ランドセル


来週に控えたTGの入学式の為、今さらになってようやくランドセルを買いに行くことになりました。もう後数日しかないのになんにも用意していない...

駅の近くにあるカバン屋さんに来てみると赤や黒の色々なランドセルがまだ置いてありました。普通のランドセルとは違うブランドもののランドセルや、僕の知っているランドセルとはちょっとデザインが違うようなものなんかもありました。

「...なんでランドセル一つ40000円もするんだよ...?」

店内を見て回った結果、どのランドセルも2万くらいすることに驚愕しました。どこのカバン屋さんに行ってもこの値段なのかなぁ...お店の入口で立ち尽くし、溜め息をつきながらランドセル売り場に目を遣ると小人たちが金網みたいな棚に吊るされたランドセルにぶら下がって遊んでいました。

「こら!やめろ、バカ!!」

「ぎゃ!」

急いで歩み寄ってランドセルから小人たちを引き離し、頭を叩きました。ランドセルにしがみついていた小人の足にぶら下がっていた小人が床にドスンと背中から落ちました。

「...TG、どれがいい?」

店内を静かにウロウロしていたTGはいろんなランドセルを目の当たりにして無表情のまま首を傾げました。

「そりゃいろいろあれば迷うよね.....これとかどう?一番軽いやつ。雨に濡れてももちろん大丈夫だし。防犯ブザーつき。」

それとなく一番安いもの(それでも20000円近く)を指さしてTGに薦めてみたけれど、TGは迷ってるのかなんなのか、また首を傾げました。そして僕から目線をそらしました。

「ねぇ、あれがいい...」

「...えっ...あれ.....?」

そう言ってTGが指さした先にあったランドセルは真っ黒の男の子用でした。


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