徒然なるままに記す異国滞在漫遊日記(遊び呆けている訳ではないぞ)
| 日時 2000年4月23日 |
主な出来事 三国人とジャニター(清掃人)のストライキ |
シカゴ日記 4月23日 石原慎太郎都知事の三国人発言が会ったことをインターネットで知りましたが、アメリカでの反応は全くありません。実生活では差別など掃いて捨てるほどあるのに、この手の人種差別的発言を見付けると待ち構えていたかのように、一斉攻撃をするのがアメリカのマスコミであり社会です。先日の人種差別発言をしたアトランタ・ブレーブスの新人選手は大変な目にあったようです。彼は「タイムズスクエアで歩いていると英語を聞くことがなく、スペイン語や韓国語やアラビア語だ。あいつらはどこから来るんだ、不法侵入・滞在じゃあねえのか」旨を記者に向かって喋ってしまった。 感情的には(白人であり南部出身の)彼の言いたい気持もわかりますが、間接的には我々のことも指摘しているのだから、個人的には心中穏やかでは有りません。特に最近目立つのがHate Crime(人種差別による殺人行為)で、もっとも昔から存在し今に始まった事では決して無く、どの国にも必ず存在する犯罪です。例えば殺されたのがシカゴ在住の中国人や韓国人とか他の都市の日本人とかだったりすると、殺害対象は憎いアジア人全体ですから、殺されたのは私だった可能性もあったわけで、運の良さを感じるとともに本当にぞっとします。 今回はたかが日本の都知事程度の発言だったせいなのか、新聞(WSJ)やCNNでは取扱れた様子がありません。ちなみに私は三国人の意味すら知りませんでした。 さて、先日、ダウンタウンの賃貸ビルの清掃人(ジャニターと言う)組合のデモが開催され、数千人が参加するという大規模なものでした。元々業種横断の組合があり、約5500人の組合員数を誇るらしく、シカゴではこの種のデモは50年振りだったそうです。なお、ジャニターの一番分かり易い事例は映画「Good, Will Hunting (?MITが舞台)」の主人公。一般にビルの清掃人の仕事は、夕方から深夜に各フロアを廻ってゴミの片付け、水屋の片付(皿洗機等による洗浄も)、共用部分の清掃(EV、トイレ、階段、入口、壁、等)、で勤務時間帯は17時〜24時と、結構大変です。 組合の主張は、BOMA(Building Owners and Managers Association)に対して、時給のアップ、保険適用対象の拡大、等の待遇の改善を要求するもので、具体的には、シカゴ郊外の清掃人の平均時給が6.65ドル、年金プログラムなし、という一般的条件である一方、ダウンタウンでは11.40ドル、年金あり、会社負担の保険あり(対象は家族まで)、が通常で、この格差を縮小させることを目的だったそうです。BOMAに対してストを行うのはBOMAが給与等の待遇の指標らしきものを作成し、プロパティーマネージャーがそのガイドラインに基づき契約を行うため。 組合員の殆どは黒人、ヒスパニック、ポーランド人が中心で、三カ国語でデモが行われたというのが深い事情を現しています。なお関係有りませんが、シカゴではクリーニング屋はほぼ韓国人、タクシーの運転手はパキスタン人(たまにインド人)、清掃人はポーランド人、と業種により結構明確です。 なお、この手の同業者組合が存在するのはアメリカでも北部のボストン、シカゴ、ニューヨーク等でダラス、ヒューストン等の都市には存在しないそうです。この辺も南部はまだ残っているようですねー。従って、シカゴでは組合側が強い反面、南部では雇用条件は全く自由に決まっているとのこと。また、例えばビル内のエンジニア(空調、ボイラー、水廻り、その他)にも業種の横断的な組合が存在し、やはりシカゴは組合側が強いらしく、例えばエンジニアの数を減らせないとか、変な制約があるようです。いったいどこまで自由主義なのか良く分りません。 |