私は驚愕した。M先生は恥というものすら持ち合わせていなかったの
か!!?ナンパした当人である久○田と○りの2人も目が飛びでんばかり
に驚愕していたのはいうまでもなかった。
「(愛してるーって最近言わなくなぁたのは、本当にあなたを愛し始
めたかぁらー)好きだよーん。」
と、突然Kぼたが歌い始めた。状況がいまいち理解できず、現実逃避
をはじめたらしい。ほRはあまりの出来事に髪の毛がちょっとずれてし
まった。
とその時、放心状態の二人と、なぜか満足げな笑顔を浮かべた一人の
前に一匹のネコが歩いてきた。ネコ嫌いのM先生が手をふってネコを追
いやろうとした瞬間、ネコはたしR先生になっていた。たしR先生はホ
グワーツ出身の魔女だったのだ。
呆然と立ちすくむ三人に向かい、たしR先生は何やら呪文を唱え始め
た!!
「イ〜モキスクッマ チッボクモホ リホラズ ウュリツマイタン
へ!!!」・・・すると!?
そこに彼女が現れた。彼女はまるで全てを悟ったような顔でそこに
立っていた。
「あら先生方、何をなさっているのですか?」
たしR先生がいつものおすまし顔で言った。・・・残念ながら顔には
ヒゲが残っていたが・・・酸素との結合によりいつのまにかちょび髭に
なっていた。
「な・・何って・・モチ社会勉強ですよ・・やはり日本史教師として世
の中をよく見なくてはですね・・・」
と、どもりつつ答えたほR先生に対し、Kぼた先生は的確な行動を
とった。フリル付き胸ポケットから何かをとり出した。おおッマタタビ
である。
その瞬間魔女Tしろの後ろだけ爆発した髪がピクッと動いた。しかし
たSろは平然を装い、
「あら、くぼT先生ナンのまネですか?」
と、変なアクセントで答えた。
「はぁはぁ…こ、このマタタビでボクは、ボクは…は!マタタビ!?
何故だー!バナナくれピョン!」
と、たSろ先生…う〜ん、そろそろヤバイなぁ… おや、久保T先生が
ニヤリと笑っているぞ!?
あぁ・・私はどうすればいいのだ・・・。世間では汚ギャルなどと言
う人種がはびこり、TVで特集が組まれる事だってしばしばあるのに、
私は・・先生を困らせること以外、大して悪さなどしていないハズのこ
の私はあの汚ギャルを
「空まで飛んでけ、パラグライダー!」
と言わんばかりに超越しまくった、M田先生withルーズソックスを
網膜に焼き付けてしまった。
ついて行けない・・。と言うより、むしろ、ついて行ってはいけない
気がする。しかし、2ー7の空気に毒されている私は好奇心に勝てず、
彼らの動向から目を離さなかった。
とそこに、同じく2ー7の空気に毒されているであろう友達がやって
きた。
「お前、一体こんなところで何やってんだ?」
私は我に返った。
…はっ、そういえば私の当初の目的って!?
その頃、太鼓男は太鼓を叩いていた・・・。
何でだろう???
そんなことはどうでもいいのだが、結局私の目的は・・・?
・・・はっ 彼女の事を虱潰しに調べ上げるという、変態的な行為
だった!!! 彼女はどこに!??
