「同じまちに住み続けたい」という気持ちは、人の本能であり、基本的人権に組み入れてもいいほどのものです。
老人を無理矢理転居させると、ぼける確率がとても高くなります。また、中高年では、引っ越し鬱病という精神疾患があります。高校生にインタビューしたことがあるのですが、「もし、父親の転勤が決まったら、いっしょに引っ越すか?」という問いに対し、「嫌だ。友達と別れなくてはならないから。」という答えが多く返ってきました。
ひとは定住したい、という欲求を持っています。定住せず、その日暮らしをしていた狩猟時代はともかく、あの縄文時代でさえ、かなり大きなムラを作り定住していたことが最近の調査で明らかになっています。
現代のサラリーマンはどうでしょう。およそ、自然の人の状態からは程遠いものです。辞表一枚で全国津々浦々どこへでも飛ばされます。マア、本人はいいとして、じゃあ、家族はどうなります?家族の人生は転居によって狂わされてしまいます。健康な家族が転居によってどのような精神的ダメージを被るのか、いまだにこの問題を研究した人はいません。(居たら申し出て下さい。)
会社経営というのは、非民主的なものです。上司に恵まれない部下は、出世が遅れます。なぜなら、部下の人生を部長はにぎっているからです。部長の判断一つで、自分の部下が打刻を少々誤魔化したくらいでも、その部下の人生を変えることができるのです。職権上、人の人生を翻ろうできることの恐ろしさを会社のえらい人々は肝に銘ずるべきでしょう。
家庭頁へ