ボクは彼女を愛している。
だから彼女に結婚を申し込んだ。
彼女は笑顔でいいよって言ってくれた。最高の幸せの瞬間だった。
結婚することの証として、ボクたちは指切りをした。ふたりだけの約束。
いくにちか経った。
ある日、彼女は交通事故に遭い、死んでしまった。
外傷は特に見あたらないが、うちどころが悪かったらしい。
病院で見たとき寝ているかと思った。
窓の外では車のクラクションが遠くで鳴っていた。
葬式に行った。
多くの友人。両親の仕事関係の人たち。ざわめいていた。
深夜になり、人が少なくなった。
ボクは棺桶の中の彼女を覗いてみた。いた。
あいかわらず寝ていた。 もう起きてきてもいいだろ、、、
彼女は起きそうもないので、あたりに人がいないことを確認してから、
彼女の右手の小指を切り落とした。
彼女の小指はビンの中。液体の中でふわふわ動いている。
太陽に透かすとキラキラ輝いていた。
ボクは彼女の指を小ビンに入れたのだ。
ビンを首からさげて、ちょうど心臓の位置にくるようにする。
この小指はボクと指切りした指。
これでボクと彼女はいつもいっしょだ。
これからもいっしょにいられる。
うれしいな、いつもいっしょだよ。
しあわせ感じる。
彼女を感じる。