そんな変態チックな思惑とは裏腹に、私はいつのまにか何処かわから
ない路地に立っていた。これというのも、全部あの久B田とHリ、その
他の変人達のせいだ!!私の心の中にこんなわけのわからない怒りと憎
しみがまるでソフトクリームのように絡みあっていた。
ジリリリリリリ・・・
…ん?・・・あぁ、夢だったのか。次はいい夢を・・・
二度寝した。
次に目が覚めたのは八時二十分であった。 やっべ ちこく
だ!!!!・・・な〜んて思うはずもなく、私は悠々と支度を始めた。
「げっ、一時間目mさんじゃん。」
もうどうしようもなく嫌な気分になった私は、自転車にまたがり一路天
草を目指した。
天草へと向かう途中、私は信号待ちをしていた。
その時、道路の向こう側にいる人が、私の知っている人のような気がし
た。
「はっ、もしやあれは・・・!」
二年四室のTかせ君だった。
「なーんだ。彼もきてたのか」
と、言うわけで私とTかせ君はチームを組んで、天草サイクルマラソ
ン百五十キロレースにでることになった。思ったよりも風が強かった
が、素晴らしいチームプレイで並み居る強敵を牛蒡抜きにし、見事六時
間二十分で完走した。
天草一週自転車の旅を満喫した私は、午後十一時三十分に帰宅した。
家に帰り一息つくと電話がかかってきた。先生からだった。
「・・君は、どうしてそうかなぁ。もう愛想もつきたよ。もういい。帰
れ。」
家で帰れといわれた私は、どうしていいのか分からなくなって、とり
あえず夜の街にくり出した。そこで私が目にしたものは・・・
なんとくBっちであった。おどろいた私はまだ夢を見ているのかと、
そこらのキンピラにけんかを売ってみたところ、普通に痛かったので足
を引きずりつつくぼっTの後をつけはじめた。
しばらく尾行ると、kぼっちはあるビルの前で注意深く周りを見回
し、階段をあがっていった。私はビルに駆け寄り、看板を見上げてみ
た。
・・・「2F コスプレ喫茶ジュテーム」・・・
うわぁ・・
Kぼっちはきっとココに入っていったんだ。そう思った私はそこを避
けた。
しかし、今Kぼっちのそばを離れると、尾行していた手前少し気分が
悪いので、もう一度看板を見た。
・・・「4F ミュージックパブナジャ」・・・
なんと久○っちはこんなところに通っていたのか!!!などと思いつ
つ、結構納得してしまった(違和感なし)。
しかーし!私は本当はこんなことをしている場合ではないのだ!この
ままでは私と彼女との間は何も変わらない!! と、いうわけで、私は
久○っちがどんなコスプレをしているのかを確認するだけ、と心に固く
決めてこっそりとビルの中に入っていった。
そのビルの一階は、「せんだみつおゲーム」を一人でやり、「ナハナ
ハ!」と涙を流しながら私にガンとばしてくる男の店員がいる、ぬいぐ
るみ屋さんだった。
「なーんだ、普通のビルじゃんかよ。オッオクレ兄さんー!」
危なくマッスル神が降臨しそうになった私は、秘密の錠剤を口一杯に
ほおばり、口に広がるまろやかな精神安定剤の香りを楽しみながら二階
に上がった。
そこで目にした、いや、目にしてしまったあの光景は私の人生を大き
く揺るがした・・・。そう、あの光景こそが・・・マ神達の住む神の都
だったのだ・・。
暫しの旅から帰ってきた私は、目を覚ました。
「ちょっと強かったかな」
私はぼやける頭を抱えつつ上を見上げた。
私は見てしまった。
その瞬間、そこにKぼっちがいるかいないかなどということは、私に
とって全くどうだっていいことになっていた。
そう、私はそのとき、階段をゆっくりと上っていく彼女の後ろ姿を見
たのだ。
「待ってくれ」
声は出なかったが、足は動いていた。私はこれはもう神様が与えてくれ
たチャンス以外の何ものでもないと思い、すっかり舞い上がってしまっ
た。
しかしよく考えると、私は彼女の名前すら知らないではないか!けれ
ど私に残された時間は残り少ないのだ(正確には2ー7諸君)。やはり
今日しかチャンスはない!―こんな私の心の葛藤をよそに、彼女は2階
にある一部屋へと消えていった…。
どうしよう。私の心臓の高鳴りはますます激しさを増す。
「と、とりあえず落ち着かなくては・・ハイ息吸って〜吸って〜吸っ
て〜・・・ 吸って〜吸って〜吸って〜・・・・・・」
ううっなんか息か苦しい。頭がくらくらしてきた。
・・・ぶか!大丈夫か!おい!わかるか!?」
気付くとそこは病院のベッドの上、先生が必死の形相で私に呼びかけ
ていた。なんと、私はまたもやチャンスを逃してしまったのか!
しかもそばには久Bっちも立っていた!
「きみィ、あんなところで一体何をしていたんだい?」
彼はアイロニーたっぷりに言った…。やはり彼はコスプレをしていたの
か!?次に何をいわれるか・・・(泣)
そんな私の心配をよそに、久Bっちはこう続けた
「手ぶらで何やってたんだ!来るときはちゃんと色々準備しないとね
♪」
ヲイ、なんか仲間にされてるよ・・・。しかも色々ってなんだ?
そういえばあの場には彼女もいたはずだ。そんな考えが私の頭をよ
ぎった。
「あのう・・・私の他に誰かいませんでしたか?」
私はそう久Bっちに訊いてみた。
「それは…」
久Bっちは何かを言いかけたが、後ろから声がしてそれを遮った。
「私がいましたが?」
なんと彼女がすぐそばに立っているではないか!
