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6つ年下の妹とランチを食べた。
大きな駐車場の角にあるパッとしない中華料理屋さんで。 少し太ったオトコノヒトがニコニコ笑いながらオーダーを取りに来た。つられてこっちも笑顔になる。 あたしは大好きなおこげを、妹はお肉ののった麺と大きな海老の炒めたものを、妹のはじまったばかりの恋の話をききながら食べた。どんなときも冷静な妹は麻疹のような恋のはじまりにも冷静で笑ってしまうほどだが、恋をしているヒト特有の甘い匂いをまき散らしていた。 デザートの杏仁豆腐はありふれた硝子の器に山のように盛られてきた。マンゴーのソースが溢れていた。 なんでもない日の昼下がり。 夏の濃い青空。 パッとしない中華料理屋で。 あたしは人生で2番目に美味しい杏仁豆腐を食べた。 |
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2002年08月31日 00時19分32秒
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| 17の頃、夜中に家を抜け出して、遊びに出かけた。電車に乗って。 タバコの匂いのコンコースで風に吹かれて、電車を待つ間、胸の奥で鳥が暴れた。好奇心と遠くからくる焦燥でいっぱいだったあの頃。 カルアミルクをのんだ。甘くて苦いカルアミルク。ウサギの看板の、優しい声で笑うオトコノヒトがいる店で。 カルアミルクは甘い。甘くてもうのめない。 |
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2002年08月02日 22時51分44秒
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おやすみなさいを云うまえに。
高速道路のオレンジ色の光のカーブをみあげる。遠くへ行ってしまいたい衝動を駆り立てるあのオレンジ色の光。 甘くて優しい毎日を、愛すべき人たちをパッと鋏の切り口のように捨てて、知らない街へ行けたらと祈るように思う。 「愛している」と甘いキスをしておやすみなさいを云うあたし。 |
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2002年08月02日 00時06分27秒
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