入学式からちょうど10日が過ぎた日の早朝。
緋本 真の家にある道場(真の家はかなりデカイと推測できる)から
悲鳴と絶叫と雄叫びが聞こえてきた。
「このクソ親父、いっぺん死んでこい!!」
「なんだとバカ息子が、お前こそ三途の川を渡って来い!!」
「二人とも、ケンカしたら朝ご飯”アレ”になりますよ♪」
「「母さん、それはやめてくれ〜」」
ちなみに”アレ”とは「緋本家に古くから伝わるもの」としかいまのところ言えない。
((”アレ”だけは食いたくないな))
緋本家は今日も騒がしい1日が始まった。
「真、あんた今日顔色悪いわね。どうしたの?」
「明海、お前明日の朝に”アレ”食いに家に来るか?」
「えっ・・・、絶対に嫌。”アレ”はもう見たくもない。」
「だよな。”アレ”食って元気な奴なんて・・・いた。」
二人の前から三部が走ってくる。
「お〜っす。お二人さん顔色悪いな〜。どうしたんや?」
「「三部(君)、おはよう・・・・。」」
「相変わらず息が合ってるねぇ〜、お二人さん。」
「「はぁ、そうですか・・・。どうも。」」
「なんや、暗いなぁ。どうしたんや?」
「三部、明日お前の弁当オレが作ってきてやろうか?」
「マジ?サンキュ〜。お前の弁当うまいもんな〜。」
実は、真は料理は得意中の得意であった。
中学生の時、3年間明海の家に居候していたときに、明海と明海の母親に
家事全般を教えられたのである。
いまでも、時々明海の家に行っては、料理・洗濯・掃除etc家事をやらされたいるのである。(尻に敷かれている真である。)
「明日、楽しみにしているわ。じゃあな。」
三部が去った後、明海が口を開いた。
「三部君、本当に大丈夫かな?」
「あいつなら大丈夫だ。1回食わせた事があるが、次の日、平気で
バスケをしていたぞ・・・。」
「さっ、さすが(鋼鉄の胃袋)の異名を持っている三部君ね。普通の
人なら1ヶ月はお腹を壊しているのに・・・。」
改めて、三部の恐ろしさを実感した二人であった。
次の日、三部は”アレ”をたらふく食べ、その次の日も元気に活動していたらしい。