しかし私には分かっていた。人混みの中へDIVEした時から、彼女にとって私 という存在は、ただの道化師にすぎなくなっていたことを。でもそれでもいい さ!彼女のためならピエロにでも犬にでもなってやる! というわけで、まずはピエロの服を着て、街を犬のように四つんばいで歩 いてみた。ホテルキャッスルから上通り、下通り、新市街まで歩いたが、どう しても彼女のためになっているとは思えなかった。それどころか、道行く人の 視線が冷たい。やはり四つんばいのピエロは奇抜すぎたのか。やはり出る杭は 打たれるのか。やはり人は突出した才能を妬むものなのか。 というわけで、次は犬の着ぐるみを着てピエロのように(以下略)
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