徒然

赤ずきん
赤ずきんの狼は
もしかしたら彼女に恋をしていたのではあるまいか
ふとそんなことを思ってみた。

この目は君を見つめるために
この耳は君の声を聞くために
この声は君の名を呼ぶために
この腕は君を抱き締めるために

僕の全ては君を愛するために

それなのに
どうしてそんな怯えた瞳で僕を見るの?
だめだよ
逃げないで
君を失うくらいならいっそのこと・・・

なんて(笑)
でも・・・だとしたらなんて悲しい話だろう。

作者にそんな意図はなかったにしても、童話って奥が深い。
我ながら暇だなと思いつつも考えさせられた夜でした。
ちょっとくだらかったかな(爆)


恋愛について
社会学を学んでいる知人から興味深い話を聞いた。
たとえば誰かに「どうして彼を好きになったの?」と聞いたとする。
すると彼女は答える「やさしいから」
よくある質問。よくある答え。
でもそれは間違いなんだそうだ。
やさしいから好きになったというのはあり得ない、と。
(注・昔聞いた話なので専門的には誤りがあるかもしれません。)

好きになって、初めてその理由を探す。
やさしいから好きになったわけではなく、
好きになってから彼がやさしいんだと気付き、
ああ、だから自分は好きになったのだと納得させる。
そしてその優しさにますます好きになっていく。
わかりやすく言えば、好きになってみたらたまたま優しい人だった、というところか。

「人を好きになるのに理由なんてない」と言われる所以はこれだなと思った。
・・・・なるほど。

様々な恋に出会った。
いっそ好きになんてならなければ楽だったのに。そんな恋も経験した。
何故好きになってしまったのか。
私は社会学などわからないが、ゆるぎない真の理由をひとつ知っている。

「あなたがあなたでいるから」

たとえ優しくなんてなくても、たとえカッコ良くなんてなくても、
それでもかまわない。
あなたがこの世に生まれ、私もこの世に生まれた。
そして出会う。
恋に落ちたのはあなただからこそ。
あなたより優しくても、どんなにかっこよくても、他の誰かではだめなのでしょう。

「あなたがあなたでいるから」

私は好きにならずにいられない。
会いたい。
話したい。
触りたい。
抱きしめたい。
理由なんてただそれだけ。

人間の心理って面白い。
私は今も恋をしている。


詩というものについて
詩を書くきっかけは歌だったように思う。
なんの歌だったのか全く記憶にないが
たぶんその歌詞に感動して書きはじめたのだろう、たぶん。
でもそれはそれは拙いものだったし、すぐ飽きもした。

それがちょっとした変化をみせたのが高校のころ。
初めて人を好きになった。
食事も喉をとおらない程の正真正銘の恋だった。
毎日が些細な事件に溢れていて、その感動を忘れたくなかったのかもしれない。
彼との他愛無い会話。
笑顔。
ふいに流れてきた視線に高鳴る胸。
彼の後ろの空の色。
全てが宝物で、大切な想いを授業中に書き綴った。

今読み返してみると、技術的にはあまりにも拙く読めたものではないが
そこに流れる、溢れそうな感情の波は今では決して書けないものだ。

時間は流れ、恋も重ね、詩に感情をぶつけることはなくなったけれども
思い出したようにポツリポツリ書き綴ってはいた。
恥ずかしながら「POEM」に晒しているのはそのポツリポツリな詩。

でも私も全く詩が書けなくなった時期があった。
もう全く。半年ほど。
復活したのは本当につい最近のことだ。

2001年9月11日。

テレビは繰り返し、まっすぐビルに吸い込まれる飛行機の映像を流していた。
「頭が真っ白」という状態とはちょっと違う、
体の全機能が麻痺してしまったような感覚に襲われた。
自分の人生で、あんな光景を目の当たりにするとは微塵も思ってなかった。
2、3日して少し落ち着いてきたら
この胸が潰されるような思いを
詩として残しておかなければいけないんじゃないかと思うようになった。
誰に見せるわけでもない、自分の気持ちを救うために。

でも書けなかった。
何をかけばいいのかもわからない。
だいたい詩なんて書いてる場合じゃないって
矛盾した思いに捕われた。
無理やり言葉を搾ってみても、それは単なる言葉の羅列で
詩ではなかった。
こんなにもショックだったのは
N.Y.に住む友人がいたからかもしれない。
わからない。
そのうち戦争が始まってしまった。
そして半年が過ぎた。

よく立ち直ったものだと思う。
でもどんなにショックを受けてもN.Y.と日本は遠く離れ
日々の生活に追われ
お腹もすけば眠くもなる。
こうして人は記憶を薄めていくのだろう。

私はまた詩を書く。
毎日がたくさんの幸福とちょっぴりの不幸で流れていく。
でも私は忘れない。
詩が書けなくなったほどの衝撃。
一生忘れない。

私にとって「詩」とはなんなのだろう。
ひとりごと?
日記?
感情のはけ口?
わからない。別に答えが欲しいわけでもない。
ただ心の拠り所には違いないと思う。
言葉の持つちから。温度。それに頼りたい。
そして
いつか誰かに伝えたい想いがそこにある。
今はそれだけでいい。



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