| 入学式の朝 |
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「遅刻するよ。早く早く。」 「うん...」 玄関で靴を履きながら部屋の方を振り返ると、紺色のジャケットにスカートのTGが無表情で鏡を眺めていました。その後ろでは車椅子に座った姫がTGの後ろ髪になにかリボンみたいなものを結わえていました。どうにもその後ろ髪の白いリボンが気に入らないらしく、朝から姫に不機嫌な態度をとっていましたが、結局姫に無理矢理つけられていました。 見たことのない他所行きの格好をして朝から慌ただしい様子のTGを見た小人たちは壁際にボーッと並んでその様子を傍観していました。 「じゃあ、行ってきますよ。なにかあったら小人を使って下さい。あんまり役に立たないけど。」 「そんなことないですよ。押してくれるし。」 「...じゃあ、行ってきますね。」 姫の座る車椅子が小人たちに押されて玄関までやってきました。TGは見送る姫に目を合わせずに靴を履き、無表情で玄関を出ました。 「すごいね、もう今日から1年生なんだよ。すごいね。給食とかあるんだよ。小学校、良いね。」 「うん。」 「ほら、あっちの子も今日入学なんじゃないの?友達発見。ランドセル背負って.....ランドセルは???」 「...さぁ?」 手を繋いで隣を歩くTGの背中には何もありませんでした。
ランドセル忘れた...
TGが泣き出しました。
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