微笑みの無い天使


月夜の野原に軽やかにステップを踏み

僕の視線に気付くと急に顔を赤らめた

月夜に照らされて一瞬見えた天使の羽根

僕のいない所で見せる笑顔

僕が見たいと思えば思うほど見る事が出来ない


いつも恥ずかしそうにうつむいている

きっと僕の顔なんていまだに覚えていないのかもしれない

僕の前で初めて泣いた時もずっと顔をうずめていたね


僕はうまく慰められるほど文才じゃない

僕はうまく自信をつけられるほど頼りにはならない

僕はうまく守れるほど強くはない

君の笑顔が見られるまで僕はずっと追い続けるよ

君がどこかへ飛んでいってしまう前に


僕の名前を下の方で呼ぶくせに

僕が下の方で呼ぶと、君は驚いた顔をしたね

待ち合わせには必ず君が先に来ていた

僕がどんなに早く来ようと

君は人込みを避けるかの様に立っていた


待たれる事より待つ事がいい、と君はさりげなく言った

僕は今、君に待たされているんだよ

いつになれば君は僕のそばへ向かってきてくれるのだろう?


君の涙はもうみたくはない

君を泣かせる奴は誰だって許さない

天使の羽根で体を覆わないで

僕と一緒に包み込んでくれ

君の声が聞けるのならば、今はそれで我慢しておくよ

飛べなくたって今でも僕の天使なんだから



微笑みの無い 悲しそうな天使

ガラスのように冷たくて壊れやすい心

暖めようとしても触れようとしても

肩を震わせて閉じこもる天使

どんな時でも  そばにいるよ

何も出来ないけれど  そばにいさせてね

誰もが気付かずに通りすぎてしまうけど

一人じゃない  もう大丈夫  だから安心して

君をこの手で抱きしめたいよ

君の涙を拭いたいよ

君の吐息を感じていたいよ

君のぬくもり確かめたいよ



見つめて、信じて、頼って、打ち明けて、愛して

天使にそんなお願い  僕には出来ない


だけど

僕は見つめてる

僕は信じてる

僕は頼ってる

僕は打ち明けてる

僕は………



愛してる







ちづぽえむ入口へ


TOPへ