―――魔法の言葉―――




深夜のTEL。キミは言う、ついさっきまで一緒だったのに。

「会いたい」   

二言めにはキミは言う。ウンザリするくらいに繰り返し。

「アナタだけだよ」

自惚れる自分を鏡で見る。思ったより悪くないかな?

もう、何時から会ってない?

もう、何度も求め合ったよね?

僕が不安に為るくらいに、キミは言う。ただ一言「スキ」だって。   

永遠に続くと思ってた。きっと、この感情は永久(トワ)だと信じた。

甘い感情だと知ったのはついさっき。そう…キミが去ってからだよ。




我侭ばかり言う。キツイ事も平気で言う。そんな僕にキミは言ったね。

「愛って不思議」

ヤキモチばかり。疑りぶかい性格。そんなキミに僕は言ったよね。

「恋って不思議」

自惚れる二人はミツメあう…恋愛って簡単だね。

もう、会うのは何度目かな?

もう、愛し合うのは何度目かな?

どんな険悪なムードに為っても、僕が言う。魔法の言葉「スキ」だって。  

  永遠に続くと思ってた。この感情は永久だと信じた。  

魔法が解けたのを知ったのはついさっき。そう…キミが去ってからだよ。






愛想笑いをまたキミはした。もう止めてって言ったよね?

僕の携帯をまた覗いた。二度としないって誓ったろう?

すれ違いさえ、僕らは楽しんだよね。

「恋してるって実感出来るから」

魔法が解けた僕は鏡を見る。やっぱり、こんなものだろう。

   愛しいキミはもう居ないけど、きっと僕はキミを思い続けるのだろう。

もう、解けたはずの魔法。たった一言の魔法。「スキ」だって。

永遠に続くと思ってた。この感情は永久だと信じた。  

解けたはずの魔法。まだ残ってるのに気づいたのは…

   そう…キミが去ってからだよ。

  




だから、少しだけでいい。気持の片隅にでも、今日までの思い出を残していて欲しい。

僕の願いはただソレだけです。