stress

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僕は真っ白な、暑いんだか寒いんだかよく分からない世界を歩いていた。兎に
も角にもこの世界に慣れようと従順な態度を取ることに決めた。

歩いていた------------

ひょっとすると僕の想像が世界を越えたのかもしれないが、もうここで行き止
まりのような気がして立ち止まった。僕の話をすると、僕は何に対して
も疑うことの出来ない人間で、いつもいつも騙されて(人はそのつもり
はなくても自分で勝手に・・・ということもあったが)そのたんびに落
ち込んでいた。
この状況で僕は本来ならば、この世界の雰囲気に飲まれてどこまでも歩き続け
ていることだったろう。きっと僕自信もそうなると思っていた。 正直に言うと僕は立ち止まらされていた。
何かにぶつかっていた。
ソレをよくみると女の子だった。ぶつかってしまったことに対して謝ったほうがい
いのかなと考え、女の子の心を覗いてみた。
----うん。どうやら怒ってはいないようだな。よかった。------

僕は喋らない。感情を感情で伝える。いつもの世界ではこの行為は
まったく成り立つことはなく、ずっと無理をしてきた。どうしてかここでは
僕の行為は当たり前のように通じる気がした。もちろんそうだった。
なぜか生物が、なぜか地球(と自分達で名付けた。名前を付けることに何の
意味があるかは今だに謎だ・・・)というところで生きている。そんな
感じだった。
 
女の子の感情は優しいもので、僕も優しくなれた。彼女の感情が怒りだった
らと思うと、恐ろしくてならない。きっとそうなっていたら僕も怒りの
感情を持ち、争いが起こっていたに違いない。いずれはどちらかが死ぬ
か、お互いが歩み寄って解決していただろうが、それでもやはり面倒な
ことは嫌いだ。僕は。

女の子とすれ違いざまに僕は振り返った。

彼女も僕と同じ動きをしていて、目が合った。僕はちょっと幸せになれた。

僕は彼女を知らない。
「Boy meets girl」
と何度も何度も呟いてみた。声は段々大きくなって、終いには僕の喉は・・・
体は声を支えきれずに破裂してしまった。そして鼻をかんだあとのティ
ッシュのようなモノがそこに情けなく落っこちていた。