やはり彼女は久Bっちと親密な関係(=コスプレ仲間)にあるの
か!?先生はというと…1人わけがわからず病室の隅にたたずんでい
た。
泣こう・・。もう、泣くしかない。彼女とK保っちとの間に親密な関
係があると分かった今、正常な精神状態を保っていられるハズがない!
そんな事を考えながら恋愛の崩壊の音をただ呆然と聞いていた。
しかし、そんな関係は私の果てしなく自虐的な妄想に過ぎなかった。
絶望で私はすっかり青ざめてしまった。・・・・ああ、神よ、残酷デ
ス・・。なぜあなたはこの世にこんな私をつくりたもうた
か・・・ッ!!
そのとき彼女が言った。
「お手!」
・・・ん・・?なんでこんなところに犬が・・・?ここには愛しあう教
師と教え子のカップルと、訳がわからず呆然とする先生と、恋に敗れた
哀れな私がいるだけのはずである。私は我に返って部屋を見た。
そこには彼女にお手をしているKぼっちがいた・・・・。
「よしよし、イイ子ね」
・・は・・・・?
「待て!」
そういって彼女はなにかの缶詰を鞄から取り出した。そして開けた。
(・・・ん?なんだ?)良く見て気付いた。なんとペディグリーチャム
だ!!愛犬のための総合栄養食だ!
「ちょっと待てーーー!!なんでK保田先生にチャム缶を!?」
「駄目だ駄目だ駄目だァーーッ!!」
私が言うより早く先生が叫んだ。(全くだ、その通りだ!)私は大いに
同感した。
「犬には魚の骨と、味噌汁かけ冷や飯をやっとけば充分なんだァ!」
・・・そういうことはどうでもよかった・・・。
なんとKぼっちは22世紀からやって来た人間型犬だったのだ!!
いや、待て!そんな非常識なことがあってたまるか!そうだ冷静にな
るんだ!これは久Kっちのコスプレに決まっている!!
ついにバナナ、エアロビに続いて犬の(精神的な)コスプレにはまっ
たに違いない!
ペディグリーチャムなどという高級缶詰を犬が食べているという現状
に、半逆上的になっている先生に向かって
「何を言ってるんですか?あのですね、これは、いわゆるコスプレ、と
いうものなのですよ。最近僕、はまってるんですよ。あ、ちなみに彼女
は僕のお気に入りの生徒なんですよ。」
…久Bっちはあっさりとそう言ってのけた。やはり私の考えは正し
かったのだ!
先生はいささか投げやりにこう言った。
「君がそうしたいと言うのならば僕はもう何も言わんけど、やっぱり人
間としてそういうことをしたらいかんよ」
言ってるじゃあないか。
そうだ、Kぼっちはどうでもいいんだ。今、私にとって大切なのは彼
女だ。あの日の体育館で出会い、それから私の心をつかんで離さない彼
女。とにかく今がチャンスだ。彼女を誘って二人きりでどこか静かなと
ころへ行こう。そして想いを打ち明けるんだ。
「あの、ちょ、ちょっと、そそ外へぇでませ、出ませんか?」
声が裏返った。
「もう大丈夫なの?」
彼女が言った。そんな、会話の一部に過ぎないささいな一言でも、私に
とってはもうたまらなくうれしかった。彼女は自分のこと「だけ」を心
配してくれているのだ!と。今冷静になって考えてみるとかなりの思い
上がりである。このときの私はかなり彼女に恋していたんだなあと思
う。
この思い上がりは恋の魔法によるものか。はたまた魔女Tしろの魔法
だったのだろうか。
「うん、だ、だいじょぶだいじょぶ。ちょっと外の空気を吸いたい
し。」
もう私の心臓は今にも破裂寸前だった。もしかしてこういうのを青
春っていうのか?この胸の高鳴りは…いや、今は青春の意義について会
議を開いて話し合って、果てにはオンディーの混じったキャンディーを
掴み取りしたりするどころじゃ…(以下省略)、なんてわけのわからな
いことをあれこれ考えながら彼女と一緒に外に出た。
舞台は病院ならではのお散歩コース。花も咲いている。邪魔者もいな
い。―今しかない!!
