当然のことだが、この時期に現われた作品には
80年代の事件を扱ったものが登場した。それらの作品に見られる特色に、その過ぎ去った
時代にたいする負担感とでもいうものがあった。80年代は確かに対立の激しい時代であった。
しかし過ぎ去ってみるとその結果は単に敵対者と戦って勝利したという単純なものではなかった。
その時代を生きた誰しも傷を負ったと感じさせる重みを感じさせ、彼らの心のなかで決して
決着のつかぬしこりとなって残されたらしく思われる。パク・ワンソ 「ティータイムの母娘」、
チェ・ユン 「灰色の雪だるま」、コン・ジヨン 「夢」、キム・インスク 「あなた」
などはそうしたことを感じさせるものであった。とくに若い作家にとっては青春時代が激動の
時代と重なっているだけにその後遺症は大きかったかもしれない。


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