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徒然なるままに記す異国滞在漫遊日記(遊び呆けている訳ではないぞ)

日時
2000年2月20日
主な出来事
アメリカ企業の(四半期)決算とパートナーシップ






シカゴ日記 2月20日

以前所得税の申告に付いて書きましたが、当然今決算も追い込みの時期に入っています。アメリカの企業を見ていて本当に驚嘆するのは、決算をこまめに行い直ぐに発表する点。4半期決算等当然の企業風土で、即時、公開の原則というのが広く行き渡っていて大変気持が良いです。発表後は直ぐにインターネットでも公開しています。

この手の会計決算ソフトが流布していて、小規模企業でも対応できるようになっています。入力さえきちんと行っていれば日次、月次決算なども簡単に出来ます。またこのソフトをオンラインで国税に結んで、電子的に納税するなんて所まで行っています。感嘆せざるを得ません。日本でも勘定奉行等というソフトがあるらしいのですが。

少なくとも日系企業でここまで出来る所はないでしょうし(ソフトバンク?は日次決算をやっているとの噂)、金融機関は絶対に無理だし。この辺は株式投資家に対する当然の義務として認識されていますが、日本ではこの辺はまるで出来ないくせに、株価刺激策等を主張したりするのは、あまりにも企業が勝手過ぎますよね。こう言う事象を見ると、日系企業のあり方を再考されるべきではないかと強く思います。こう言う点が満足に出来ない企業は消え去って欲しいし、うちの会社が胡座を掻いている状況なら尚更という気がしています。


アメリカの企業形態(特に何らかの投資を行っている企業)と言うのはとにかく複雑で、訳が分らない点がたくさんあります。その複雑さの元となっているのが、パートナーシップの存在です。このパートナーシップというと、何らかの精神面での紳士協定のような趣がありますが、そんな甘くなく、投資のための共同事業体でしょうか。古くはゴールド・ラッシュの頃の金投資のために組成されていた等もあったようです。

パートナーシップは無限責任のゼネラル・パートナーと、有限責任のリミテッド・パートナーの2種で、人数は2人以上で構成され、一番重要な点は、税務的にパススルーの導管体(Conduit)であるということ。要するにこのパートナーシップでは法人税を支払わず、ゼネラル・パートナーとリミテッド・パートナーにおいて、このパートナーシップで生じた利益の分け前分に課税されることになります。所謂、二重課税を防いでいるわけですね。


最近でこそ、この導管体という日本語も使用され始めてきていますが、その歴史は古く、アメリカでは重要な概念を持っていたようです。またこのパートナーシップが防御壁となって、訴訟等の場合にも間接的な影響に留まるという面もあります。その意味で、税務的、法的に意味のある存在であります。またこのパートナーシップは所謂財務諸表のB/S、P/L、現金収支状況表なども個々に作成しています。米系の会計事務所が増える理由はこの点にもあります。


現在日本では、不動産その他の証券化に際しては、導管体の概念に近いSPC等を組成しようとしてますが、かたやアメリカでは古くから馴染みにある概念で広く一般に普及している形態であるにもかかわらず、日本ではその良いとこ取りを使用として、極めて限定的なSPCや不動産投資信託を認可し、局所的に税務面で優遇するという、対処療法を行い物事が解決できるとしています。良く知らないけど、このSPCはどうせ財務諸表なんて作らないだろうし、まさに水子(不良資産;売れない不動産)の処理病院類の存在でしかないような気がします。
いずれにせよ、見識があまりに御都合主義で甘く、まあ解決できるわけないよね。やるなら、将来的な国内での投資全般の自由度を高める上でも、広く一般にパートナーシップ同様の存在を認可し、SPC等と言う特別目的の会社等に限定すべきではないでしょう。そうなると(民法上の?)所有権の概念までいじる必要があるかもしれませんが、やる必要性には迫られているような気がしますが、いかがでしょうか。






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