「あ、あのっ!…ぼぼ僕はあ、あなたのことを…ずずずっと……
す、す、、すだこーーーーーーーーー!!!!!!!」 「え?」
「いや、、、ナンというかカンというか・・ 今のは気にしないでく
だ、ください、さい。 実は貴女のことが前から、前からすす、す好
きだった、んです。」
「えっ?でも私・・名前も知らない・・」
「あ・・そっそうだよね・・」
私は照れながら名乗った。しかし!自分の名を言ったはいいが私は彼
女の名を知らないではないか!告白したあとで『あなたの名前は?』な
どと言えたものだろうか。いや、でも本当に知らないのだ。調べる間も
なくこんな好機が訪れて・・・。正直に、一目惚れしただけだから名前
も知らない、ということを打ち明けるべきか、それとも知ったかぶりを
するか・・・
やはり名前の知ったかぶりなどできるものではない。私は正直に訊い
てみることにした。
「実は・・・ じっ、実は…あなたに一目惚れを…してしまったんで
す…。だ、だからつまりまだあなたのことをよく知らなくて…。その…
名前……もォッ!!?」
あまりに緊張してしまったためか、なんと自分の足につまづいてし
まったのだ!その瞬間、私はバランスを崩し・・・
どてっ!!
ああ情けない。こんな大事なときに・・。しかもなんで私はこんなに
よく転ぶのだろうか・・。恥ずかしさで一杯で、私は転んだ体勢のまま
彼女の方を見上げた。もちろん彼女はそこにいた。彼女は笑っていた。
どこかで見た表情はだった。そう、あの日あのときあの場所で見
た・・・・
「やっぱり大好きだ!!」
思わず声に出してしまった。彼女はキョトンとしている。
しまった・・。私は恥ずかしさのあまり彼女から目をそらした。する
とそこには先生がにやにや、いや、へらへらしながら立っているではな
いか!
「あ、あの、これは・・・!」
私は何かしら言い訳をしようとした。しかし先生は、
「へへへ・・・」
と笑いながら去って行ってしまった。
ああ、一体彼女は今、どんな表情をしているのだろうか?私はゆっく
りと彼女の方を振り向いた。彼女の表情はあまり変わっていなかった。
そのかわり私と目が合うや否や彼女が吹き出してしまったほどに、私の
表情の方がかなり変わっていたようだ。
「え、あ、あの…っ」
「あ、ごめんなさい…あまりにもあなたの表情の変わりようがすごく
て…。」
彼女は少し恥ずかしそうにそう言った。思わぬ先生の登場で一時はあ
せったが、なぜか場がとても和んでしまった。先生もたまにはやるな、
と私は先生を少し見直した。
するとその時、いきなり彼女の携帯が鳴り出した。
『ちょっとごめんね』という表情をこちらに見せながら彼女は電話を
とった。
「もしもし―えっもうそんな時間だっけ?―マジポン??―」
んっ!?!?マジポンだと?彼女のもつ外見のイメージからは想像さ
れない意外な一面を知らされた気がした。しかも2ー7辞書にのるこの
言葉がなぜ彼女の口から・・?
とんでもないことを知った。クマタカの教師は全て宇宙人なのだ。高
Gを除いて。宇宙人に支配された学校から高木と二の七生徒は協力して
脱出することになった。中ボス(松田)を倒し、東門についたがそこに
は、大量の量産型ショッカー(徳ちゃん)と妖怪ホーリーが待ち構えて
いた。
「ここは俺に任せて正門に行け!」
と高Gが敵に突進していった。涙をこらえつつ正門にむかったいっこう
がそこでみたものは・・。 続く
彼女はそんな話をしているようだ。実話なのかただの雑談なのかは定
かではない。ただ一つ、彼女が「続く」で電話を切ったことは確かだ。
さぁ気を取り直して・・・私はもう一度彼女の名前を聞こうとした。
「あのっ、」
くっ、また電話がかかってきたようだ。
「モスモス・・・?」
聞き間違いだろうか。それとも彼女はただ単にお笑い好きなだけだろう
か。彼女は流ちょうな津軽弁を話しながらこちらを向きすまなそうな顔
をしている。この間に彼女をモノにする方法を考えよう。
私は先週みた恋のから騒ぎを思い出した。そして一つの結論を導き出
した。プレゼント、そうだ彼女に好かれるにはプレゼントしかない。
プレゼントと言っても何を渡せばいいのだろうか。まめまめしきもの
が好まれると聞いたことがある。彼女を上から下まで舐めるように観察
した。なんとテニスラケットを持っているではないか。運動部で実用的
