tigai

僕は人に闇を求めた。
あらゆる負のイメージ、
それが本来有るべき姿だと思ったからだ。
彼女は人に光を求めた。
あらゆる正のイメージ、
それが本来有るべき姿だと思ったからだ。
僕は彼女が光を求めているイメージに闇を感じ、
彼女は僕の闇を求めているイメージに光を感じ、
惹かれあった。
負の感情を嫌悪して、ひたむきに癒しや暖かい関係を求めていた
そんな彼女に僕は血のイメージがこびりついて離れなかった。
正の感情を嫌悪し、ただ傷つけることや冷たい関係を求めていた
そんな僕に彼女は安らぎを感じ求めた。
お互い求めているものとは正反対のものをお互いの中に見出し、
知らず知らずのうちに一つになっていった。
僕の求めているものは彼女に全てはあった。
彼女が求めているものは僕に全てはあった。
何よりもお互い拒絶を恐れていたのかもしれない。
まるで極寒の空の下、
街角に捨て去られた双子のように、
僕等は身を寄せ合い、頬を摺り寄せ
互いに互いの存在を確認しあった。
彼女の温もりを頬に感じる。
彼女がそばに居る。
初めて、孤独というものを教えてくれた。
世界から隔離されているような疎外感がそこにはあった。
でも、何よりも彼女がそばに居てくれる。
何よりも僕が彼女のそばに居てあげる。
僕は彼女を求めている。
彼女は僕を求めている。
もぉ、離れる事はできなかった。
たとえ世界が裏切っても僕だけは彼女を裏切らない。
たとえ世界が裏切っても彼女は僕だけを裏切らない。
何人たりとも決して僕等を分かつ事はできない。
僕等は二人で一つの魂なのだから。
たとえ失われたとしても。
お互いを永遠に探し続けるだろう。
たとえ永遠に回り逢えないとしても。
僕は探し続けている失われた半身を。