−「寂しい」−




ずっと独りで

それが当然だと思ってた

君に会うまで

寂しいなんて思ったことも無かった



楽だった

独りでいれば

傷つけられることも

傷つけることも無かったから



ある日

突然現れた君は

裸足になって

座っていた僕のそばまでくると

隣に腰をおろして

微笑を浮かべていたね

優しく

目に痛くない

月明かりのような

そんな微笑



君は

現れた時と同じように突然

僕の隣を離れて

歩き出した



やがて

君の背中が見えなくなって

僕は独りに戻った

いつもと変わらない

独りに戻った



日が沈み

星が煌く

月が見えてくると

君の微笑を思い出した

優しくて

目に痛くない

月明かりのような

そんな微笑



その微笑が

もう隣に無いことを思い

心に穴が開いたようだった



僕はまだ独りでいる

あの頃と違うのは

一つだけ

僕が座らずに

歩いていること




君を探して




戻る