり(仮名)とうまく行かなくなったときに、逃げ場を探していた気がする。でも、いつもゆり(仮名)のことがどこかで引っかかってた。で、話を聞いてもらって、安心してたんだと思う。そういう、わかってくれる人たちに自分は支えられていた。どこまでが「恋」なのかわからないけど、少なくとも、きっと俺の話を真剣に聞いてくれたみんなへの気持ちは「愛」とは違う次元のものだったんだと思う。
 
 結果的に、恋人は僕の中心にいた。「私のことを中心に考えてくれない」なんて言い争いもあったけど、いつも頭のどこかにゆり(仮名)がいて、忘れてなんていなかった。それこそ、僕の中で、恋人と友達を区別している、大きな要因だった気がする。