な物と言ったら・・・・
「アンメルツしかない・・・!」
そう確信した私は財布を見た。金は十分すぎるぐらいあった。私は彼女
の前を走り去り薬局へ急いだ。
私は息を切らせて薬局に駆け込んだ。しかし、急いだせいか頭の中は
真っ白で、私は何を買うかを忘れていた。
結局悩んだ末ポリデントを買って店を後にした。走って元の場所まで
戻った。幸いなことに彼女はまだ電話中だった。
「だからパブリックバスじゃなくてプゥワブリックバスだって!」
相変わらず意味が分からない。
「じゃあね、続く」
やっと終わった。
「ごめーん、で何?」
「あ、あのこれ」
「え、何でタフグリップs?」
名前を間違えたのはおいといて、彼女は冷たかった。「ごめん、もう匠
の世界(再)の時間だから、またね。」そういって彼女は走り去って
いった。
「錠剤タイプの方が良かったかな・・・。」
そう思いながら家へ帰った。
「ただいま」
勢いよくドアを引いた。・・押し戸だった。精神的な疲労をひしひし
と感じつつ、風呂に入りすぐ寝た。夢で彼女と逢える事を期待しつつ床
についたわけだが、その日の夢は冬期オリンピックのボブスレーのシー
ンだった。
疾走するボブスレーの選手。
失踪する私の両親。
明日からどうやって生きていけばよいのだろう・・・彼女は去ってい
き、そして両親までも…って、こんなことがあっていいのだろうか
落ち着いて、ひとまず頭の中を整理してみよう。まず彼女に対する結
論。人は見かけによらないものである…私はまた新しいことを学んだ。
そして私は、短く、そして激しかった私の恋に終わりを告げようかと
悩んだ。彼女はきっと匠の世界(再)が終わっても私のことは思い出し
てはくれまい…。
キーンコーンカーンコーン。一限目開始の鐘がなる。大きな悩みをか
かえていても朝になると学校にきてしまう自分がつくづく嫌になる。昨
日はあまり眠れずにいろいろ考えていたわけだが、結局ポリデントを仏
壇に供えただけでなにもしていない。授業なんてきいても頭の隅にも残
りゃしない。今日もぼーっとしているうちに授業は終わっていくのだろ
うか?
しかし、そうは問屋がおろしません。実は裏格闘技場のチャンピオン
であった自分に謎の挑戦者が窓を割って入ってきました。その男が言い
ました。
「ワターシガ、ドリアンヨ」
「こらおきんかあー――。」
私は先生のしょぼい怒鳴り声で目を覚ました。時計を見るともう四時
半。あと十分で授業終了である。自分は空手をやっていたものの裏格闘
技場のチャンピオンなんて夢のまた夢であった。ちなみにドリアンの顔
は2ー7の加T大Kそっくりであった。はあー、どうしようかな。もう
帰るべか?そう悩んでいる主人公の後ろに謎の影が・・・!(ドリアンで
はない)
一体誰なんだろう?変な音までするぞ。
「フシュルルル・・・・、フシュルルル・・・」
確かにドリアンではないようだ。と思ったら、それはゴジラの真似をし
ている竹NひろSだった。
彼は私に近寄ると口から緑色のゲルを出した。それはまるでアンモニ
アのような匂いを発し、かけられた私のズボンは見る見るうちに溶けて
いった。
「ぐぁはははは!!ざまぁみろおお!」
彼は狂喜した。(ど・・どうしようぅぅ・・・)私は狼狽えた。ズボンが
溶ける・・・絶体絶命だった。
なぜなら私はかくれ白タイツマニアだったのだ!実は毎晩丑三つ時に
せんば橋に赴き、白タイツ・頭の上に蝋燭・手に五寸釘というスタイル
でタヌキのメアリーと『白鳥の湖』を踊るのが私の生き甲斐だったの
だ。(ちなみにメアリーとの関係は男女の恋愛を越えた実に高尚なる絆で
結ばれたものだった。)
このままでは世間に私の正体が知られてしまう・・・イヤッ(恥じら
い)!
「ぬぅぅこのままでは・・・ちくしょうやめろ!止まれ!溶かすな!ゲ
ル!こらゲル!やめれ!」
一向に止まる気配も感じられないね!
「あぁぁぁ!!や、ヤメレぇ!このままじゃ・・・このままじゃ・・・
ん?あぁ。なんだ、そうそう。それならぁ良し。なーんだそうかぁそう
いうことだったのかウふフフふふ・・・わぁかってるってばぁ!みんな
には言わないであげるから!ほら、もうあっちへおいき。ほら。そのズ
ボンは君にあげるからさッ☆もうこんなことするんじゃないぞぉ?うフ
フふフ・・・」
ってあぁーーーーーーーーーーーーーー!!!!!
