こんにちは、ぼく、三太といいます。みんなには、内緒だけど、ぼくの
おじいちゃんは、サンタクロースなんです。そう、クリスマスの日にみんなにプレゼントを贈る、
あのサンタクロースなんです。サンタじいちゃんは、昔、サンタ星からこの地球にやってきました。
そして地球の女の人と結婚し、ぼくのお父さんが生れました。お父さんは、残念なこと
にぼくが生れてすぐに事故でなくなりました。そして今年、サンタじいちゃんも天国へ旅立ちまし
た。サンタじいちゃんは、最後に今年のクリスマスにと、ぼくにプレゼントをくれました。
これは今年のクリスマスまでは、中身を見ることができません。
クリスマスプレゼントはあるけど サンタクロースのいないクリスマスになりそうです。サンタクロースのいないクリスマスなんて考
えられるでしょうか?もう、みんなのうれしそうな笑顔は、見る事ができないのでしょうか。
困った大人たちは、代わりのサンタクロースを探しました。だけど誰もサンタクロースのいろいろ
なプレゼントが入っている魔法の白い袋と空飛ぶトナカイを持っている人はいませんでした。
そこで大人たちはロボットのメカサンタとジェット機のようなメカトナカイを作り、コンピューター
でプレゼントを管理し子供たちに贈る事にしました。どうやら今年もサンタクロースは、
やって来そうです、そして、今日がそのクリスマスです。もうすぐこの街にもメカサンタがやって
来ます。
大きなジェットの音をたててメカサンタがやってきました。みんなはびっくりして家に外へ飛び出てきました。メカサンタはちょうどよかったとでも言うように、プレゼントをそれぞれの家の前で宅配便のように配り始めました。
でもいつもとみんなの様子がちがうみたいです。プレゼントも中味を見て喜んでいる人がいません。そして口々に「つまらないプレゼント。」「欲しかったのはこれじゃなかったのに。」といった声が聞こえます。
去年までは、サンタじいちゃんにプレゼントをもらってあんなにうれしそうだったのに、ぼくはとても悲しい気持ちになりました。そしてぼくにもメカサンタからのプレゼントが届きました。でもみんなと同じように高価だけどぼくの欲しかった物と違うものでした。
ぼくは、メカサンタのプレゼントをほったらかしにしてサンタじいちゃんからもらったプレゼントを開けました。中にはなんとあの魔法の袋ととっても小さなおもちゃのようなトナカイが入っていました。トナカイを箱から出すとみるみる大きくなり動き始めました。もちろんソリも一緒についています。
ぼくは思いました。そうだ、これがあればぼくがサンタクロースにな
ってみんなにプレゼントを配る事ができる。また去年のようにみんな
が喜ぶ姿を見ることがができるんだ。
サンタじいちゃんからのクリスマ スカードには「メリークリスマス!三太。地球にはサンタクロースが必
要なんじゃ。」そう書いてありました。
サンタじいちゃんのなつかしい字 が目に入ったとたんぼくは、すぐにソリに乗り込みました。するとトナカ
イは、空に向って飛び出しました。そしてどんどん空高く駆け上がりま
す。ちょっとこれじゃみんなの家を回れないよ。そう思っているとトナカ
イがこう言いました。「サンタクロースになりには、サンタ星のサンタ神
に認めてもらわないといけないんだ。それに袋には何も入っていない
じゃないか。」そう言われて袋の中を見ると確かに空っぽでした。そう
こうするうちにトナカイは宇宙へ飛び出し、すごいスピードで走っていき
ます。
前から後ろへ星の光がいくすじも流れていくのですが、ソリに乗
っているぼくは全然スピードも感じないし宇宙でも平気なのです。「す
ごいなトナカイさん」ぼくはそう声をかけると、「当然さ、キミのおじいち
ゃんを地球へ連れてきたのもぼくたちなんだぜ。サンタ星はとっても遠
いんだから。」トナカイは得意そうに答えました。