とにかく私は「なんでやねん!」と意識が朦朧としている我を忘れて思いっ きりツッコんでみた。すると、むなしさだけがむなしく科学準備室に響いた。「あっ、やべっ!もうそろそろ『徹子の部屋』の時間だ!今日こそはあの黒柳 徹子の髪の毛の真実を見極めなければ。それに『つのだ☆ひろ』の☆の意味 も。」私はクロロホルムを奪ったあとヒヨコ走りで階段を転げ落ちた。痛かっ たというよりむしろ、青春を感じた。「ナウイなー俺。輝いてるよ。青春とは 時に甘酸っぱく、また時に汗臭いものなんだ。あの夕日に向かって…!という 夢を見たような気がしたが、それは一瞬のことで、私は友人の方を親の敵とも 言わんばかりににらみつけ、江戸っ子顔負けの巻き舌で、こう叫んだ。 「何すんだゴノレァ」 その時私の目はある女生徒に釘付けになった。それはどこかで見たことがあ るような、運命的なものを感じさせた。彼女は転ぶ私を見てクスッっと笑った のであった。私は思った。 「チクショウ大好きだ!」
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