徒然なるままに記す異国滞在漫遊日記(遊び呆けている訳ではないぞ)
| 日時 2000年7月16日 |
主な出来事 テイスト・オブ・シカゴとタリアセン・ウエスト |
シカゴ日記 7月16日 先々週の旅行とは打って変って平穏な週でした。平穏とは言っても、会社の中では不安定の中の安定状態(つまり少しでもバランスが変わると一気に崩れるような、一見では安定しているように見えるが、物理的には決して安定しているとは思えない状況)で決して平穏では有りません。これって状況がわかる人はきっとわかりますよねー。 先々週の独立記念日の週から先週末までは、テイスト・オブ・シカゴなるイベントがダウンタウン中心にある公園で開催されていました。これは毎年開催される行事で、シカゴにあるレストラン・各種の飲食店が味のPRを兼ねて個別ブースに店を出して、味を知ってもらおうと言うもの。店はピザが多く、イタリアン、アメリカン(ハンバーガ、BBQ、ステーキ類)、シーフード、中華、タイ、各種バー、等様々で約120店舗が出店しているらしいです。でもセレクションがあるらしく、参加希望の店が出店できるわけではありません。ボストンにも似たようなイベントがあって、チャウダーフェス(クラムチャウダーの味比べ)と言っていました。 このイベントが開催される週は、独立記念日の花火大会が繰り広げられるため、昼はテイスト・オブ・シカゴ、夜は花火見学となる家族連れも多く、市内は車でごちゃごちゃになります。私は独立記念日にフェニックスからシカゴの空港に到着し、家まで電車を利用したのですが、電車の中も花火見学の家族で大混雑でした。テイスト・オブ・シカゴで最人気の食べ物は当然ピザで、開催中20万ピース(1ピースは1/6程度の大きさ)が消費されたとニュースになっておりました。寿司の類はさすがに炎天下ではちと怖いですよね。ピザはソーセージ、ペッパロニ(サラミの一種)、チーズ等から成るコレステロールの塊らしく、皆良く食うなあと思います。ちなみに私は、友人が訪問する時以外には絶対に食しません。 さて、先般のフェニックスツアーですが、主目的のライト先生作品見学ツアーの話。 今回の主目的は、Wisconsin州で見学したTaliesin East(ライト先生の設計した学校、デザイン事務所等。タリアセンと読む)に味を占め、アリゾナにある冬季のデザイン拠点であるTaliesin Westまで足を伸ばしてみようと言うことになりました。シカゴからは飛行機で約3時間のPhoenixにあり、週末の往復では厳しかったので、今回がちょうど良い機会となったわけです。このタリアセン・ウエストもイースト同様、老朽化のため維持管理に大変手間取っており、管理財団が維持管理を行っていますが、その財団の主催するツアーに参加しない限り、建物内部は見学できません。 このTaliesin Westはフェニックスの東北にあり、ダウンタウンからは約20〜30分位離れた場所で一見便利そうですが、実は殆ど砂漠地帯のような場所にあります。今でこそ道路や車が整備されて快適なのですが、ライト健在の頃は、大変不便な場所だったのではないかと思われます。写真を見て頂くと判りますが、土壌が赤く焼けており、いかにも熱帯地方の土壌を思い起こさせます。背後には山が聳え、自然の中での共生をまず考えるライト先生らしく、建物全体がその斜面を利用した計画となっております。また下には、当時サボテンが植生した原野が広がっていたそうですが、現在では電力の高架線が走っており、醜い光景と成り下がってしまいました。高架線を引く時にはライト大先生も大反対をし、当時のトルーマン大統領に直訴したがダメだったようです。気の済まないライト先生は、建物を改築し、当初使用していた高架線側のリビングの窓をブラインド等で塞ぎバックヤードにし、逆側を新しいリビングとして開口部分を設けてしまったとのこと。 その他には、パオロ・ソレリという土の風鈴のデザイナーが主催する、コサンティ、アルコサンティという土の風鈴作成スタジオを見学に行きました。このスタジオは、アリゾナ州の粘土や土を原材料にして建築されたスタジオです。独特の色使いと曲線を多用する有機的な形状(映画エイリアンのデザイナーのHGギーガーに近いデザイン)がこの灼熱の地の環境に合って、またあちこちに吊る下げられている売り物の土鈴が神秘的な音色を奏で、妙に面白かったです。光の陰影による空間の体験は建築一般で見られますが、それに音が重なるものはまず有りません。期待していなかったのでこれは拾い物でした。結婚式に引き出物に良いらしいですので、御参考まで。 |