ロング・サマー・バケーション 第1回
ちょっと切なく情けないラブストーリーを君に!

僕は今、隅田川にいる。
川を眺めながら、ボーっとしていると何故か、落ち着く。
上京してから、いろいろな人とめぐり会いそして、別れもあったけど、
川の流れは昔から同じである。
最初にこの川を見たときは夢と希望に満ち溢れていた。
失敗や挫折など、この僕にはありえるはずもないと考えていた。
未来は明るく、栄光に満ち溢れていると考えていた。
今はそんな頃も懐かしい思い出である。
・・・・
そして、また夏がやってきた。暑い。。。
ふとあの頃のことが思い出される。


数年前の話である。僕(仮名Y)は、
その年の夏の始め、学生時代の友人Aに「合コンキャンプ」をしようと誘われた。

友人Aは日本随一の大企業に勤めるサラリーマンである。
顔はお世辞にも美男子とは言えず、少し肥満体で、
女の子から一目惚れされることはまずない。
しかし、大企業の看板と抜群の行動力と時折見せる愛嬌を駆使し、
将来の彼女となる人物を探し求めている野獣の様な男だ。

Aは「友達の女の子にB子ってのがいるんだけど、あまりかわいくないんだ。
だから、その子の友達を紹介してもらおうと思って、
今度僕の友達と君の友達でキャンプしようよ。っという話を
したらOKもらってさ。向こうは5人連れてくるから、こっちも
人数揃えなきゃ・・・」っと言った。
Yは思った。「なんて奴だ。俺にはそんな芸当はできん。。。」
当時Yは仕事が鬼の様に忙しく、休日もままならかったので、
最初乗り気でなかったYだが、
「友人Aも相手にいろいろ約束してしまった手前もあるし、
東京にあまり友達もいないし、僕の初対面でも普通に話せる
性格等が買われ頼んでるだな。しょうがないなー(笑)」っと思い、
仕方なく承諾した。
Aと2人で計画を立て、キャンプの候補地を長野県のT高原とした。

Aはまた彼の会社の同僚及びその友達伝いでなんとか人数合わせをした。
それにより男側も5人揃った。

数週間後・・・
さあ、出発の時が来た。Yは新宿に住んでいる。
似合わない早起きをして、愛車のファミリアで首都高に乗る。一路、埼玉方面へ。
天気は良い!いいキャンプ日和である。
今回のキャンプ。埼玉に住んでいたAの知り合いということもあり、
女の子は皆埼玉だ。Aの愛車RVR一台では5人を乗せきれない為、
Yが迎えに行かなければならない。なんとも東京は何をするにも大変だ。
他の男達は途中のサービスエリアで待ち合わせとのこと。
Yは眠い目をこすりながら車を走らせる。

(次回「合コンキャンプへ」に続く)




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