キャンパスでの暗い出来事
コーネリアはイタリア人。イタリアの女性は、情熱的で気が強いイメージがあるが・・・彼女も例外ではなかった。
その日、彼女は、血相を変えて学校の事務局に飛び込んだ。彼女が目に涙を溜め、怒りも露に語るところによると、その前の晩トイレにいた彼女は、見知らぬ男から除かれたらしい。彼女の話には信憑性があった。寮のトイレは、天井部分にかなりのスペースがあったので、誰でも椅子にさえ登れば、簡単に女子トイレを覗くことが出来るようになっていた。
いかに彼女が気の強い女性だとしても、この事実を放置しておくわけにはいかない。先生が付き添って、寮の管理人に掛け合うことにあいなった。
実は、私は、この事件の犯人に心当たりがあった。
この事件を遡る事数日前、私は、その夜もいつものように学食で夕食を済ませると、独りとぼとぼ寮に帰ってきた。寮の玄関にはいつもこうこうと明かりが照っている。私は、その玄関を目標に歩いていた。さあ、玄関まであと5メートルという場所まで来た時、ふと人影が見えた。勿論、大勢の学生が住んでいるだけに、何の不思議も無いことだが、その学生は、私を見るなりユーターンして引き返す行動にでた。「おかしいな・・・」と私は感じた。そして、玄関を入り、会談に差し掛かった私は、異様に光景を目の当たりにした。
その男は、階段に横たわると、ズボンを降ろした姿で、自分のあそこを障っていたのだ。まるで、私に見せて楽しむかのように。私は、反射的に階段を駆け上ると、一目散に自分の部屋に駆け込むと鍵をかけた。
数日後、コーネリアの話を聞いた私は、犯人は彼だと確信していた。そして、大変なふとどき者が同じ寮内にいることを打ち明けて、彼らに警告しようと思った。
しかし、その当時の私は、不自由なボカビュラリーしか持ち合わせず、それが出来なかった。コーネリア。御免なさいね。
今だに忘れられない、懐かしくも、苦い思い出です。