ズボン無いから白タイツ見えてるーーーー!!!!!
どうしよう!どうしよう!隠さな
きゃぁぁぁぁーーーーーーーーー!!!!!
周囲がざわめき出した。やばい!こうなっては何もかもが終わってし
まう!!どうする私ーーーーー!!?
するといきなり耳をつんざくようなサイレンが鳴り出した。
ウ〜〜ウ〜〜ウ〜〜………
これはもしや熊高独特のなり方をする火災警報では!?みんなももはや
私のタイツには無関心のようであった。と、とりあえずラッキー?
冷静になってよく見てみると、なんと大会議室から火が!!
「ぐはぁ」
その瞬間頭に激痛がはしった。前を見ると先生が出席簿を縦に持っ
て、立っていた。
「なーんだ 夢か。ったくこないだM田に会ってからろくなことがねえ
ぜ 全部きゃつのせいだな。」
私は自分が居眠りをしていたことは完璧に棚に上げて、M田に責任転嫁
しながら先生にめんちを切った。すると先生も負けじとめんちを切り返
してきた。
先生の目は、これまでに見たこともないような、輝きを放っていた。
まるで、学生時代においてきたものを取り戻したかのようだった。こい
つには勝てない・・・・。
私は教室から逃げ出した。泣きながら廊下を疾走した。
「こらっ、待てーー!!」
背後から先生の呼ぶ声が聞こえた。
私は階段を駆け下り、靴箱へと続く廊下の角を曲がった。
どっしーん
だれかにぶつかってしまったらしい。
「あいたたた ったくだれだ ゴルァ」
と、前を見るとなんと彼女だった。
「好きです!」
私は次の瞬間そうさけんでいた。
その瞬間辺りは光に包まれた。そしてどこからか叫び声が聞こえてき
た。どこから聞こえているのかと注意深く耳を澄ませてみると、悲鳴を
上げているのは自分の脳だった。極度の緊張状態に精神が耐えられな
かったのだ。
私はお花畑をスキップしていた。るんるん。
るんるん。
かびるんるん。かびるんるん。やめろう、バイキン マン! うっせ
え、くそ!
・・・と、いままでの僕ならこのように現実から逃げていたに違いな
いが今は違う。とりあえず何から話そうか・・・。
「あの、すいません。私急いでるんで・・・・。」
彼女が先を急ごうとした。私は彼女の肩をむんずと掴み・・・
「一目みたときから貴女のことが好きでした。もしよかったら、つき
あって下さい。」
言っちまったぜ・・・。と、その時、
「まて、くぉら〜!!」
先生・・・、もう、勘弁してよぅ。僕は拒む彼女の手を無理矢理掴み、
逃走を再開した。
私はひたすら逃げた。先生はやはり足が遅かったので、逃げるのは簡
単だった。
しかし、私は慌てすぎて道路に飛び出してしまった。
目の前にはトラックが・・・!
「危なーーーい!!!」
ピー、ピー、ピー、ピー
見知らぬ天井が私の視界に入ってきた。そこは人工呼吸装置の音だけ
が静かに響く病室であった。私はどうしてこんなところにいるのだろう
か かすむ意識の中、何がおこったのかを思い出そうとした。
次の瞬間、私は自分におこったことを鮮明に思い出した。私と彼女は
道路に飛び出し、トラックに轢かれたのであった。 はっ、彼女は?
私は激痛の走るからだに鞭を打ち、ベッドから身を起こした。
私は足をひきずりながらナースステーションまで行き、彼女の安否を
たずねた。そして私の人生を変えるような劇的な事実を知らされた。
彼女は私と一緒にトラックに轢かれ、すぐに救急車で運ばれたがその
まま息をひきとったというのだ。
私は五体を引き裂かれるような罪の意識に苛まれ続けた。私はこれは
夢ではないかと疑い、何度となく自らを傷つけた。しかし私の目の前に
突きつけられるものは常に、変わらぬ事実であった。
私のせいで彼女は・・彼女を殺したのは私だ・・ 私の精神状態は
限界に近づいていた。そこに先生が見舞いに来た。追いつめられた私は
何の罪もない先生にあたった。
「先生がっ 先生のせいでっ・・」
私の頬を涙がつたわった。先生は何も言わず私の肩を抱いてくれた。