混んでいる電車で平気でリュックをしょっている馬鹿が多い。そも下ろして前に持つ、というマナー自体を知らない。恐ろしいまでの想像力の欠如である。世の中に自分と自分と親しい人しかいないのである。電車に乗れば、周囲の他人はモノなのである。
ぐいぐい背中を押してくるのである。ふりかえってみると耳を携帯型ステレオで雪隠詰めにした若者、馬鹿者が立っている。そこで、こちらも背中でそのリュックを押し返す。
いっこうに動じないのである。ようするにリュックをしょうことで体の厚みが2人分になり、自分のうしろにいる人に迷惑をかける、という想像力が働かない。また、携帯型ステレオで周囲世界と隔絶されているので、自分と周囲とのつながりが切れているのである。周囲は風景になっているので、リアル・ワールドであるにもかかわらずその者にとってはバーチャルなのだ。だから、リュックをしょいっぱなしでもOKなのだ。
やはり、電機メーカーはとんでもないものを開発してしまったと言っていいだろう。リアルワールドの中にバーチャルワールドを出現させ、人の心を狂わせた罪は大きい。電機メーカーに必要なのは、モラルであろう。
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