らぐな日記!?
第7話
密着、受験生24時!「名前が書けたから、一点あげます」の巻 四巻
ポニ−テ−ルは振り向かない。真実姫です。
はあ・・・。ゲッフェンから出直しなんてげんなりですわ。
これは、道中あまり余計な事をしないが吉ですわね。
それにしても、またあの道のりを行く事を考えると、どうにも腰が上がりませんわ・・。
と、花壇の長椅子でぼんやりとするわたくしの前に、アコライトが一人座りましたの。
彼はそそくさと手製の看板を掲げ、通りに向かって向き直る様子。
「ぽた)フェイ・首都・モロク 御代任意」
ははあ、これが噂の「ポタ屋」さんですのね。
何でも魔法により、諸国あらゆる場所に一瞬で送ってくれるとか。
もっとも、それにはこの町で売られている高価な「ブル−ジェムスト−ン」なる物が必要らしいですわ。
御代任意を謳っているとはいえ、ポタ屋の御世話になるには、そのジェム代と手数料が掛かります。
一応、巾着を確認してみようかしら。
ちゃりりん。
・・・・・・220ゼニ-・・・・。
お話にもなりませんわね。
溜息一つ北風に乗せて、再びベンチにもたれて天を仰ぐわたくし。
この空虚感、何時かお正月限定臨時飛脚雇い入れで働いた事を思い出しますわね。
そう、雨の小川に落ちて流るる葉書の束を、なぜかぼんやりと見送ってしまったあの日・・。
わたくしの手から逃れ、あの葉書達は何処に届いたのかしら。
きっと彼らには、自分自身の宛先があったのですわね・・・。
(言い逃れは建設的にね!ば-い真実姫)
もっともあの葉書と一緒に、わたくしのお給金も流れていってしまいましたが。
と、そこに立派な身なりの騎士様(えらヘルム+ひげ+ぺコ)と、なにやら学生運動家(工事帽+サングラス+示威マスク)に連れられた無職(ノビ)の女の子が。
騎士様 「ポタ代出してあげるよ。頑張っておいで。」
学生運動家 「連帯・団結・勝利!」
ノビ娘 「こんなに良くして頂いて、なんとお礼を言っていいいのか・・。」
騎士様 「いえいえ-。立派な魔法使いになって下さい。」
学生運動家 「反戦フォ−ク集会に来たれ!」
ノビ娘 「はい!何時か皆さんのお役に立てる魔法使いになります-!」
騎士様 「素材を取ってきたら、さっき渡した蝶の羽を使うんだよ。」
学生運動家 「安保条約反対!ナンセ−ンス!」
ノビ娘 「こんな高価な物まで・・。有難う御座います。」
騎士様 「良いって事さ。此処で待ってるから、行っておいで。」
学生運動家 「全共闘!開放、革命、火炎瓶!」
ノビ娘 「あなたうるさい。」
騎士様 「知ってる単語並べてるだけだろ、お前・・・。」
学生運動家 「い、異議な-し・・・。」
・・・気の所為か一人妙なのが混じっていましたが、その後ノビ娘はワ−プ航法でモロクへと旅だって行きましたわ。
別段羨ましくはありませぬが、そうですわね・・。
わたくしも何時までもこうしている訳にも行きませんものね。
えいっ、と気合を入れ直してベンチを立ち上がり、東出口に向かって歩き出しましたわ。
そんなわたくしの体が突然光に包まれましたの。
驚いて振り向くと先程のポタ屋さんが何やら呪文を私に掛けた様子。
わわ、体が軽いですわっ!
軽くステップを踏むわたくしにポタ屋は短く口笛を吹いてウインクをよこして来ましたの。
そしてそのまま何食わぬ顔でポタ屋の営業を再開したのですわ。
真実姫 「全く、キザったらしいですわね・・。w」
元来、親切を受けるのが苦手なわたくし。此れぐらいが丁度良い有り難さですわ。
互いに深入りは無粋と言う物。
短い口笛、ウインク一つ。利子の笑顔を返したら、振り返らずに全速力ですわ!
どうせわたくし真実姫は、さりげない優しさに弱い女ですわよ!(激はあと)
そのままゲッフェン東の草原を駆け抜けるわたくし。
知らずに流れた一粒の涙もすぐに散って、風に踊る髪を虹の翼へと変えますわ!
(乙女回路全開中につき、始末に終えません。w)
あっという間にゲッフェン西マップ端へと到着。
真実姫 「速い!これが伝説の、光速の寄せと言う奴ですわねっ!」
まさに次のマップへと移らんとした時、街道に一匹の物の怪の影が。
真実姫 「おや、あそこに見えるは土竜ですわね。・・・そうですわ、このスピードに乗って斬れば、あるいは!」
そのまま速度を上げて、通り過ぎざまに必殺パンチを敢行ですわ!
自分の運命も知らずのんびりと街道を横切る土竜めがけて、疾風ウォルフも真っ青の速度で迫る炎の日豊本線「ドリ−ムにちりん」事わたくし真実姫!(意味不明)
やっと騒動に気付いた土竜が顔を上げた時にはもはや燃える拳は目の前ですわ!
真実姫 「喰らいなさい!滝沢、国電(現 JR)ぱあ――――んち!!」
ドッギャ−ン!
土竜 「ぐふ!」
クリティカル!手応えありですわ!しかし、まだ終わりでは無くてよ!
衝撃で転がる土竜を追い越し、そのまま壁を蹴って空中反転。
真実姫 「まだですわ!国電(現 JR)パンチ、下りィ―――!」
空中で振り向いたわたくしの目の前に、同じく両手の爪を光らせた土竜が!?
真実姫 「な!?速いっ!!」
土竜 「ノビの姉ちゃんになめられたとあっちゃ、地下の仲間に会わす顔がねえや・・。」
く!でも、もうこのまま打つしかありませんわっ!
多少速度が劣っても、人間様にはリ−チがあります!
届け、魂の特急電車!大分着は真夜中3時ですわ!
真実姫 「お弁当にサンドイッチは如何ですかあ-――!!」
土竜 「ドリ-ムは最終!車内販売は一度っきりなんじゃあ!」
ズッシィイイイイ!
真実姫 「ぎゃふん☆」
怒竜 「スペシャル!」
ドッスウウ!
真実姫 「ぐふぁ♪」
℃竜 「ロ-リング!」
BAGOOON!
真実姫 「またこのパタ−ンですのねええ!」
奴竜 「サンダァ――!!」
くるくるくる・・・。
ぼっちゃ-ん。
ぶくぶく・・・。
・・・今にして思え、あのままぷにぷにぽえま-で終わっていれば良かった物をどうも何処かがオ−バ−ヒ−トしていたらしいですわ。
ああ、エメラルドグリ-ンを血の色で染めて沈んでいく様は浮かれた美少女の最後としては及第点ですわね・・。
あ、こらこらお魚さん達。
生き返るんだから、そこ食べちゃ駄目よ☆
気が付くと又してもゲッフェン中央広場ですわ。
ずぶ濡れの体を引きずってベンチに沈めると、先程のポタ屋さんと目が合ってしまいました。
暫くお互いに無言で向き合った後、
ポタ屋 「・・・何所行きたいんだい?」
真実姫 「・・・フェイヨン・・・。」
ポタ屋 「あいよ。只でいい。」
・・・・バツが悪いにも程がありますわ・・。
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